<楽楽・神戸>練習風景


2010年 1月18日 ロメオとジュリエット
指揮者のFさんの曲目解説です。

組曲第2番《ロメオとジュリエット》 PROKOFIEV - Romeo & Juliet Op.64

シェイクスピアの戯曲に基づいて制作された
バレエ『ロメオとジュリエット』、
バレエ用の原曲は1935年に完成しましたが、
主催者とのトラブルで上演に至らず、
プロコフィエフはバレエの初演を待たず、
2つの演奏会用組曲を作りバレエに先行して発表、
第1組曲を1936年に、
第2組曲を1937年に初演し
名声を勝ち取り、
紆余曲折の末1938年にバレエ全曲が初演され
大成功を収めました。
第3組曲は1946年初演。


《モンタギュー家とキャピレット家》 Allegro pesante

バレエの第1幕、第4場、舞踏会の音楽、
この場面で支配的な重厚で威圧的な旋律は、
騎士と貴婦人たちの舞踏の音楽。
中間部(Moderato tranquillo)では、
ジュリエットが両親が結婚を勧める青年パリスと踊る、
極めて美しく感傷的な旋律が聴かれる。

緊張感にあふれたクレッシェンドで始まり、
Fa-Mi-Re-Doと音階が下がって重なり合う
不協和音で開始し、
クレッシェンドして大音量で
不協和音を鳴らす衝撃的な冒頭の「大公の宣言」。
『今後、モンタギュー家とキャピュレット家の間で諍いがあった場合、
それに加担した者は誰であろうと死刑に処す』
その後、印象的なメロディーが開始される主題は「騎士達の踊り」。
ホ短調の伴奏に乗り、
ホ短調の分散和音で構成されたメロディーが登場します。
「pesante」=「重々しく」と指定されています。

バレエでは、ヴェローナの対立する二つの名家
モンタギュー家とキャプレット家の
広場での乱闘を静めるため
大公が登場する場面、
日一日と苛烈な戦いを強める
敵同士の憎しみが明確に打ち出されます。
キャプレット家での仮面舞踏会に変装して
友人たちと忍び込んだロメオが見たのは、
仮面を付けて威圧的に踊る騎士や貴婦人たちの姿。
途中でジュリエットが登場し
婚約者のパリスと可憐に踊るシーン、
そして間もなく二人の運命的出会いの場面となります・・・ 

【You Tube】より御覧下さい(必見)
Ballet Scene   
BBC Proms      




このページの先頭    表紙   練習風景目次

All Rights Reserved Copyright, ©<楽楽・神戸> 2009