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★セキレイの仲間がたくさんきています

■昨年末からサクラソウトラスト地にセキレイの仲間がたくさんきています。
 彼らを見ていて、2001年から2003年まで「セキレイのねぐらの保護活動」に取り組んできたことを思い出しました。
 苦しい保護活動でしたが、マスコミの応援があって明らかな成果を獲得した活動でした。 


★キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイたちが、野焼きをした場所でしきりに餌をとっています。さらに珍しいことにタヒバリの十数羽の群れも採餌しています。
 野鳥が減り続けているなかでうれしいニュースです。
キセキレイ
 サクラソウトラスト地では主に冬鳥として見られます。しかし、そう多くはありません。渡りのときには立ち寄ることがほとんどです。

ハクセキレイ
 一年中サクラソウトラスト地一帯に生息しています。

セグロセキレイ
 ほぼ年間を通してサクラソウトラスト地近くに生息していますが、今年ほど多くのセグロセキレイを見るのは十数年ぶりでしょう。
 セグロセキレイは日本特産種としてノミネートされています。世界的な視野で見れば大変貴重な野鳥です。

タヒバリ
 上尾市周辺では主に渡りのときに見かけますが、冬に群れでいるところを見た記憶がありません。
 図鑑によると「全国で冬鳥として渡来し、温暖な地域に比較的多い」とかかれています。
 今年は北極圏から猛烈寒波が日本に押し寄せていて、九州でも相当寒いようです。雪の少ない関東地方に避難してきたのでしょうか?
 埼玉県の他の地域でタヒバリ情報があるか、あちこち聞いてみましたが、{タヒバリの餌場となるようない、わゆる“田んぼ”」がほとんどなくなってしまったから…」と野鳥に詳しい友人の返事でした。圃場整備もしてなくて、冬でも水気があり、なおかつ耕耘までしてあるような生き物の(虫たち)生息環境がほとんどないとは…
 けんめいに餌をついばんでいるセキレイ類のためにも、頑張らなくては! ね、サクラソウボランティアのみなさん!

☆上尾駅前の「セキレイのねぐらの保護活動」を思い出しました。
 上尾駅前に大きなクスノキが植栽されています。
 ここは埼玉県で最大のセキレイのねぐらです。夕暮れになると最大で3,000羽ものセキレイが集まってきます。
 ところが2001年11月に丸くて格好のよかったクスノキが、突然三角形に切られてクリスマスツリーとなってしまいました。
 突然ねぐらを失ったあわれなセキレイたちはとまどい、四散してしまいました。
 それから 地道な提言活動を続けて、2003年にこのクリスマスツリーはクスノキにもどることができました。
 今も夕暮れになるとたくさんのセキレイたちが集まってきて、ねぐら入りの一大イベントが展開されています。
 この活動の評価は様々でしょうが、私たちはこのような身近な野生生物の生息環境を守ることが自然保護活動の基本だと考えていますし、地道に身近な野生生物の保護活動の積み重ねこそが、広域的なサクラソウの自生地を守ることにつながっていくと信じています。

 2001年11月、上尾駅前のセキレイのねじらだったクスノキが、突然三角形に伐採されました。
(2002年11月10日撮影)

 2001年11月17日、伐採されたクスノキに電飾がほどこされて、クリスマスツリーになりました。
 あわれなセキレイたち!
(2002年11月17日撮影)
 2003年11月20日、上尾市はクスノキの電飾をやめました。
 (2003年11月20日撮影)

 クスノキには今も「セキレイのねぐら」として無数のセキレイが集まってきています。惨めな三角形もだいぶ丸くなってきました。

 
 2006年お正月のクスノキの姿です。「クスノキらしい丸い姿にはまだまだ」という厳しいご意見もありますが、これからもとの姿に戻れるように監視を続けていきましょう。
(C) Saeko Ogawa 2005

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