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鞍馬寺(京都)<観音菩薩像> 重文
このお寺は京都北部の鞍馬山にあり、牛若丸が天狗僧正坊に武芸を習ったところとして知られている。数年前よりこの仏像を毎年候補に上げながら、なぜか先送りされようやく今回取り上げた。目元が涼しく静かに先を見据えた整った顔立ちを見ていると、心の安らぎを覚える。髪の毛の複雑な結びと動きは若い女性の美しさの中に観音の姿を表し、どこか人間に近い顔立ちに思える。
今回は大変細かい作業が必要であったが、細く複雑な髪の毛と後背の柔らかい蓮の花びらとの対比の表現が比較的上手く描けた。強いていえば色の表現にやや不満が残る。尚従来150枚限定で摺っていたものを、本年は125枚に減らし、その分作品づくりに時間をかけることとした。