食育ワンポイントアドバイス
人間の体は食べたものからできています。
近年食事に対しての意識の薄さからメタボの増加や生活習慣病の増加・低年齢化が問題となっています。正しい知識をもって食事を摂る事、適度な運動をすることは、今の私たちにとってはとても大切なことです。
市民の健康をモットーに、運動の面からサポートしていくために我が走ろう会はあります。食事と運動は車の両輪ともいわれるので、食事に関してはこのコーナー「食育ワンポイントアドバイス」を参考にしてください。

■沖縄クライシス■

この言葉を聞いたことはありますか。数年前までは沖縄は長寿県でしたが、数年前からみるみるうちに順位が転落しています。これを沖縄クライシスといいます。
原因は、第一に食事です。沖縄は本土復帰後、米軍の影響でファーストフード店の普及や、ポーク缶・ゴテゴテのてんぷらなどによる塩分や脂質の取りすぎにより生活習慣病やメタボを誘発した。
第二に、運動しない。ちょっと外へ買い物へ行くのも車を使い、歩かない。自転車も使わない。きれいな海があるのに泳いだりもしない。
第三に、生活習慣が悪い。夜は寝るのが遅く睡眠時間が少ない。
一人ひとりが、食事・運動・生活習慣を見直していくべきですね。

■誤ったダイエット■

よく、たくさん着込んだうえにスエットスーツまで着て運動している人をよくみかける。
これは誤りです。汗だけかいても残念ながら体の水分だけ出て、脂肪は減りません。たくさん着込むことにより逆に総運動量が減り、なお、脂肪を減らすことができなくなってしまいます。
ダイエットのための運動は、薄着で長時間行うのが正解です。
サウナでのダイエットを試みる人は、汗で体重は落ちるが、ほとんど脂肪は減らず効果がないということです。
沖縄での運動もこれと同じです。暑いので、長時間運動できず、汗だけかいて運動した気になっているのです。
沖縄のメタボ全国ナンバーワンも、沖縄での運動のダイエットの効果が薄いというのも原因のひとつかも・・・
暑いときの運動は涼しい時間帯、エアコン完備の施設で行うと効果があります。

■食事のとり方■

朝昼は炭水化物中心に夜はたんぱく質中心の食事が基本!
寝ている間に分泌される成長ホルモンが傷ついた細胞を修復します。夜に炭水化物を多く摂ると成長ホルモンの分泌が悪くなります。
夜は、豆腐や納豆、鳥のささみ、枝豆などのたんぱく質を摂ると、成長ホルモンが多く分泌され、肉離れなどのケガも早く修復されます。お肌もツルツルになります。
夜に食べるラーメンなどは最悪ということです。注意しましょう。

■BMI■

BMI(体格指数)、カラダにどれだけ余分な脂肪があるかを計る指数です。
体重(s)÷身長(二乗)(m)で求めますが、当然こんな簡単な計算では肥満のモトである体脂肪をあらわすには正確ではありません。
体脂肪を正確に計るには、昔は大掛かりな設備が必要でしたが、今では普通に市販されているし、トレセンなどにも置かれていて簡単に計れます。
このBMIがおなじ人でも、必ずしも体脂肪は同じではありません。BMIは体格的にみた目安でしかないということです。
しかし、BMIの値が22.2だと病気にもなりにくくベストな値であるといわれています。

■熱中症■

熱中症の症状は8時間以上ひきずってしまうといいます。つまり、熱中症になった次の日も症状が残っていて、さらに熱中症になりやすくなります。
前の日が熱中症になったなら、次の日は無理しないことです。
熱中症の処置の仕方は、軽い場合は、薄い食塩水を摂取する。といっても市販で売っているスポーツ飲料を、水で薄めて摂取するとよい。
重度の場合は、水分摂取に加え、血管の太い部分、わきの下や足の付け根部分を冷やそう。

■活性酸素・乳酸は毒素?■

活性酸素や乳酸は、疲労物質であり、老化を促進させる物質として知られています。
この活性酸素や、乳酸を発生させないためにはどうすればよいか?それは身体を動かさずずっと寝ていればよいのです。
実は活性酸素や乳酸は、以前は身体を悪くするというデータしかありませんでしたが、それが発生することにより、それを成長ホルモンの力で処理する能力が高くなるといいます。
日頃からカラダを動かしていない人は、この物質を処理する能力が低いため処理できず、カラダに悪影響を及ぼします。
運動し、体を動かしている人は、処理能力が優れているため、いつまでも若く体を保つことができます。

■水分補給■

暑くなる季節。練習には水分補給が不可欠となります。
体内水分が不足すると、脂肪の燃焼もしにくくなります。
摂る水の温度ですが、なるべく冷たい水を飲んだほうが、胃にとどまりにくく腸に降りていきやすい。
ということは、吸収もされやすいし、胃にとどまらないので、お腹がタポタポせず、気持ち悪くなりにくいということです。
特に、走りながら水を摂るときには、なるべく冷たい水を摂ろう。

■遊びを通した身体づくりの大切さ■

近年のスポ少は、本来のスポ少の目的からはずれ、どんどんと勝利主義がエスカレートしてきているのが現状です。
競技に勝利するのが目的ではなく、子供たちにスポーツを通して運動を好きにさせ、遊びの中からいろんな動きを身につけさせるのが目的のはずです。
運動神経の良い子だけを試合に出にださせ、スポーツできない子は試合にも出させてもらえない、そんなスポ少も少なくないのではないでしょうか?
そんなスポ少があるなら悲しい限りです・・・。
「スキャモンの発育曲線」ってご存知でしょうか?
神経系の発達するのが12歳くらいまでなのです。ということは、この時期までににいろんな技術を経験させることにより運動神経を身につけることができます。
この時期を過ぎると、運動神経を身につけることは困難となります。
12歳以降は、持久力の伸びる時期、その後筋力の伸びる時期と続きます。
興味のある方はネットで検索ください。
小学生に筋力トレーニングさせるコーチもいますが、効果がないどころか、せっかく骨格が発達する時期でもあるのに、時期の合わないトレーニングにより、身長が伸びなくなったり、故障の原因となったりします。
小さいときから重量挙げを教え込まれている選手や、ボディービルダーは身長が低いのはそのためです。
指導者たるものはしっかりと身体の発達とトレーニングの特性を理解し指導にあたりましょう。
小学校もしかり、中学校の部活もしかりで、(事務局長っぽい?)
指導者(教えるもの)は、自分のために教えてるのではない、子供たちのために教えるのですよ。
子供たちは大人の犠牲じゃありません!?
自分の子供をスポ少におくる保護者の皆さんもしっかりと、そのへんを見極めましょう。

■中年腹■

年を取ると、下っ腹が出てくるが、それは腹筋が衰えて内臓が下がってくるせいでもあります。
腹筋は身体の表面の筋肉で、腹巻のように内臓を覆っています。
鍛えることにより腹の出っ張りをなくすうえでも効果的ですが、本気で脂肪を減らしたいなら、さらに酸素運動と、食事療法を取り入れましょう。

■トップアスリートは早寝早起きから■

数年前の夏休み、小学校の陸上の県大会が行われ、自分の担当していた小学校が、この大会に向け早寝早起きをだけを徹底させた結果、リレー予選ではトップタイムを出しました。
特に強い選手がいるわけでもないのですが・・
スポーツの練習以上に、「早寝早起き」の基本的なことが今の時代において大事なことなのではないでしょうか?
特に沖縄は「早寝早起き」徹底しましょう。
それだけで学力も体力もかわってくるはず。
まずは、大人のあなたが自らお手本を示しましょう。

ウオーキング効果

歩く効果として、生活習慣病の予防、要介護の第一の要因である脳血管障害や、血管の老化を防ぐという効果は知られているところですが、ほかにも、心臓の動きを助ける効果があります。
よく、集会時などで、直立で立っていると立ちくらみで倒れる人がいますが、歩いていて立ちくらみで倒れることはありません。
歩くことにより足の筋肉が静脈血を心臓に返すポンプのような働きをし、心臓の働きを助けます。
つまり、歩くことにより足が心臓の役割もしているということです。

ウォーキングも、玄福さんの長寿の秘訣のひとつでしょう。
「弱った心臓は、下半身のポンプ機能を高めることで改善できると心得よ」


■寝ぬ子は太る■

日本の子供たちの睡眠時間は、世界でも最低というデータがあります。
「寝る」ことは成長ホルモンに大きく関わっていて、成長ホルモンは脂肪分解酵素にも関与し、睡眠時間が短く成長ホルモンの出が少ないと脂肪分解酵素も抑制され結果太ります。
近年食育が叫ばれていますが、それ以前に生活習慣を直しましょう。


■マラソンでの意識するポイント■

新たに走り始めた人や、走りすぎで疲れが出てきた人は蹴った足が後ろへ流れがち(シュートも)になります。
地面を蹴ることを意識することでなく、地面をしっかりととらえること(着地)を意識して走ろう。必然的に上への飛び跳ねがなくなり効率的・経済的な走りができるようになるはず。
頭を揺らさないことも長く走るためのコツです。


■アルコールの適量■

体内に入ったアルコールのほとんどは小腸で吸収され、血流にのって肝臓を通過し分解され、処理しきれない分のアルコールは再び体をめぐります。
血液中にどれだけアルコールが残っているかで酔いの状態が違ってきて、肝臓のアル処理能力が低い人は酔いがさめにくい。
お酒を飲むならほろ酔い状態がよい。
ほろ酔い状態とは血中アルコール濃度が0.1%。これ以上濃度が高くなると、ふらついたり吐き気をもよおしたりする、いわゆる飲み過ぎ状態である。
この0.1%濃度がが適量だといいます。これが食事バランスガイドに設定されている1日のアルコール上限濃度です。
ビールは一日500ミリリットル、酒ならば1合です。


■食品のカロリー目安■

食品にカロリー表示がしていない場合のエネルギーの見方は?
1Kcalは1円と覚えると良い。おにぎり1個150円=150kcal、そば1杯350円=350kcal、りんご1個100円=100kcal。
おおよそ、値段=エネルギーです。

■筋力■

筋力は、筋肉の太さ・断面積に比例するといわれ、筋肉が太ければ女性でも、年寄りでも、子供でも筋力は変わりません。
単に脂肪で腕が太いのは違いますけど・・
筋肉は、性ホルモンの分泌に比例して20〜30歳がピークです。
ちなみに、心肺機能も同じくこの時期がピークです。

■暑熱馴化■

沖縄ではだんだん暑くなる気候となりました。
気温の高い中、トレーニングを行うのは身体にとって非常に負担が大きくなります。
涼しい時と同じような感覚でトレーニングを行うと思うように身体が動かなかったりします。
いきなりトレーニングを行うのでなく、暑さに身体を慣らさせることからはじめましょう。
これを「暑熱馴化」といいます。
暑い日は思い切ってトレーニング強度を落しましょう。


早寝早起き朝ご飯

「早寝早起き朝ご飯」は、教育の3本柱である知育・教育・徳育の基本となっています。

規則正しい生活習慣が学力や体力にも影響を及ぼします。
日本人は欧米や中国に比べ1.5時間も夜更かしをしているといいます。沖縄は特に生活を夜型から昼型に変えることが重要なポイントでしょう。


■睡眠が大事■

眠りは「脳と心の大切な栄養源」
よく寝る人ほど美しく、賢く、優しくなれる。
(富山大学教授 神川)
沖縄の子供たちの学力が低いのは、睡眠時間が短いから!?
夜遅くに居酒屋で子供を見かけたりするのは、沖縄だけだろう。
大人たちが飲んでいる横でわいわい騒いでいる。
大人も子供も・・沖縄全体が夜型傾向ともいえるでしょう。
これを「なんくるないさ」で済ませては健全な子供は育たない。

■骨密度■

最大骨量時(20〜30才)に骨密度を高めた人は年をとっても高い数値となります。
30歳を境に、骨密度がは低下していくので、最大骨量時にいかに高く保つかにより年とってからも正常な骨密度を維持することができ将来の介護予防にもつながります。
特に女性は、ホルモンの関係で骨密度が低下する次期(更年期)があり、このときに運動してカルシウムをとっても改善はされにくい。

20〜30才時に無理したダイエットはやめましょう。

■糖新生■

スポーツする場合十分なカロリーをとることが重要です。
カロリー不足でスポーツを行うと、筋肉からたんぱく質を分解しエネルギーにかえようとし、筋肉を破壊します。これを糖新生といいます。
空腹でトレーニングすると、筋肉をつけるためのトレーニングが逆に筋肉を落とす結果となります。

■残さず食べなさい!■

日本の食料事情は輸入にたよっているにもかかわらず、その1/3を食品残渣として廃棄しているのです。一番食べ残しの多いのは結婚式披露宴、2番目が飲み会だそうです。
「残さず食べなさい」!これは大人が子供に言っている言葉ですよ。自ら実行しましょう。

■食欲のないときのたんぱく質の摂り方■

筋肉をつけるためには、たんぱく質を摂る事が不可欠です。睡眠前の食事でたんぱく質を摂る事が筋肉を強くする効果があります。しかし食欲のないときには、ヨーグルトや豆乳などでたんぱく質を補いましょう。

■体に重要な鉄分■

栄養成分である鉄分は、食品により吸収されやすいものと吸収されにくいものがあります。
ひじき、ほうれん草は吸収されにくく、レバーは吸収されやすいそうです。
貧血になりがちな方や、よく運動をしているかたは、吸収即効なレバーを食べましょう。

■吸収即効性なたんぱく質■

ヨーグルトの上澄み液、捨ててないでしょうか?
ヨーグルトの上に出ている水は乳清(ホエイ)と呼ばれています。良質、即効性なたんぱく質であり、ミネラルやビタミンも多く含まれている部分なので、捨てないで、ヨーグルトと混ぜて食べましょう。

■アルコールのカロリー■

アルコールは結構カロリーが高く、ビール瓶1本(500ml)のカロリーはご飯1杯分以上に相当します。
特に飲み会の多い人はカロリーの取り過ぎに気をつけましょう。


■酒さめには・・■

空腹でお酒を飲むと、アルコールの吸収が早くなり、酔いがはやく回ってしまいます。お酒を飲む前に消化しにくい脂質分や牛乳を摂るとアルコールの吸収を遅らせることができ、胃も保護されます
お酒を飲んだ後は、お湯や生姜湯を飲むと、酒さめの効果は意外に良いとのこと
何よりもお酒を飲みすぎないことが一番でしょう。

■ゴーヤの効果■

沖縄では広く知られる「ゴーヤ」。この名前自体沖縄の方言なのだそうです。全国シェアの3割が沖縄産が占めています。
ゴーヤの苦味の成分は、血糖値を下げる作用や、コレステロールを低下させる作用があり、健康にとって重要な働きがあります。
ただし、食べすぎは逆に健康を害する恐れがあるので注意しましょう。バランスのよい食事が何よりも健康になれるということをお忘れなく。