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Title 鰹H月電子通商の「8ch-10bit・データロガボード」に「Xbee」を付けて無線ロガの運転実験!?

まずは、2002年9月ごろ?に発売されたPIC16F877を使った8ch-10bitデータロガの外観を下記に示します。
◆ 主な仕様はここを参照して下さい → http://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-00189/

 私は2003年頃に、このボードのキット組立ました。組み立てた直後は、取り立てて何かをロガする事が無いので、少し動かして、そのまま倉庫にしまわれることになりました。 月日が流れ、電池関連の仕事をする事になり、放電の様子を記録する事態になり、何か良いロガが無いものかと考えていた時、今年の10月に入ってからようやく倉庫にしまっていた このロガを思い出だしました。
 早速このボードについて最新の情報をWebサイトで調べたところ、販売店の秋月さんでは完成品として売られていました。また中身についてはあまり良い 情報はなく、むしろ性能の悪さを言うところもありました。確かに使われている部品などを見ると、性能が良いとは言い難いものがあります。逆に言うと、改良できる余地があると言う事も 言えます。
 まずは通常通り動作するかを確認したところ、一つ問題が発生しました。それは電気二重層コンデンサ周りの回路だと思うのですが、電源を消すと時計情報が初期化されてしまいます! とりあえず、PC運転ソフトで時間設定が簡単にできるので、今は調査をしない事にしました。
 後は今のところ問題は発見されておりません。とりあえず ch2に温度センサーを取り付けて長時間データを取ろうと考えたところ、ふとシリアル通信しているのだから、XBeeが接続できるだろうと 安易なことを考えてしまいました!・・・と言う事で早速XBeeを取り付けてみました。

右図のボードはDigi社の「XBee-R-DEV」と言うボードです。
◆ 主な仕様は、ここ に のサイトにあります。
 このサイトには回路図も入手できます。私の持っているものとはRevが違うますが、それほど大きな違いはありません。D-SUBタイプにしているのは当然、8ch-10bitデータロガと接続するためです。 このほかには、9VのDC電源が必要になりますが、ロガ基板とXBee基板の両方に必要なので、9V1A程度のACアダプタを用意し、二股の差し込みプラグを用意すれば間に合います。私はこの方法で運転しています。 二股のDCプラグは千石通商さんで販売されています。ちなみにΦ2.1のものです。
 さて、PCと接続するためにはもう一つ、通信するためのXBeeが必要になります。Digiさんからは、XBIB-U-DEVと言うボードが 発売されています。右のボードのUSBタイプの物です。それを用意するのも良いですが、単純にXBeeとUSBドングルを用意すれば、事足ります。下図のようなもので、非常に小さいものです。ドングルはWebサイトや 千石通商さん、マルツパーツさんあたりで売られています。

 さて、9PinのD-SUBはストレートのRS-232Cケーブルで接続してみたところ、通信しない事が分かりました。あれっ!?と思い、通信速度やらフロー制御などを変更しても改善しないので、もしや!!とおもい クロス変換コネクタを間に入れたところ。それなりに通信する様になりました。このクロス変換コネクタはDigiより「NULL-MODEMアダプタ」として売られており、詳しい資料は ここ のサイトあります。 P67にNULL^MODEMコネクタの結線図が載っていますので、その気になれば自作できます。

 XBee-R-DEVの9Pin、D-SUBコネクタにNULL-MODEMアダプタを取り付け、RS-232Cのストレートケーブルで8ch-10bitデータロガと接続しました。そんな凝ったことをせずとも、単にクロスケーブルで接続すれば良かったまでだと 後から気付きました。(※ 情けない!!)

気を取り直して、全体をお見せします。

 右の写真では自作の二股AC-DCアダプタのプラグコードが見えます。二つのボードを窓際に置き、24時間運転を続けてサンプリングさせてみたいと思っております。
 左の写真は、右の反省から手持ちにあったクロスケーブルに変えたものです。 コネクタ形状がオスかメスかによっては使えない事があります。ケーブルの先端は両方ともメスで、さらに運悪く両方のボードがメスなので最悪です。仕方ないので倉庫をあさりメス→オス変換コネクタを取り付ける 羽目になってしまいました。

 さてPC側のXBeeの設定ですが、詳しい詳細については先人の御仁方々のサイトを参照して頂きたい。ここではPC側のXBeeの設定がどうなっているかをご紹介します。基本的には1:1の通信モードで設定します。
 今回の設定にはあまり関係ないので一部固有のシリアル番号は伏せています。設定しなければならないのは、右側では「ID-FAN ID」「DH」「DL」「MY-16bit Source Address」くらいで、 特に ID-FAN ID については、相手のXBeeにもおなじ物を設定しないと通信しませんので注意して下さい。また、1:1の通信ではまず自分の番号を「MY-16bit」で設定し、相手の番号を「DH」と「DL」で設定します。 上の例では、PC側のXBeeでは「MY-16bit」= '1' に、「DH」 = '0' に、「DL」 = '2' に設定しています。ロガ基板側のXBeeでは、「MY-16bit」= '2' に、「DH」 = '0' に、「DL」 = '1' に設定しています。 あとはディフォルトのままです。

右側の設定は重要です。変更した項目は次の通りです。(※ 左側の画面を下にスクロールすると右側の画面が出てきます)
 1.「Serial Inteerfacing」の項目で、通信スピード決める「BD Interface Data Rate」を19200bpsの「4」に設定しています。
 2.「I/O Settings」の項目で「[1]D7-DIO7 Configuration」1-CTS FLOW CONTROL に設定しています。
 3.「I/O Settings」の項目で「[1]D6-DIO6 Configuration」1-RTS FLOW CONTROL に設定しています。
   ※ 2.と3,について、フロー制御が要らない場合は設定しなくてもよい。

 通信スピードは8ch-10bitデータロガのPC側ソフトウェアに合わせています。「19200bps」と「57600bps]の選択しかありませんが、それほど高速で通信する必要もなく、むしろ安定通信を望みますので低速にしています。 さらにフロー制御は、19200bpsであれば要らないかと思いますが、念のため入れています。フロー制御しない場合は、2.と3.は[0]にして下さい。
 またロガ基板側のXBeeについても1.〜3.の設定は同じにします。秋月のPC側ソフトについてもフロー制御した場合、「RTS Enable」と「DTR Enable」にチェックを入れて下さい。

 準備が終われば運転です。ロガ基板とXBee-R-DEV基板に電源を供給します。言い忘れましたが、ロガ基板でのアナログ設定やジャンパー設定などは、付属のマニュアルを見て適切に行って下さい。また心配であれば、 事前に単品での動作チェックを行って下さい。今回は ch2 を使い、ロガ基板に付属していた「LM35」の温度センサーを取り付けて動作させています。
 PC側のソフトウェアもあらかじめインストールしておいて下さい。ロガ基板のファームウェアもPC側のソフトウェアも最新バージョンにしておいた方が無難です。Webでは ここ にあります。
 さてPC側のソフトウェアを立ち上げます。最初にロガ基板の日付と時間を確認して下さい。私の基板は一旦電源をOFFすると初期化されてしまうので、ソフトウェア側から現在時刻の書き込みを先に行います。 あとは通常の制御画面が出てきます。私の場合、測定チャンネルと測定周期を設定した後、「ロガスタート」クリックします。その後はソフトウェアを閉じています。この時、ロガ基板はスタンドアローン動作になります。
 そろそろデータを吸い上げようと再びソフトウェアを立ち上げると以下の様なダイアログが出ますが、ロガのサンプリング中とのことで、通信異常ではないようです。最後は正常に通信を確立します。

 上4枚のメッセージは上の左側から上の右側を表示し、その後下の左側から下の右側のメッセージを表示します。1〜2秒ほどで早く変わりますが、最後は通信確認OKと表示されます。 メッセージにも書いてあるように、「ログ実行中の可能性もあります。ログを停止してください。」とあります。異常にはならないので、気にしません。
 ではPC制御画面で「ロガストップ」をクリックして、ロガを停止します。その状態から「ログデータリード」をクリックすると、以下の画面が出てきます。
 念のため、左上の「ファイル」をクリックし「ログ結果 テキストファイルを保存」をクリックし、適当にフォルダーを指定し、ファイル名を入力して保存しておきます。合わせて「EEPROMメモリー イメージデータ保存」も しておきます。続いて「オプション」をクリックして、「グラフ表示」をクリックします。  詳しい説明は秋月電子さんのソフトウェアのHELPに譲りますが、右のグラフ表示画面で、左上にある「ログ番号」でch1を選択すると下記の様なグラフが出てきます。ここで気付いたのですが 測定チャンネルを「2」とし、確かに記録されたログを見るとCH2の列に数字が並んでいます。(左図参照)

 所がグラフ表示できるチャンネルが1〜6までしかありません。しかもCH2をログしているのに、グラフ表示の割り当てはCH1にしなければなりません。ちょっとどう理解してよいやら分かりません。どなたか教えて頂ければ ありがたいのですが、一応それなりにつかえているようです。もしかするとマニュアルに書いてあるのかもしれません。後でよく読んでおきます。
 上のグラフで左側は2011年10月6日の12時30分から10月7日の23時50分までサンプリングしたデータです。そして右側は2011年10月7日の23時58分から10月9日の23時20分までサンプリングしたデータです。 ちなみに、サンプリング周期は1分です。これだけとってもメモリーの使用率はかなり小さいものです。従って1週間くらいの運転は問題なくサンプリング出来そうでうs。

 最後に、秋月の8ch-10bitデータロガ基板の改良項目予定を下記に示します。
  1. アナログの精度を上げるため、5V→±5VのDC-DCコンバータを載せ、オフセットやノイズ等の小さな
    高性能アンプに交換する。しかし、マイナス電圧は扱えないので少し工夫が要ります。
    またアナログ系の基板パターンなどの見直しも必要かと思います。
  2. アナログの基準電圧を温度系数の小さなものに変え、Vrefを2.5Vあたりで使用する。
  3. 外部ノイズなどの影響を考え、金属ケースなどに入れる。
 などを考えておりますが、使用する用途によって少しずつ改善したいと思います。いずれにせよ無線でのサンプリングが簡単に行えた事は、今後の利用に期待できそうです。この手の情報をWebで調べましたが ヒットしませんでしたので、何気に出来そうだなあ〜と思いついたので、実行してみました。おしまい!!