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温めたレトルトパックを開封すると、真っ赤なソースがドロドロと出て来ました。一口大よりも小さめにカットされた豚肉
と野菜が入っているのが確認できます。うーん、かなり濃厚そうな見た目だなあ。
しっかり温めたので、プンと香りが立ちますが、これ、どういう香りなんだろう。ドミグラスソースと酢豚の甘酢あんを混
ぜた様な、一風変わった香りがします。先ずは一口頂いてみましょう。
んん～、何と言うか、ビミョーな味。今までに経験した事の無い味と言うか、何なんでしょうこの味付けは。あえて言うな
ら、ドミグラスソースと甘酢あん、パスタのミートソースを混ぜてラー油を効かせた様な味？
豚肉は脂肪が多めの三枚肉がごろごろと入っていて、結構食べ応えがあります。野菜はジャガイモと青ネギ。タマネギ
と白ネギも入っているみたいですが、ソースに煮溶けてしまったのか姿は見えません。
しかしこれ、最初は違和感を感じましたが、けっこう美味しいなあ。中華っぽくも洋食っぽくもあります。とは言え、この
無節操かつ貪欲な組み合わせは、間違いなく現代日本の食文化でもありますね。無国籍料理と言うよりも、多国籍料理
と言うべきかもしれません。
真っ赤な見た目の通りに辛味もかなり効いていて、苦手な方にはちょっとキツイかもしれません。とは言え主食パック
は二つとも白飯なので、その辛さもいい具合に緩衝されています。これ、熱々ご飯にぶっかけて食べても美味しそうだな
あ。オイル分が多いので、パスタやラーメンにも合いそうですね。
それにしても、Ⅱ型も改良版になってからは脂肪分のあるメニューが増えましたね。前のⅡ型の時は、どのメニューも
濃い味ながらもさっぱりしていたのですが、改良版以降は結構コテコテな味付けです。脂質はたんぱく質や糖質に比べ
るとエネルギー効率が高いので、戦闘糧食向けではありますが、やっぱりこれは現場の若い隊員さんのニーズに合わ
せたのでしょうか。
脂肪分が多く肉の食べ応えがあり、ピリッとした辛味も効いていて、かなり美味しいメニューでした。色んな料理を取り
入れて、現場の隊員さんの満足度を高めよう！という意図がよく反映された、なかなか意欲的かつ挑戦的なメニューで
ありました。
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