<旅行を終えて>

 長男が小学校最後であり家族そろっての海外旅行もそろそろ難しくなってくる時期のため、3年ぶりに思い切って旅行を計画した。長男の希望で敦煌へ行くコースを選ぶ。さすがに中国は国の広大さと、歴史の深さに感嘆するばかりであった。子供達も少しはこうしたものに興味を持てる時期になり、彼らなりに堪能できたものと思う。また今回は各都市毎にその土地独特のショウを見ることが出来た。見ることに主眼をおいた旅でもあり、その意味でも子供達は楽しめたものと思われる。今回行 った都市それぞれに西安は兵馬俑、敦煌は莫高窟、北京は万里の長城と、故宮というように目玉があり、それらは期待に違わずすばらしいものであった。天候も予想ほど暑くはなく過ごしやすく助かった。
 また今世界で最もホットなスポットである中国の躍動をはだで感ずることが出来これも大きな成果であった。これだけの歴史を持つ大国がこれから力を付けていけば、これから中国は確実に世界の文字道理の大国になるだろう。日本はそうした事態にどう対応していったらよいのか大きな課題を突きつけられた思いがする。また今回案内してくれた現地の若いガイドさん達は元々かなりのエリート達がなっているものと思われるが、一度も日本に来たことが無く、大学を出て数年くらいしか経っていないのに日本語を堪能にしゃべり実に優秀である点にも中国の底知れぬ力の一端を感じた。それはたまたま出会った今回のガイドさん達だけのことではなく、中国の人々の前向きで意欲的生き様の一端を表しているように感ずるのであった。それに引き替え、我が子を見ても日本の若者は、豊かさに浸りきり乾きを忘れ、前向きに意欲的に取り組む姿勢を忘れかけている。若者のこうした姿勢の違いは確実に両国の将来に影響してくることは否めないだろう。
 これまで日本の得意としてきた工業技術は急速に中国にシフトし、日本国内の急速な空洞化が進みそれだけでも今後の我が国の将来に暗い影を落としているが、それ以上にこうした若者の生き様の姿勢の違いは今後我が国にとってももっと深刻な事態をもたらしはしないかと危惧するのは私だけではないだろう。今回の旅行を通じて一層その思いを強くしたのである。ともあれ今回の旅行は色々な意味で意義のある旅であった。機会があれば近い内にまた中国には行ってみたいという思いを強くしている。
 最後に今回一番残念だったのは長男が途中で腹痛を起こし、本人のみならず妻も北京はほとんど見れなかったことである。前回のタイ旅行でも最後の日に長男が下痢を起こし苦労したが、子供を連れての旅行ではこうした健康管理の大切さをあらためて肝に銘じておきたいものである。


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