津山が誇る鉄道文化遺産 〜旧津山機関区 扇形機関庫〜

転車台(ターンテーブル)とは?


2007/04/23開設 2007/04/23改訂
下路式転車台
津山駅の転車台は、60フィートのバランス型下路式。

 機関庫とセットとして設けられることが多いのが、転車台(ターンテーブル)です。
(扇形機関庫が設けられた所には、必ず転車台があります。)

転車台は、地盤を正円形に掘ってコンクリートなどで固めたピット(穴)をつくり、 そのピットの中に、外縁に近い部分に円周軌条を、またその上に直径に近い長さのプレートガーダーを設置し、 ピットの中心点を軸として円周軌条上を水平回転させることによって、 プレートガーダーに載っている機関車等を方向転換させることが出来るように造られた設備です。
この回転の中心部分を、「中央支承」といいます。
また、プレートガーダーの両端、円周軌条と接する部分には、ガイドローラー(車輪)設けられ、 円周軌条に沿ってプレートガーダーが回転するようになっています。

この転車台は、車両の向きを変えるためだけではなく、 車両を機関庫の収容線に振り分けたり、別の線路に移す(転線させる)役割も持っています。
扇形庫に車両を収容する際は、この転車台に車両を載せて、 目的の収容線に入れるように回転させてから収容することになりますが、 この転車台が故障すると、扇形庫への車両の出入庫が出来なくなるという欠点があります。
(中央支承部分が故障すると、回転させることが出来ません。)
転車台を回転させる方式として、手動で(人力で押して)回転させる方法と、 電動牽引機で回転させる方法とありますが、 大抵の転車台は、手動で回転させることが出来るようになっています。

しかし、回転させるといっても、転車台には重い機関車を載せるため、 これを回転させる場合はいかにして荷重による抵抗を減らすかが問題となります。
この点については、転車台上の荷重を中央支承に集中させて支える方式 (バランス型)と、中央支承と転車台の両端についているガイドローラーに分散させて支える方式 (三点支持型)の2種類があります。
前者のバランス型転車台は、転車台に載る機関車の重心と、中央支承の位置を一致させる必要があり (重心と中央支承が一致すると、両端のガイドローラーが浮いた状態になります。)、 このバランスが崩れてしまうと、転車台のどちらかのガイドローラーに荷重が集中し、 容易に回転させることが難しくなってしまいます。
(天秤と同じ原理ですね。)
このため、一日の使用回数が多い転車台については、昭和初期から電動牽引機による回転方式が 採用されてきました。
また、後者の三点支持型転車台は、機関車の重心と中央支承を一致させる必要がないものの、 両端のガイドローラーが常に円周軌条に接しており、荷重による抵抗が常にある状態です。
このため、電動牽引機とセットで設置されています。

三点支持型転車台
梅小路蒸気機関車館の転車台。
この転車台は三点支持型の形態をしている。

また転車台には、桁に対するレールの位置(桁に荷重がかかる部分の高さ)によっても、 構造が分かれています。
レールが桁の直上部にある方式である上路式、 レールが桁の下部の支材上にあって、主桁がサイドカバー状となっている下路式の、 2種類があります。
上路式転車台は、ピット内がすり鉢状になっており、中心に向かうに従って、 桁の高さ(下方への深さ)も増しています。
一方、下路式転車台のピット内はほぼフラットになっており、排水に必要な程度の傾斜がついている のみで、サイドカバー状となっている主桁は、 中心に向かうに従って上方へ高くなる構造となっています。
このため、ピットを深く掘ることが出来ない地盤の所に転車台を設ける場合は、 下路式転車台が設置されていました。

上路式転車台
上路式転車台。
旧豊後森機関区には、60フィートの上路式転車台が設置されていた。

また桁の長さも、旧国鉄(鉄道省)では40フィート(約12.2メートル)、50フィート(約15.2メートル)、 60フィート(約18.3メートル)、17メートル、20メートル、24メートルという、 6種類に分かれていました。

こうした転車台は、各地の機関区や転向所などに数多く設けられていましたが、 蒸気機関車が各地から姿を消し、両方向に運転台の付いた、方向転換が不要な車両が増えてくるにつれ、 転車台も不要となり、徐々に撤去されていきました。
現在も各地に残っているものの、その数は僅かとなっています。

■当サイト内の文章・画像の無断転載の禁止について(注意)■ (2011/03/04掲載)

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