チェンセーン王朝を開いたセンプー王が建てた由緒ある寺院。もともと86mあった塔が16世紀後半の大地震により上部が崩れ落ち現在は約60mになっている。
ここにはバンコクのワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)に置いてあるエメラルドの仏像がここに置かれていたとのこと。現在は緑色のガラスで出来たような仏像が置かれている。塔の周りを一周する。裏側には5mくらいの涅槃仏が置かれていた。象園の見学を急遽入れてもらったため午前中の見学は、その分かなり時間を割愛し足早に見て回ることになった。
ワット・プラ・シン
チェンマイ最大の規模を誇る寺院。木造の本堂内部にはフレスコ壁画が描かれている。当時のタイ北部の人々の生活を描いており資料芸術作品として価値が高いものとのこと。
講堂では小学生がお坊さんよりお説教を受けていた。日曜日には時々小学生がこうした説教を受けるとのこと。キリスト教徒の日曜日の礼拝のようなものであろうか。講堂の横にはお坊さんの学校がある。
ワット・スアンドーク
チェンマイ大学の近くにある寺院。14世紀に建立されたもの。真っ白な仏塔に歴代王朝の遺骨が納められているとのこと。
広い本堂にはタイ有数といわれる青銅の仏像が安置されている。釈迦の両親の像も安置されている。タイのお寺では大小異なる大きさの仏像が大きい順に縦に並べられており印象的である。
象 園
チェンマイ市内から郊外に出、山の中に大分入っていったところにある象園を見学する。子供達の希望で急遽見学に取り入れたが、他の見学をどこかカットしたかと思ったが、寺院の見学を時間的に大分はしおりこの時間を作りだしたようである。
バナナとサトウキビを買い子供達は早速象に与える。その後象の水浴びを見る。続いて象のショウを見学する。象がこんなにも芸が出来たのかと感心する。娘は大喜びで「お父さんお父さんあれ写真に撮っといて」と幾度か請求する。こちらは写真を撮ったりビデオを撮ったりと忙しい。
次に象に乗る。2人ずつ乗るが、平地を歩くかと思ったら大間違い。細い急な山道を象が数珠繋ぎになり上り下りする。象の背中に乗せた椅子の前に一本ロープを張っただけで、しかも象の背中はかなり高く、足場の悪い急な山道を歩くためにかなりスリルを伴い、落ちればいけないと必死でつかまる。足下はぐちゃぐちゃで、時々象達はおしっこをしたり糞をしたりで道はぬかるみ臭い。特に下りは前に落ちそうで怖い。象にとっては大変な苦行ではとさえ思われる。子供達は大満足。お寺ばかり見ていても子供には何の興味もないだろうがオプションを頼んでよかった。子供達が今回のタイ旅行で一番印象に残っているのはこの象に乗ったことであろう。
ワット・プラタート・ドイ・ステープ
チェンマイ市街西部の標高1677mのステープ山の中腹1073mに建つ寺院でかなり山を登っていく。駐車場で降り約300段の長い階段を上り寺院に到着。階段の両側には色鮮やかな陶片をはめ込んだ蛇神が飾られている。階段を上りきると一面黄金を貼り付けたようなお寺がある。
最初に山の上からチェンマイ市街を眺める。周辺を山に囲まれ結構緑の多い町である。お参りのセットを買い本殿でまずお参りをする。線香と蝋燭と蓮の花を所定の位置に供え旅の安全を祈る。その後金色の仏塔脇にある自分の生まれた曜日の仏像に金箔を塗る。自分の生まれた曜日が分からないので添乗員の言うところへ貼る。ところがなかなかきれいに張り付かない。
金を張り巡らした仏塔はまばゆいばかりである。タイのお寺は仏像や建物に金箔をかなりふんだんに使い現在もそれをきれいに補修し昔の姿をそのまま留めているのに、日本ははげ落ちるに任せむしろそこに美意識を抱いている。これも仏教に対する違いなのであろうか。寺の周囲に一列に幾つも置かれた鐘を子供達は面白がってはじから突いていく。
山岳民族メオ族の村
駐車場まで降り、今度はタクシーを頼み山岳民族のメオ族の村まで行く。タクシーといっても軽トラックの後ろに背の低い幌をかけたようなもので、しっかりつかまっていないと振り落とされそう。途中から狭く舗装のされていない山道を行くが、がたがた揺れ気持ちが悪くなりそうであった。タイでは針葉樹を見かけないと長男がいっていたが、標高1000m位のこの地点で初めて松の木があることを長男が見つける。大人の気が付かなかった子供の視点に感心する。
10分ないし15分位山の中を進むとメオ族の村に着く。もっと辺鄙なところかと思ったら村の中には土産店がずっと並びずいぶんとにぎやかである。一通り店を見て回るとその先に村人の住んでいる住宅がある。かなり粗末な住宅で、いまだに電気が来ていないとのこと。そのことだけでもどんな生活をしているのか想像が付く。中国系の住民とのこと。
梨が売っていて、子供が欲しいというので妻が買い食べる。やや食中毒が心配であったが特に問題はなかった。しかし日本の梨の味とは大違い。甘みが少なくジャガイモでもかじっているような感じであった。
ホテルに戻り、ホテル周辺を見て歩こうと思い外に出かける。折りしも雨が降っており、あまり遠出が出来ないためホテルのほんの近くを散策。チェンマイ市街から大分はずれれた場所に建っているためあまりこれという店もなく、最後に地元の人達が利用している広い市場のような所に入る。野菜、果物、肉、日用雑貨、衣類等が売られている。すでに店じまいの時間となり幾つかの店は閉じたり片づけを始めている。果物屋で大きなマンゴ3個と、マンゴスティを10個買う。全部で200円弱であった。全て部屋に戻り食べるつもりだったため少し買っただけだが、大変おいしくもっと買っておけばよかったと後悔する。特にマンゴは日本で買うものと違い熟していて大変おいしかった。
カントークディナーショー
夕食は、民族舞踊を見ながらのカントークディナー。絨毯の敷かれたところに座りそこでカントーク料理を食べる。料理は小さな食台の上にのせられ素朴なものでそれほどのごちそうというわけではない。餅米を手で摘んで食べる。内部には西欧のお客さんがかなりはいっている。
我々の座ったすぐ近くに小さな舞台がありそこで民族舞踊が踊られる。各踊りには色々な物語が含まれているようであるが、皆似たような踊りで動きと変化が少なく、あまり興味を集中できなかった。子供達は半分眠くなっている。民族舞踊ショウということでありこうした素朴さはやむを得ないのかもしれない。