ほんなら・・・
ほんでも・・・


3回目 井上章一さんのパンツが見える。』 その3
・・・・・2004年6月20日・・・・・


 その後、前ページの購入しなかった二作を含めて、お小遣い欲しさからなのか自分の種本を基(素?)にしたようなThe霊柩車・・・日本人の創造力が生んだ傑作』を町田忍さんと共著で祥伝社から92年7月に。
 『けっこう仮面が顔隠す理由・・・現代マンガにみる美人の研究』を永井豪さんと共著でメディアファクトリ−から93年5月に出し。
 「これじゃアカン。建築が一応、専門やったもんね」となったのかどうか知らないけれど
(多分、資料を集めて真面目に書くのに時間が必要だったんでしょうが)ようやく94年2月に『法隆寺への精神史』を弘文堂から出してます。
 そして初めての文庫本として『美人の時代
(調べていないので何とも言えませんが多分、”その2”に記した『おんな学事始』)が95年4月に文芸春秋社より。
 で、これらはなぁ〜んも購入してまへん。


『狂気と王権』 狂気と王権

井上章一 著

紀伊國屋書店

1995年5月30日 初版発行
 ある種の犯罪で、馬鹿の一つ覚えのように「精神鑑定を・・・」って弁護側が言うってのは別に珍しくもない事ですが、逆に「こいつを何とかしてしまわんとアカン」とばかりに検察側が「こいつは狂人ですねん!!」って場合もありますね。
 ”不敬罪”の実行犯を、医学的な鑑定とは関係なくして精神病者に仕立て上げる。
 この本に書かれている、虎ノ門事件をおこした難波大助さんの例などで前から知っていたはいましたが・・・・。
 まぁ、権力者は「何でも、しまっせ!!」

 ところで、天皇が開戦を拒否すれば、精神病者に仕立て上げられたかも知れない。
 少なくとも、尊皇家達
(権力者)により御静養と言う形で一線を離れさせられ、別の皇族を摂政につけられただろう。
 これを昭和天皇は恐れていた。
 と言うのは終戦秘話物を何冊か読んでいたが、この本で初めて知った。う〜ん、あり得る話だと思う。

 今どきの流行言葉で言えば”危機管理能力”って言うのか?
 時の権力者による所払いに対する読みってのは万世一系、皇統連綿二千六百年余、歴代の天皇の中では必修科目だったってのは日本史を眺めていると解る。
 いや、この感知能力・処世術は遺伝子の中に組み込まれているのかも。

 つい最近読んだ本に、網野善彦さんは北園高校の生徒に「織田信長は、もう天皇の権威なんぞ必要なかったはずなのに、なんで追い払わなかったの?」と問われて超真面目な網野さんは満足な答えを生徒に言えなかった。とか書かれていた。
      ・・『歴史の話』網野善彦・鶴見俊輔(対談)朝日新聞社 発行・・

 私ならこう答えた。
「あんな〜、身体から発する、遺伝子製防御オーラの弾丸が織田信長はんのお頭にめり込んだんや。ほいでもって、織田はんは・・・・」

 ともあれ、井上章一さんも書いていますが”狂気”と”正気”との境目・区別なんて誰がどのようにして決めるんだろうって気がしますね。
 精神科医とて時代の子ですから、その精神判定に”時代”と言う輩が介在しても仕方がない・・・・にしてもだ・・・


 補) ”不敬罪”
    刑法74条、76条で定められていたもので、天皇、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子、
    皇太子孫、皇族又は神宮、皇陵に対して不敬の行為をする罪。昭和22年に廃止。
    『法律用語辞典
 内閣法制局 法令用語研究会 編  有斐閣 発行 より。


『男は世界を救えるか』 男は世界を救えるか

井上章一 著
森岡正博 著

筑摩書房

1995年7月20日 初版発行
 教養一杯の漫才コンビ。
 真面目な切れ者、ボケの森岡はんとツッコミの井上はん。この二人が「売春と臓器移植における交換と贈与」「不倫社会の神話と構造」「禁煙運動における愛と権力」等々
題目にして読み手を大爆笑させてくれました。
 ただほんまもんの漫才同様、「大笑い」それだけでしたけど・・・。


 この本のすぐ後に、その2に載せました『戦時下日本の建築学・・・アート・キッチュ・ジャパネスク』を『霊柩車の誕生』新版と同じように版元を朝日新聞社にし、これまた同様に選書にして出しています。


『関西人の正体・・・コテコテの大阪が薄味を好むわけ・・・』 関西人の正体
・・・コテコテの大阪が薄味を好むわけ』

井上章一 著

小学館

1995年8月10日 初版発行
  箱根以東の湘南や花のお江戸に居た時、この私に「君、大阪人らしくないね」と言う馬鹿な奴がてんこ盛り居た。
 何を言うかと思えば、要するに、彼らが知る紋切り型の”大阪人””関西人”の範疇からすれば「???」の領域が多かったらしい。

 確かに阪神ファンではないし。
と言うよりも、野球そのものをほとんど知らない。
その証拠に、南海の鶴岡監督・杉浦投手・野村捕手・皆川投手・広瀬外野手なんて名前も知りまへん。
 お店に行っても「おっちゃん、もうちょっと、まけてんか」とは言った事がないし。
と言うよりも、小商人
(こあきんど)の家に生まれて育ち、餓鬼の頃、家業を手伝っていた時、おばちゃん達の値切り交渉をまざまざと見て「あんな風には・・・出来へんわ」・・・見栄っ張りの”良ぇ家の坊々”とは言わないが。
 あまり、関西弁を喋らないし。
と言うよりも、北海道・知床半島の知床五湖で大阪の姉
ちゃん兄ぃちゃん達が大きなお声で話しているのを聞いて「こりゃ、アカン。場に合う言葉っておまんがな」と思い、あえて抑えて話してたんですわ。

 井上章一さんは類型論はそれなりに良い所もあると認めつつ、類型論に異を唱えた。


 次に載せた本までの間に

96年11月『グロテスク・ジャパン
       洋泉社 発行
98年9月『南蛮幻想・・・ユリシーズ伝説と安土城
      文芸春秋社 発行
同年10月『人形の誘惑
      ・・・招き猫からカーネル・サンダースまで

      三省堂 発行
を書き。

 文庫化されたものも

96年1月『美人論』 
     朝日新聞社 発行
97年1月『つくられた桂離宮神話』 
      講談社 発行(これは、学術文庫から出てますね)

同年5月『美人コンテスト百年史・・・芸妓の時代から美少女まで』
     朝日新聞社  発行


『愛の空間』
愛の空間

井上章一 著

角川書店(選書)

1999年8月5日 初版発行
 大阪、の”桜ノ宮””銀橋”と聞いて、「造幣局」「通り抜け」と答える人は大阪住まい以外の人にもけっこういると思う。
 私の場合、高校生の頃、銀橋と言えば”逆さクラゲ”
(具体的な名称としては”吉田御殿”)が頭に浮かぶものだった。
これは級友ほぼ全員が同じ連想だった。
 その後、地域が広がり「枚方バイパスのグリーン何とかは、中がジャングルのような内装で・・」が級友のお馴染みの温泉マークになった。
 屋号の何とかはカタカナコトバで、”お母さん”が”ママ”になったようなものですね。

 知人がよんどころなく利用した静岡県下のモーテルは、汚くってババちくって、仕方ないので二人でお風呂を洗い、西洋寝床を整えた末、「な〜んもしなくても、疲れ果てて、並んでぐっすり寝た」・・・ふたりで行う共同作業行為そのものはあったわけで、その意味では二人とも充実・充足
(?)したのかも知れない。

 皇居前広場が敗戦後、野外性行為
(青姦ですね)のメッカだったと言うところから井上章一さんは筆を進め、連れ込み旅館の変遷を膨大な資料をもとに現代のラブホテルまでを綴る。

 この本では”ファッション・ホテル”と言う言葉は使われていないけれど、近頃は使われているようですね。
 性が隠微なものだった頃からすると、近頃は開けたもんで
ここ一〜二年前から発売されているこの種のムック誌の一つを下に載せました。
 せやけど、”ぴあ”さんは、なんぼ情報屋さんや、言ぅてもこんなのまで出すねんから・・・まぁ、買うもんがいるからやろけど・・・。

『行列のできる ファッション・ホテル』 行列のできる  ホテル
(私のパソコン、ハート・マークが出ない)

ぴあ 編集

2004年4月30日 発行
 特典として巻末に、各ホテル別の利用割引クーポン券が付いてます。
 二人で「何処にしょうか・」と相談して、割引券を使ってルンルン気分になる?
(”ルンルン”は何せ、林真理子さんだから、古いか?)
http://www.pia-kansai.ne.jp/hotel/index.html

 別に、弁解する必要などないのんですが、このムック誌、購入してまへん。
ちょっと、井上章一さんとは関係ないけれど、本屋さんのを借りてきたんです。


『キリスト教と日本人』 キリスト教と日本人

井上章一 著

講談社(現代新書)

2001年5月20日 初版発行
 買って、第1章「幻想のネストリアン」の半ページも進んだかなぁ〜?
読むのを止めました。

 今、目次を視ていると第2章「異端の魔術」は ”天草騒動と由比正雪””謀叛人、あるいは売国奴””魔術と宗教”等々と面白そうに思えるのですが、抜き読みする気が起こって来ない。


『ぼくたちHを勉強しています』 ぼくたちHを勉強しています

井上章一著
鹿島茂著
(途中参加・原武史)

朝日新聞

2003年4月30日 初版発行
 この本の前に、その1に載せた『パンツが見える。』が入ります。

 一連の著作本の流れを見ていると、井上章一さんの面白がる方向が”ガクジュツ”から離れて行くのが分ります。

 この本の後に続くのが『「あと一球!」の精神史・・・阪神ファンとして生きる意味・・』太田出版から昨年の9月に発売されています。

 面白がる精神と、あと一球と切に望むその心が、この本の帯の文句でピッタリと表しているようです。
 『パンツが見える。』のあとがきで井上章一さんは
『「パンチラ」を書きおわった今、この自信が大きくゆらぎだしている。もう、どうどうと風俗史家を名のっても、いいんじゃないか、と。』宣言しています。
 風俗史家となった井上章一さんの今後を見守りたい。


 願わくば・・・
パンツを見せても、
脱ぐなょ
!!
 
章ちゃんへ。


ホンダ1300・クーペ9(後ろ)
4回目、体調次第で硬くもなれば、軟らかくもなる『〇んこ』さんに往きます。


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 この車に乗って往き、
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ホンダ1300クーペ9の郵便車。
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