<楽楽・神戸>練習風景


2011年 3月19日 練習風景
セロのY.Oさんのレポートです。

本日の例会は、
11日に起きた
東北地方太平洋沖地震の直後
ということで、
会員のみなさんも
どこか気持ちが定まらなかったのでしょうか、
特に午前中は
少ないメンバーでの例会開始となりました。

千葉のTさんが参加され、
今回の震災で
関東在住のみなさんは
ご無事ながらも食料や身の回り品が手に入らず
不自由されているとの話がありました。

また、弦友会事務局より
東北地方にお住まいの会員の方について、
安全確認ができたことが報告されました。

練習は、午前中から午後の前半部まで、
ワルソーの想い出(Oプロとの合わせ)、
愛の夢、
ワルツ、
ノットゥルノ、
スケーターズワルツ、
仮面舞踏会、
モンタギュー家とキャピュレット家、
誰も寝てはならぬ、
ボレロ、
とU部の全曲を練習。

午後の後半は、
文明の道、
エトピリカ、
ソング・オブ・ライフ、
祝典序曲「春」。

これだけ弾くと結構ハードですねぇ。
“残り練習回数も6回”、
大事な直前の合宿について
Kさんから説明あり。
いつも手配に
いろいろとご苦労頂き感謝、感謝です。
今回は“しあわせの村”という公共の施設で、
酒・おやつの手配係は休業。
ミッチリ仕上げ練習ができそうです。

以下はちょっと練習風景から離れますが、
“雑感”をお届けします。

セロに魅かれて

マンドセロについてのお話です。
セロは、音の高い方から
1弦(A)−2弦(D)−3弦(G)−4弦(C)
となっており、
4弦は見た目にもかなり太く、
これはピックではまず切れません。
最も魅力的な音が出るのは3弦で、
次は1弦です。

2弦はなぜか今ひとつ音が伸びやかになりません。
ですから、「愛の夢」で
セロが2度旋律を奏でますが、
冒頭は1弦で、
#59からは2弦で弾くため
指揮者から「2回目が歌えていない」と
ご指摘を受けます。

(脱線しますが)
Ugo Bottacchiariの名曲「交響的前奏曲」は、
セロの魅力を最高に引き出しています。
#16〜18、
#52〜55、
#77〜80、
#139〜141は、
すべて「3弦の全音符」です。
ffで、あるいはppで、
表情をつけずに流し、
その上にマンドリンのメロデイや
ギターのアルペジオが乗ります。
セロ弾きにとっては、
まさに至福のフレーズです。

藤掛廣幸さんの曲も
セロを
気持ちよく響かせてくれます。
「春」の#25からは
調子が良過ぎて走ってしまいそう。
ブレーキ、ブレーキ!
また、打楽器が入ると、
“負けるもんか”でつい力が入るため
音が割れます。注意!

セロはマンドリンやドラに比べて、
どうしても細かいトレモロが難しいため、
このフレーズ・音符を
トレモロで弾くかピッキングにするか、
迷う場合がよくあります。
セロは
時にドラと一緒にユニゾンで
メロデイを弾きます。
ほとんどトレモロです。

一方、ギターと同じ動きをすることも
多くあります。
この場合はピッキングです。
今回のコンサート曲の中で悩ましいのは
「文明の道」の後半部(#43〜)で
速い三連音のフレーズが続きます。
マンドリンとドラは
トレモロで弾いているはずです。
セロも合わせていましたが、
どうしても遅れます。
先日(勝手に)「ピッキングで」
ということにしました。
セロのピッキングは
それほど鋭い音になりませんので
問題ないと思います。
足を引っ張るよりよい
と判断しました。

「ボレロ」の6連音。
ダウンアップの練習には持って来いですが、
リズムを崩さずに
きれいに音が出せるか。
ひたすら練習あるのみ!

クレッシェンド、
デクレッシェンドの効果を出すのも
セロの役割です。
まず、どうしても始めと終わりのppが
大きくなってしまいます。
私は意識的に他のパートの音量に負けるよう、
ほとんど音を出さないところまで落とします。
ここでセロががんばっても意味がありません。
セロパートはいかに小さな音に落とすか
を訓練することも大事です。
セロのクレッシェンドは、
他のパートより
ひと呼吸遅れて音量を上げて行くのが
曲全体として効果的と思っていますが
いかがでしょうか。
デクレッシェンドは場合により、ですね。

以上、みなさん機会があればセロにさわってみて下さい。
い〜い楽器です。

2011年3月19日 練習風景
Y.O(セロ)




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