<楽楽・神戸>練習風景


2008年11月6日(木)
マンドリンのH.Tさんの合宿のレポートですが
意外と軽い(しかし、正直な?)文章が災いを呼び(?)
掲載前にクレームが付き、かなり無理な書き換えがあった様子です。
それは何処でしょうか?

11月1〜2日 合宿のレポート(前編)

秋晴れの好天に恵まれた
11月1日(土)朝から2日(日)昼まで
六甲山頂の「六甲スカイヴィラ」において
楽楽・神戸秋の合宿が行われました。
山の上ということで期待していましたが、
残念ながら紅葉は少し色づいたかな、
という程度でした。
しかしケーブルカーで山頂に着くと
さすがにひんやりと肌寒く
このまま行楽に出掛けてしまいたいような
すがすがしい気候でした。
道に迷って若干遅れた方もおられたようですが
予定通り10時からの練習開始となりました。

先ずはI氏指揮によるグレンミラーの曲です。
さあ、やるか、と意気込んで楽器を抱えたところ
フェイントをかけられ、
指ならしということで
枯葉」の譜面が配られました。
結構3連音や半拍休んで16分音符などがあり、
「これで指ならしになるんかいな?」
と疑問を感じながらも準備体操完了。

次いで出来たてほやほやのチャップリン メドレー
エターナリーパート1」と「スマイル
の譜面が配られました。
編曲者のO先輩自ら振っていただいて
曲の感じをつかみました。
独特の高度な?指揮法に
旋律を担当する1stはともかくとして、
伴奏部を受け持つパートからは
戸惑いの声が漏れましたが、
マエストロの風格をもつO先輩、
少しも騒がず「まあ大体こんな感じですなあ」
と悠然としたものでした。

いよいよ本命のグレンミラーです。
そもそもジャズを
マンドリンでやろうという発想自体が
すごいことですが、
とにかくI氏は
「運命」であろうが「合唱」であろうが
何ら躊躇せず料理してしまう、
という実績?があるだけに怖いものなしです。

グレンミラーのあの重厚な音色を
マンドリン演奏で醸し出そうというのは
どだい無理な相談ではありますが、
聞き手はともかくとして
奏者としてはかつて経験したことのない
新鮮で楽しいものでした。

シンコペーションの連続、
変なところにアクセント、
中途半端な入り方、
と譜面をしっかり追っているつもりでも
入れなかったり、ちゃんとテンポがとれなかったり
と苦労しました。
でもぴたっと決まると超気持ちいい〜。
数えるのではなく
他のパートを聞いて
自然に合いの手を入れられるようになると
もっとスムーズな演奏になるのでしょう。
楽しみです。



グレンミラーの曲の中では
個人的にはムーンライトセレナーデ
最も好きですが、
マンドリンでやってみると
どうもうすっぺらな感じがして
インザムード茶色の小瓶など
アップテンポな曲の方が
マンドリンに合っている気がしました。
アメリカンパトロールなども
やってみたいところです。

ソロの部分が結構あって、
I指揮者の思いつきで
「本番では立ってやってもらおうかな?」と
事もなげに言っていましたが、
そうなるとスポットライトを浴びるわけで
演奏技術もさることながら
「見てくれ」も非常に大事な要素となり、
その点に関して一部若手女性の間から
不安の声が上がったとか上がらなかったとか。
(いえ、どのパートとは口が裂けても言えません)

一部の企画委員からは
どうせ観客からは、はっきり見えないのだから
パートチーフには演奏に徹してもらって
誰かが立って
「エアードラ」をやれば良いのではないか
という意見も。
今後の課題です。

続いて体制を入れ替え、
満を持してF指揮者の登場です。
タイプ的には松岡修三、織田雄二
という感じかな?
え〜!とのけぞった諸君、
決して外観、風貌を
言っているのではないのです。
とにかくこの人は熱いのです!
(常に二日酔い?)
現在減量に挑戦中とか。
5月の演奏会には爽やかに登場できるかどうか楽しみです。

最初に「ハンガリーの旅」の譜面が配られ、
皆さん初見での演奏でしたが
要所でのF氏の
「いちとお〜、に〜い〜と〜お」
という声に助けられて
何とか完奏するに至りました。
やたらrit. rall. tenutoがあって
粘るかと思えば一転accel. Prestoと
めまぐるしくスピードが変わるので
その対応さえうまくいけば
技術的にはそれ程難しくないと思いました。

今回のF氏担当の曲は
いわゆるセミクラシック
という分類に入るのでしょうか。
どの曲もマンドリンオーケストラに合ったもので
弾いていて心地良いものでした。
特に私はモルダウの源流から大河に至る
滔々とした流れをイメージできる
旋律、和音に感動しました。

但し転調が頻繁にあるので
シの♭をつけ忘れたり、
逆にファの?を♯にしたり、
ミスが多く気を使いました。
また非常に綺麗な旋律なので
間違えると目立つのです。
一度不協和音が出たので
又やってしまったかと
指を確認したら間違っていません。
普通は居たたまれない気持ちになるのですが、
横のF嬢を見ると誰か間違ったのかな、
という涼しい顔で弾いています。
今度からは誤魔化して
他人のせいにしようと思いました。



この合宿で最も苦労したのは
南のみなとにて」ではないでしょうか。
この曲は実は昨年の11月に
演奏会で弾きました。
だから自信はあったのですが、
なかなか入るタイミングがつかめませんでした。

これは私自身の問題かもしれませんが、
昔はもっと譜面台を高くして
常に指揮者を眼の隅にとらえて弾いていましたが、
歳をとって譜面が見難いせいか、
かなり低くして食い入るように見ており、
ここでは指揮を見る、という箇所に
印をつけて指揮者を見るという習慣が
ついてしまっています。
これではこの曲のように
途中で拍子が変わったり速度が変わったりする曲では
スムーズに対応できません。
指揮者が大きすぎるのも一因です。
(と他人のせいにする)

この曲は弾けば弾くほど味が出る、
という類の曲なので
たかだか1日半くらい練習したからといって
何とかなると思う方がおかしいのかもしれません。
弾きこなすと素晴らしい曲ですから
楽しみにしています。

I氏指揮のマンドリンオリジナル「夜明けの賛歌」は
藤掛先生の作品にしては
それほど難度の高いものではありませんし、
藤掛作品によくある
指が6本なければ押えられないのではないか、
と疑いたくなる重音もありません。
過去の演奏でも
一番下のG#は押えられないので無視しよう、
と勝手に自分たちで決めて弾いていましたが、
先生も「適当でいいですよ」と柔軟姿勢でした。

ところが今回結構弾きづらい重音(2音)に
わざわざ「non div」と書かれているではありませんか!
しかし、そこは先生の上をいく
適当なコンマスN氏の
「弾きにくかったらdivでええよ。」
とのありがたいお言葉に甘えさせてもらいました。

と、まあ1日目の練習は
このように進んで行ったわけですが、
ちょっと疲れてきましたし、
読まれる方も大変だと思いますので
今日はこれまでとして、
後日続編をお届けしたいと思います。
(つづく)
                      写真提供:ギターのF.Mさん




このページの先頭    表紙   練習風景目次

All Rights Reserved Copyright, ©<楽楽・神戸> 2008