<楽楽・神戸>練習風景



練習風景                           by 15回生どらむすこ

5月19日(金)大西プロ 天才の秘密
 
  嬉しいことに大西プロからメールを頂戴しました。
  下記です。

  こんにちは。
  楽楽神戸のHP拝見しました。楽しい話題でいっぱいですね。

  マンドラコントラルトはヴィオラの調弦で、ちなみにフラットマンドリンの仲間のマンドラが、コントラルトの調弦です。
  ですから、弦楽合奏のヴィオラをそのままマンドラに移しても、マンドラテノールでは音域が高すぎて、弾くのがすごく難しくなります。

  大半のイタリアのオリジナル曲がマンドラテノールになっているのは、当時のマンドリニストがヴィオラのハ音記号が読めなかったからだとか、聞いたことがあります。(かなり、嘘っぽい話ですが)

  弾き方のことですが、ピックが弦に平行に当たるのが基本として、手首も肘も、腕の可動する部分は、総動員させています。
  (ピックを強く持てば持つほど、可動部分が不自由になってきます。)
  ただ、腕の回転だけは、ピックが扇形に動いて、平行に当たらなくなるので、普段は避けていますが例外も勿論あります。

  一番音色に関係することは、肘で弾くとか、手首で弾くとかよりも、ピックに直接に接している指かなあと思います。持ち加減でかなり変わりますし、
  逆に持ち加減を頻繁に調節して、アクセント等、音色に変化を付けることができます。

  PS
  また近々、練習日に合わせて、リサイタルのお礼に伺わせて頂きます。


  以上です。
  以下は私の返事です。

  我々のHPを読んでいて下さったのですね。
  嬉しいですね。
  有難う御座います。
  実は、「こういう話を掲載していて大西さんの名前も出てくる」ということを大西さんのHPの掲示板に書き込みをしようかな、と思っていた所です。

  何故、マンドラはテナーが主流になって、ヴィオラと同じコントラルトが主流にならなかったのか、については、コントラルトは低音があまり響かない。
  マンドラテナーの方が低音が良く響くので、テナーの方が主流になったという意見もあります。
  私は、そうかな、と思います。
  近く、マンドラ・コントラルトを借りて弾いてみるつもりです。

  >弾き方のことですが、ピックが弦に平行に当たるのが基本として、
  >手首も肘も、腕の可動する部分は、総動員させています。

  私の観察では、大西さんのお弟子さんの中には、腕と手首が一体になってゴシゴシと弾いておられる人もいますが、大西さんの弾き方は、「腕漕ぎ」と言われるような弾き方には見えないのです。
  ですから、大西さんは腕も利用する弾き方をしているのだろうけど、「腕ゴシゴシ」の弾き方ではないと思うのです。
  ピックで的確に弦を捉えるような弾き方をしていると思います。
  これはピッキングの時のことではなく、トレモロをしている場合についての弾き方の話です。
  かなり手首を鍛えないと、あのような弾き方は出来ないと思います。

  >一番音色に関係することは、肘で弾くとか、手首で弾くとかよりも、
  >ピックに直接に接している指かなあと思います。持ち加減でかなり変わり
  >ますし、逆に持ち加減を頻繁に調節して、アクセント等、音色に変化を付
  >けることができます。

  私も音色は、「腕漕ぎ」、「手漕ぎ」よりも、ピックの持ち方、力の入れ方、等で決まるように思います。

  一つ質問があります。
  それは「手首を振る」ということです。
  大西さんは「手首を振る」ということをどのように考えていらっしゃるのでしょうか?
  私は、トレモロは「手首を振る」という要素があると思います。
  ただ、上手に早く振れる人と振れなくて、手首をクネクネと回転させるだけ、或いは、平行にゴシゴシと動かすだけの人もいます。
  私もかっては、そういう弾き方でした。
  一般的に上手だと言われる人は手首が振れているように思います。
  それでは、トレモロは手首を振る弾き方のことか、と言われれば、どう応えるかは難しいですね。
  ピッキングはダウン、アップを意識的に行うが、トレモロは一つ一つのダウン、アップを意識しない弾き方なのだと私は思うのです。
  もっとも、「手首を振る」と言っても回転させてる振り方もあるだろうし、腕を使って振る弾き方もあると思うのです。
  ただ、一生懸命手首を振る弾き方とそうではない弾き方があると思います。そうではない弾き方は、手首が振れてないというのではなく、「手首を振るのに夢中になっている弾き方ではなく、ピックで的確に弦を捉えるような弾き方」だと思うのです。
  そして、大西さんは、「ピックで弦を的確に捉える弾き方」ではないのか、と思っています。
  如何でしょうか?

  これに対して、大西プロから再びメールを頂戴しました。
  以下です。

  こんばんは。

  >  一つ質問があります。
  >  それは「手首を振る」ということです。
  >  大西さんは「手首を振る」ということをどのように考えていらっしゃるの
  > でしょうか?

  >  ピッキングはダウン、アップを意識的に行うが、トレモロは一つ一つの
  > ダウン、アップを意識しない弾き方なのだと私は思うのです。

  これはその通りだと思います。ただし、トレモロで弦を移るときだけは、必ずダウンで移るようにしないと、とても弾きにくいです。
  「手首を振る」ということは、脱力ができないと無理です。
  ピックをしっかり握れば握るほど、手首は固まります。
  トレモロを細かくしようとすれば、手首も使って振らないと、速くできません。

  あと、手首の動きだけでは、トレモロの振り幅がせまくなりやすいので、肘の動きも付け加えるように、人に教えています。

  >  そして、大西さんは、「ピックで弦を的確に捉える弾き方」ではないのか、
  > と思っています。
  >  如何でしょうか?

  これもその通りですね。トレモロのときは、弦を捉えつつ、ダウンアップの数は意識しないで、 手首も使って・・・。
  手首回転のみだと、ダウンとアップが均等にならない場合が多いですね。
  でも、うまくピックを弦に当てれば、均等に出すことも可能です。


  以上です。
  「大西プロ 天才の秘密」、皆さん少しはヒミツがお分かりになられましたでしょうか?
  (実は50年前に「ピカソ 天才の秘密」という映画が中学校で上映されて題名が記憶に残っていました。今回の題名は、そのパクリです。)
  大西プロに感謝します。有難うございました。




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