■ 「アンチ・エージング」について              平成19年8月24日

 高齢化へのスピードが加速されているとか・・・で
 我々を取り巻く環境は大変喧しい(かまびすしい)状況になってきております。
 曰く(いわく)「アンチ・エイジング」。早い話が老化防止(加齢に逆らってやろう)ということらしいのですが、市場ではあの手この手を使った老人対応ビジネス開拓の意図が見え隠れします。

病気をしないことにこしたことはありませんが、お肌を30歳代にとか、筋骨隆々な30-40歳の体といわれるような体力作りに挑戦させるような「アンチ・エイジング」風潮が蔓延し始め、毎日じわじわと囁かれると正直焦ってしまう軽薄さをしみじみと思い知らされます。

 こういった中、識者は言います。“体は年相応に老いることが重要なのであって、大事なことは頭が常に青春であること、知的におしゃれであることが老いることへの抵抗なのではないか”と。

 そして、その抵抗の象徴としてサムエル・ウルマンの“青春”の詩を暗示しているように見えます。「青春とは怯懦(きょうだ)を退ける勇気、安易を振り捨てる冒険心を意味する。ときには、二十歳の青年よりも六十歳の人に青春がある。年を重ねただけで人は老いはしない。理想を失う時初めて老いる」というものです。

 理想をもって生きていく姿勢が人を老いさせない。
 改めて「アンチ・エイジング」の真髄が分かったような気がします。

 それにしても、最近はとみに老いにも、若きにも「アンチ・エイジング」と叫ばざるを得なくなってきているのではないか。そんな気がしてならず憂うばかりである。


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