■ジャケット&ディスク紹介
■仕様、その他のデータ
■フランス盤:パッケージ&仕様、その他データ
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| [仕様]
仏題:L'esprit de la ruche] ・Gaumont Columbia Tristar ・Region 2 - PAL ・本編1:34:27/カラー ・音声:スペイン語DD Mono ・画面仕様:1:1.66(16:9) ・チャプター数:21 ・片面2層 ・字幕:仏語、スペイン語 ・発売日:2008/11/19 ・価格:EUR19,99 [特典映像]
・2008年に撮られたAlain Bergalaによるビクトル・エリセへのインタビュー(31分) ・TVドキュメンタリー「精霊の足跡」(48分) |
■メニュー画面比較
国内盤メニュー画面(左上)、国内盤チャプター画面(左中)、国内盤字幕選択画面(左下)、スペイン-PAL盤メニュー画面(中央上)、スペイン-PAL盤チャプター画面(中央中)、スペイン-PAL盤特典メニュー画面(中央下)、UK-PAL盤メニュー画面(右上)、UK-PALチャプター画面(右中)、UK-PAL盤字幕選択画面(右下) ■クライテリオン盤:メニュー画面
本編ディスクのメニュー画面(左上)、本編ディスクのチャプター画面(左中央)、本編ディスクの字幕選択画面(左下)、特典ディスクのメニュー画面(右上)、特典ディスクのインタビュー映像1(右中央)、特典ディスクのインタビュー映像2(右下) ■フランス盤:メニュー画面
フランス盤メニュー画面(左上)、フランス盤チャプター画面(左中央)、フランス盤字幕選択画面(左下)、フランス盤メニュー画面(右上)、フランス盤特典インタビュー映像(右下)
■平均ビットレート比較[国内盤]
[スペイン-PAL盤]
[UK-PAL盤]
[クライテリオン盤]
[フランス盤]
■画面比較上から順に国内盤、スペイン-PAL盤、UK-PAL盤、クライテリオン盤、フランス盤
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薄曇り空の中を巡回映画興行のトラックがやってくる映画の冒頭シーンです。国内盤の空は妙に赤っぽくて気味が悪いです。画面右端に見えるファランヘ党のシンボル・マーク、トラック、家の屋根などが思いっきり黒潰れしちゃっていますね。S/N感も最悪、というかノイズまみれ(泣)。UK盤は非常にスッキリした画面で、スペイン盤よりも解像度、発色共に優れています。また画面の下部分を比較すると良く分かるのですが、国内盤は上下方向がかなりトリミングされていますね。 |
上から順に国内盤、スペイン-PAL盤、UK-PAL盤、クライテリオン盤、フランス盤
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父親の書斎。国内盤だと部屋の様子がほとんど分かりません。この後、父親と犬が入ってくるのですが、何かが蠢いているようにしか見えません。スペイン盤は色調がちょっとヘンですね。UK盤は問題なし。雰囲気抜群です。 |
上から順に国内盤、スペイン-PAL盤、UK-PAL盤、クライテリオン盤、フランス盤
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有名なショットですね。国内盤は影の部分が濃く、S/Nも悪すぎ(空が凄いことになっています)。やっぱり右端の木が豪快に黒潰れ。ここもスペイン盤は色調がおかしいですね。色信号が抜け落ちているような感じです。UK盤はエクセレント! |
上から順に国内盤、スペイン-PAL盤、UK-PAL盤、クライテリオン盤、フランス盤
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これもお馴染みのショットです。こ、国内盤の暗さは・・・(怒)。アナの表情が見えないというのはさすがに酷すぎます。それにくらべてUK盤の素晴らしいこと。髪の毛や服の質感、発色の良さ、うっすら赤みを帯びたアナの肌色。 |
上から順に国内盤、スペイン-PAL盤、UK-PAL盤、クライテリオン盤、フランス盤
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ラスト近く、アナが発見される夜明けの場面。国内盤は夜が明けていませんね。ここまでくると怒りを通り越して笑うしかありません。この画面の暗さは異常ですね。はっきり言って欠陥商品です。シーン状況を考えるとスペイン盤の顔色の悪さも捨て難い(笑)のですが、やはりUK盤の解像度、発色(カバンに注目)は素晴らしいです。 |
■総評
当然ながら国内盤の酷さが際立つ結果となりました。よくぞここまで醜いDVDに仕上げたものだなぁというのが正直な感想ですね。デジタル・ニューマスター版が聞いて呆れます。一体どんな"新しい素材"を使ったのでしょうか。それとも余程いい加減なオーサリングをしたのでしょうか。この国内盤は現在廃盤になっていて、オークションでも信じられないような高額で落札されていますが、コレクション目的ではなく、作品鑑賞が目当てで購入するのでしたら絶対にやめておくべきだと、これは断言しておきます。はっきり言ってお金をドブに捨てるようなものです。これほどの作品ですから再発されないなんてこともまずないでしょう。それに観たいだけでしたら、ビデオ・レンタルという手がありますし、LDがあるならLD版の方が断然綺麗です(たまにオークションでも出品されています)。もちろんPALが観れるのであれば、文句なしにUK盤がオススメです。現時点では間違いなく決定版と言って良いでしょう。セリフが少なく、内容も平易ですから英語字幕でも十分に物語を理解することができると思います。[追記]
クライテリオン盤の画質はほぼ完璧。マスターに起因する微粒子ノイズがやや目立つぐらいです。驚きの高解像度、映像の細密感!「da Vinci 2k Color Correction System」を使ったクライテリオン盤独自の濃厚な色付けは好みが分かれるところでしょうが、発色自体はとても美しいです。それと暗部の明度がかなり高めに調整されていて、暗いシーンの情報量が多いのも賛否が分かれるところかもしれませんね(この部分に関してはUK盤の方が個人的にはしっくりきます)。レストレーションされたモノラル音声は良好。セリフや環境音が生々しく響いてきます。特典収録されたドキュメンタリー『精霊の足跡』はファン感涙の内容ですし、フェルナンド・フェルナン・ゴメスの撮り下ろしインタビューも貴重。リージョン1ですが、ファンなら文句なく買いの逸品だと思います。
[追記]2
フランス盤は、エリセ本人の監修によるHDリマスターだけあって、オリジナル・フィルムの画調に最も近い映像に仕上がっていると言って良いと思います。ただし残念なのは、本編と映像特典を一枚のディスクに収録しているために、本編の平均ビットレートがかなり低くなってしまっているという点です。このことによる画質への影響は視聴する画面のサイズが大きくなればなるほど顕著に感じられることでしょう。とは言え、これだけ低ビットレートにも関わらず、良質のマスターとMPEGエンコード技術の高さのおかげで、解像度の高いクリアな映像になっているのはむしろ評価すべきことなのかもしれません。それと上下が少しトリミングされていてヨーロピアン・ビスタというよりもアメリカン・ビスタに近い画面サイズになってしまっているのもマイナスです(比較画像を見れば分かりますが、画面サイズは東北新社盤とほぼ同じになっています)。さて、このフランス盤、最大のウリはスペイン語字幕が収録されているということでしょう。スペイン盤も未収録だっただけにこれは快挙だと思います。作品のファンでスペイン語にも興味がある(または勉強中の)方にとっては、まさに渡りに船のDVDではないでしょうか。
[国内盤]
画質: 音質: 特典:
[スペイン-PAL盤]
画質: 音質: 特典:
[UK-PAL盤]
画質: 音質: 特典:
[クライテリオン盤]
画質: 音質: 特典:
[フランス盤]
画質: 音質: 特典:
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