<楽楽・神戸>練習風景


7月 2日(月) ベートーヴェンはお好き?

昨年はモーツアルト生誕250年だったので
CDでモーツアルトの全集が出ました。
所で最近、こんどはベートーベンのCDの全集が
図書館にきていました。
そこでベートーベンの全集の解説を読んで見ました。
ベートーヴェン全集 第5巻 講談社 1998年です。
1998年に出た本なので新しく出たのではありませんでした。
図書館に入ってきたのが最近だということみたいですね。

ベートーベンがマンドリンの曲を作曲したことは、
マンドリン愛好者には良く知られていることです。

全集の解説によればマンドリンの曲は次の4曲です。
・マンドリンとピアノのためのソナチネ ハ短調 WoO43a
 Adagio  演奏時間 4分42秒
・マンドリンとピアノのためのソナチネ 変ホ長調 WoO43b
 Adagio ma non troppo   演奏時間 6分6秒
・マンドリンとピアノのためのソナチネ ハ長調 WoO44a
 Allegro  演奏時間 2分59秒
・マンドリンとピアノのための主題と変奏曲 ニ長調 WoO44b
 Andante con Variazioni  演奏時間 10分8秒

解説によると、作品番号がWoO43とWoO44の2系列に分けられているのは、
それらの2曲づつが別の機会に書かれた物と推測されていたからだそうです。
しかし、今では、
「4曲とも1796年にベートーヴェンがプラハに滞在した時、
ボヘミアの貴族クラリ伯爵の令嬢ヨゼフィーネの為に作曲したもの」
と考えられているそうです。
この令嬢は、歌手でマンドリンも弾けたそうです。
自筆譜では、伴奏が「チェンバロ」と書かれているそうですが、
当時の用語法によるクラーヴィア(ピアノを含む)の総称であって、
ベートーベンはピアノを想定していたそうです。

解説によるマンドリンの4つの作品の評価は次の通りです。
「これらの作品でベートーヴェンは、
マンドリンという楽器の魅力を
さまざまな工夫で生かしている。
全体の素朴な雰囲気のなかにも、
歌謡旋律の独特な味わいや
ピアノとの軽妙なかけ合いなど、
この楽器ならではの聴きどころが多い。」(馬淵元子)

CDでマンドリンの演奏をしているのは、
エアハード・フィーツという人です。
Googleで検索しましたが、この全集のことしか出てきません。
英文字での検索は面倒なのでやめました。
マンドリンの演奏は参考にはなりましたが、
マンドリンの音は私の好きな音ではなかったのが残念です。

さて、これらの作品は200年以上も前に
作曲されたからなのかも知れませんが、
全てピッキングばかりです。トレモロを使っていません。
かたや、モーツアルトはマンドリンに対してはどうなのでしょう?
モーツアルトはマンドリンの曲を作曲していたでしょうか?
すぐに思い当たりました。
「ドン・ジョバンニのセレナーデ」です。
あれは印象に残る曲です。
で、これもトレモロでメロディーを奏でるのではなく、
ピッキングだけでの演奏です。
ちょっとなにか気になりますね。
ドイツはマンドリンが盛んですが、
ピッキング中心だと聞いていますし、
何か、マンドリンのトレモロに問題がありそうな気もするのです。
今回は、それ以上は追及しませんが。

by どらむすこ




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