フランス軍特殊部隊用戦闘糧食
RILC menu3



       さて今回は、フランス軍戦闘糧食Ration Individuelle Lyophilisee C
      ommando、
通称RILCです。 以前試食したフランス軍戦闘糧食とは違う、特殊部隊用の軽量タイプ
      すね。大きさは通常版のものと同程度ですが、このRILCではフリーズドライ(Lyophilisee)
      食品
を採用している為、手にとってみるとかなり軽くなってます。
       パッケージは薄手の樹脂製。OD色の表面にはメニューNo.と賞味期限、バーコード等の必要最小限の情
      報が印刷されたシールが貼り付けてあり、このあたりはフランス軍らしからぬ野暮ったさだなあ。


       ちなみに今回入手したのはメニューNo.3、まだ賞味期限内の新しいブツであります。まずは内容物を確認
      してみましょう。
       パッケージを開封すると、中からは結構な種類の食料が出て来ました。エナジーバーの類が充実していて、
      フリーズドライ食品はギラギラとアルミ色に光ってなんだか宇宙食みたいなイメージ。アクセサリーパケット
      には飲み物が揃っていますし、固形燃料用の簡易ストーブも入っています。メイン料理2品がフリーズドライ
      
という以外は、通常版とそう大きく変わらない内容ですね。もっとこう、最低限のエナジーバーだけとかそん
      なイメージがあったのですが、特殊部隊であっても妥協なきグルメを追求する姿勢は、さすがフランス軍と言
      うべきでしょう。


 



【内容】
1:PAELLA(パエリア)  2:VOLAILLE PATES
(チキンホットポット)  3:BISCUIT(ビスケット)
4:BARRE COMMANDO(コマンドバー)×2  5:チョ
コレート  6:NOUGAT AUX FRUITS(ヌガーバー)
7:PATE DE FRUITS AROMATISEE(フルーツ
ゼリー)  8:簡易ストーブキット  9:POTAGE CHAM
PIGNON
(きのこのポタージュ)×2  10:キャラメル
11:ティッシュ  12:アクセサリーパケット


【アクセサリーパケット】
1:粉末コーヒー×2  2:ティーパック×2  3:粉末ココア
4:黒胡椒×2  5:塩×2  6:砂糖×2







【簡易ストーブキット】
1:簡易ストーブ  2:ゴミ袋  3:マッチ
4:固形燃料×6  5:固形燃料スコップ  6:浄水剤











       まずは朝食です。メインとなるフリーズドライ食品2品を昼と夜に回したので、必然的にエナジーバー中心
      の構成
になっています。


       とりあえずPOTAGE CHAMPIGNON(きのこのポタージュ)から。パッケージの裏面には作り
      方の分かりやすいイラストが描かれ、フランス語が読めなくても大体の内容は分かりました。開封すると、ほ
      ほう、コンソメっぽい香りのする薄茶色の粉末が入っていますね。これを250mlのお湯で溶かすと、おお、
      ちょっと美味しそうなスープの出来上がりです。
       表面にはキノコらしき欠片とパセリが浮いていて、バター醤油っぽい風味が漂います。一口飲んでみると
      れが美味い!
口の中にふわっと広がるキノコの香りが実に鮮やかで、適度なとろみが柔らかな口当たりになっ
      ています。最初はやや薄味かと思いましたが、飲んでいると意外と塩気があり、茫洋としたキノコの風味をし
      っかり引き締めている
感じですね。キノコバター醤油炒めを液体にしたらこんな感じかな?粉末をお湯で溶い
      ただけとは思えない、とても豊かな味わいです。


       次はBARRE COMMANDO(コマンドバー)。中からはカロリーメイトみたいなのが出て来ました。
      表面は微妙にしっとりしていて、齧ってみるとかなり甘めのエナジーバーでした。それにしても、この甘さは
      ちょっとキツイ甘さだなあ。これ2本でかなりのカロリーが摂れそうです。フルーツ等の風味は殆ど感じられ
      ず、時折ザリザリと歯にあたる砂糖粒みたいなのが特徴でしょうか。
       しかしこのコマンドバー、不思議な食感だなあ。齧り始めはミシミシとした固い歯触りですが、噛んでいる
      途中で急に力を失ない、
ふわっと溶ける様な口当りになります。ガムを噛んでいる時に温かい飲み物を口に含
      むと、ガムが熱でフニャってなりますよね。まさしくあんな感じです。


       続いてはBISCUIT(ビスケット)。通常版の方のフランス軍戦闘糧食に入っていたのと同じビスケッ
      トで、プレーンとチョコの二種類が入っていました。プレーンはほのかな塩味小麦の甘さを引き立てていて、
      
素朴な味わいが実に美味しいなあ。口の中がさっぱりする感じですね。しっかりと丁寧に作られた感じが好印
      象。

       一方のチョコですが、甘さは控えめで香ばしいカカオの風味が楽しめます。時折生地に練り込まれたチョコ
      チップ
が出て来て、上品なほろ苦さと甘さがいいアクセント。どちらのビスケットもかなり固めの焼き上がり
      で、軽そうな見た目に反して食べるのに結構時間がかかりました。お陰で6枚も食べるとかなりの満腹感とな
      っています。


       PATE DE FRUITS AROMATISEE(フルーツゼリー)を開封すると、表面をグラニュ
      ー糖
で覆われたカチカチのゼリーが出てきました。かなり甘そうですが、まずは一口。
       ううっ、何と言うかこの・・・歯にへばりつくモチモチネチネチとした食感が強烈です。甘味はかなりキツ
      イですが、フルーツの風味が結構イケますね。パッケージの表示を見ても何のフルーツを使ったのか分かりま
      せんが、このミックスジュースっぽい味わいは、桃やオレンジ、アプリコット等を混ぜたのかな。


       しかしこの硬さというか粘着力が強烈で、差し歯の人は避けた方が賢明かもしれません。むしろキャンディ
      ーみたいに、齧り取ったゼリーを口の中で転がしてゆっくりと溶かしながら味わう方がいいかも。


       以上、朝食でした。コマンドバーやゼリーの強烈な甘味を、ビスケットとポタージュの塩味で何とか押さえ
      こんだ様な食事でしたね。私は個人的に甘味が苦手なたちなので、ちょっと疲労感を覚えました。とは言え、
      戦闘糧食の性質上手っ取り早くエネルギーになる甘味はあって当然。ましてや軽さが要求される特殊部隊用の
      戦闘糧食です。一つ一つの甘味が必要以上に濃厚になるのは仕方ないのかもしれません。
       その分朝から血糖値は急上昇し、一日の始めの食事としては理想的と言えますね。固めのビスケットのお陰
      で満腹感もあり、しっかり噛んだので頭もスッキリ目覚めた気がしました。





       さて、昼食です。折角の特殊部隊用戦闘糧食なので、朝から大阪市内の自宅を出発し、国境を侵犯して奈良
      県まで長距離偵察行動を実施。
その後大和川の河川敷にて昼食メニューの試食を行いました。よく考えたら野
      外で戦闘糧食を食べるのは久しぶりだなあ。仕事場でのお昼に試食する事が多いので、たまに外で食べると気
      分がいいなあ。11月半ばにしては暑い位の陽射しですし、たまにはこういう昼食もいいものです。


       メインディッシュはRILCならではのフリーズドライ食品なので、とりあえずお湯を沸かさねばなりませ
      ん。同封されている簡易ストーブを展開し、固形燃料をセット。小さな紙箱にはゴミ袋マッチ浄水剤、さ
      らには固形燃料用のスコップ(?)まで入っていますね。必要なのかなあ・・・と思いながらシエラカップに
      水を入れて、固形燃料に着火です。


       メインのフリーズドライ食品はPAELLA。パエリアってフランス料理だっけ?と思いましたが、兵士の
      豊かな食生活の為には、他国の料理を積極的に採用するのは当然でしょう。過去に酢豚だのキムチだのを採用
      していた
自衛隊の無節操さに比べれば、むしろ大人しい方だと言えます。
       パッケージ表面の説明書きはフランス語と英語の二ヶ国語表記になっていて、お陰で大体の内容は簡単に把
      握出来ました。親切と言えば親切ですが、やっぱりフランス人のキャラ的には「英語?あんな記号使って
     やらねーよ」
と、もっと上から目線になってもらいたい気がするなあ。
       とりあえずパエリアのパッケージを開封しますが、中にはカラカラに干からびた白い粒状の物体が入ってい
      ました。うーん、これに熱湯を加えると、本当にパエリアになるのかなあ・・・。説明書通りに200mlの
      熱湯
を注ぎ、アルミパッケージの開封部を折りたたんでおきます。


       さて、次はココアを用意します。しかしこのパッケージの説明書き、お湯の量がよく分からないんですよね。
      とりあえず『chauffez 15cl deau a 75℃』の15clと言う部分を150mlと勝
      手に解釈
しちゃいましょう。
       パエリアのパッケージの説明書きには、お湯を入れて5〜8分待てと書いてあります。まず5分経った時点
      で開けてみましたが、中身はまだお湯がタプタプ状態。一つ取り出した米粒をつまみますが、うーん、まだ芯
      が固いなあ。もうちょっと置いておきましょう。
       7分目で再び食べてみると、おお、丁度いい柔らかさにまで戻っていますよ。紙皿にあけると、実に美味し
      そうな香りのまっ黄色いパエリア
が出て来ました。


       パエリアにしては随分と水気が多く、ぱっと見は普通にリゾットみたい。説明書きの通り200mlきっち
      り計ったのですが、熱湯はもっと少なめでも良かったかも。とは言え赤パプリカとグリーンピースの色合いが
      鮮やかですし、日清カップヌードルに入っている様な小さなエビも美味しそう。まずは一口食べてみましょう。
       おおおお!これは美味い!バターとコンソメの香りが実に濃厚で、戦闘糧食とは思えない豊かな味わいに驚
      かされました。
エビはまあプリプリとはいきませんが、噛めばちゃんとエビの旨みが溢れ出してきます。細切
      れの貝柱みたいなのも見えますが、食べてみると鶏肉でした。
       野菜は赤パプリカ、グリーンピース、タマネギですが、それぞれの歯応えと旨味をしっかりと保っていて、
      これも驚きの美味。やや塩味が強い気がしますが、さっぱりしているのに濃厚なこの風わいには、大げさです
      がちょっと感動すら覚えます。いや、本当に美味いですよ、これ。夢中で食べてしまいました。


       あとこの黄色い色合いは、やっぱりサフランを使ってるのかなあ。パッケージの成分表示には『ハーブ・ス
      パイス・シーズニング・・・』
としか書いてないですが、幾らなんでも少量で非常に高価なサフランを戦闘糧
      食に使うとは思えないなあ。
いや、それでも入れてしまいそうなのがフランス軍のフランス軍たる所以かもし
      れません。
       ココア若々しい直線的な風味で、甘さも丁度いい感じ。150mlのお湯で正解だった模様です。妙にサ
      ラサラした口当たりには物足りなさを憶えましたが、メインのパエリアが非常に素晴らしい出来なので、これ
      位あっさりの方が飲みやすい
かもしれません。


       BISCUIT(ビスケット)は朝食と同じく、プレーン風味とチョコ風味。どちらも本当に美味しいなあ。
      サクサクカリカリの心地よい歯応え
も、水分多めで柔らかいパエリアと好対照です。
       最後はチョコレート。これも通常版の方に入っていたチョコと全く同じですね。甘さは控えめでカカオの香
      りが高く、戦闘糧食とは思えないくらいに美味しいリッチなチョコレートでした。


       いやー、感動的に美味しい昼食でした。パエリアはほんと言う事なしですね。ここまで美味しいと、もはや
      戦闘糧食と言っていいかどうか分からないレベル
であります。


       この日は何だかんだで朝から45km程自転車で走り、急勾配の山岳コースも含めてかなり体力を消耗しま
      したが、糧食のお陰で昼食後は一気に元気になりました。いつもは塩気がきついだの甘味が苦手だのと我儘言
      い放題
の試食レポートですが、やっぱりこうして体を使って汗をかいた後に食べると、塩っぱいには塩っぱい
      なりの、甘いには甘いなりの理由があるんだなあ・・・
と納得しました。
       晩秋の高い空にはうろこ雲がたなびき、小春日和の河原での素晴らしいランチとなりました。




       さて、次は間食です。まずはティーバッグを開封しますが、んん〜?なんだこの妙な香りは。勝手に紅茶だ
      と思い込んでいましたが、なんか違うっぽいですよ。パッケージにはThe de Chineとあるので、
      中国茶なのかな?
       とりあえずカップのお湯に入れてみますが、うーん、これは明らかに紅茶ではない何かですね。むしろハー
      ブティーに近く、恐る恐る飲んでみると煎じ薬みたいな味がしました。クセのきついカモミール・・・いや、
      ミントティーかな、これは。
久々だったので味を思い出すのに時間がかかってしまいました。


       箱入りのCARAMBARは、キャラメルの事かな?私が小学生の頃に『カランバ』という映画が流行りま
      して、そのテレビCMが非常に恐ろしげだった事を思い出しました。
       箱の中からはスティック状のキャラメルが5本出て来ました。通常版の糧食では真四角のいかにもキャラメ
      ルらしいキャラメル
だったのですが、こちらは随分お洒落と言うか垢抜けていますね。
       タバコ位の長さのキャラメルバーを齧ってみると、口の中にじんわり広がる懐かしいあの風味。甘味も素朴
      かつストレートで、行動時の小休止で口に含むにはちょうどいいエネルギー源だと思いました。


       最後はNOUGAT AUX FRUITS(ヌガーバー)。ドライフルーツ入りのヌガーバーで、通常版
      の方に入っていたものと全く同じですね。あのねちねちした殺人的な甘味を思い出してちょっとブルーな気分
      になりましたが、とにかく一口。
       あれ?意外にも口の中でサックリと噛み切れましたよ?前回の歯にへばりつく食感とは随分違う、発泡スチ
      ロールとマシュマロを混ぜたみたいな口当りです。
しかしこの頭痛がしそうな甘さは変わりなく、早くも胃の
      あたりがムカムカしてきました。
       表面には赤青黄色と色鮮やかなドライフルーツが宝石の如く散りばめられていますが、駄目です・・・この
      甘さには耐え切れそうにありません(泣)。
一口齧った所でギブアップしました。


       飲み物が普通の紅茶だったらまだ何とかなったと思いますが、このビミョーな味のミントティーでは、キャ
      ラメルとヌガーバーとの相性が悪い
気がしますね。体力回復という意味では実に理にかなった間食ではありま
      すが、やっぱりこの異質すぎるお茶がなあ・・・。
       村田藤吉が夕方家に帰ると食卓に吉田佐吉が座っていて、家族全員が「この人、誰・・・?」と思いながら
      もなかなか切り出す事が出来ず、汗をかきながら黙々とご飯を食べている・・・
そんな光景が思い浮かんだ間
      食でした。




       最後は夕食。まずはメインであるフリーズドライのVOLAILLE PATES(チキンホットポット)。
      パッケージにはご丁寧にも仏英2ヶ国語で説明書きが印刷してあり、英語表記では『Chicken Hot
      −Pot with Noodles』
とありました。いわゆる鶏肉と野菜の煮込み料理にパスタを合わせた
      もの
みたいです。

       アルミギラギラのパッケージを開封すると、中にはカラカラに干からびたパスタがソースと思しき粉末にま
      みれて入っていました。ここに250mlの熱湯を注ぎ、軽くかき混ぜてしばらく待ちます。戻し時間は昼食の
      パエリアと同じく
5〜8分。試しに5分たった時点でパスタを一欠片食べてみますが、うーん、やっぱりまだ
      固い
ですね。


       もう少し待って7分目で食べてみると、おお、先程までゴビ砂漠に一年位放置したようだったパスタが、今
      度は
きっちりと戻っています。皿にあけてみると、ニンジンとグリーンピースの色も鮮やかなパスタがどっと
      出て来ました。パスタはヒネリが入ったマカロニで表面はつるっとしていますが、しっかりとソースが乗って
      いて美味しそう。まずは一口。
       うん、美味しいです。この味は・・・クリームコンソメ味とでも言えばいいのかな?滑らかなクリームソー
      スにしっかりとした塩味が効いていて、さっぱりしているのに実に膨らみのある味わいです。ニンジングリ
      ーンピース
も生のものに近い色合いで、食べてみるとちゃんと素材の味が生きています。いやー、フリーズド
      ライ食品ってスゴイですね。


       沢山入っているチップ状のものは鶏肉で、昼のパエリアに入っていたものと同じく干し貝柱を戻した様な食
      感
ですが、噛み締めた時にじわりと出てくる旨味は確かに鶏肉そのもの。
       戻し時間7分は丁度良かったみたいで、パスタは適度な歯ごたえを残しています。それにしても、具の量が
      多いので見た目も楽しめますね。
ニンジンはもっと大きめにカットした方がソースに負けないんじゃないかな
      と思いましたが、このあたりはフリーズドライ食品という性質上、仕方ないのかも。
       ただ、半分位食べたあたりで塩気の強さが気になってきました。ちゃんと説明書き通りのお湯の量で作りま
      したが、やっぱり体を使う兵隊さんの食べ物なんですね。


       POTAGE CHAMPIGNON(きのこのポタージュ)は、朝食と同じ。こちらも粉末を250mlの
      熱湯
で溶かしますが、そのまま一気にお湯を入れると粉末がダマになりやすいので、まずは少量のお湯でしっ
      かり練り溶かし、
滑らかになったところで残りのお湯を足してのばすのがコツです。
       出来上がったポタージュですが、キノコの香りが高くて美味しいなあ。最初にお湯で練り溶かしている時に
      味をみて思いましたが、この状態のままパスタソースとして使うとすごく美味しそうですね。これ、市販され
      てないのかなあ。今度輸入食材店で探してみよう。


       しかしこのポタージュも基本的にクリーム系の塩味なので、チキンホットポットと味が重なります。うーん、
      ちょっと組み合わせをミスったかな?
ビスケットは残り6枚ですが、折悪しくそのうち4枚が塩味のプレーン
      タイプ。普通に食べても美味しいよく出来たビスケットですが、こう塩味が連打で来るのもちょっとつらいも
      のが・・・。
       ただ、お陰でチョコレート味のビスケットは美味しく感じられますね。上品な甘さとカカオの香りが塩味に
      引き立てられて、とてもいい取り合わせになりました。

       以上、夕食でした。メインのチキンホットポットは素晴らしい出来で、質、量共に夕食として満足のいくメ
      ニュー
でしたが、塩味が続いてしまったのは私の組み合わせミスですね(笑)。チキンホットポットにはチョ
      コレート味のビスケットを合わせた方が、より満足度の高い夕食になったと思いました。


       今回初となったフランス軍特殊部隊用戦闘糧食RILCですが、前回の通常版の糧食に比べて勝るとも劣ら
      ない、実によく出来た糧食でした。
本当に美味しいですね、フランス軍の戦闘糧食は。味覚と機能性をここま
      で高いレベルで両立させている戦闘糧食は他に例がありません。
わが日本の自衛隊戦闘糧食もかなりいいセン
      いってると思いますが、総合的な実力で言えば、やはり一段落ちるのは否めないでしょう。
       もっとも、フランス軍のグルメ度がやりすぎな感もありますが、これって一食当たりのコスト的にはどうな
      んだろう。かなり予算を掛けてる気がしますが、民生品を上手く取り入れているので意外とそれなりの金額
      収まっているのかもしれません。
       それにしてもフリーズドライ食品ってすごいですね。その場でお湯が必要になるという制約はありますが、
      やはり
レトルトや缶詰では追いつけない味の良さがありました。あまり需要はないとは思いますが、自衛隊も
      
3食分の軽量戦闘糧食を考えてみてはどうでしょうか。日本茶のティーパック一口ようかん、干し納豆など
      を入れると、かなりの実力派戦闘糧食になると思うのですが。
       糧食ファンの期待を決して裏切らないフランス軍戦闘糧食、また入手できる機会に恵まれれば、是非他のメ
      ニューも試してみたいと思いました。




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