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★冬の稀少種自生地の環境維持管理作業について

 そろそろサクつソウトラスト地2006年度の冬作業が佳境に入る頃となりました。昨年度の希少種の維持管理作業等、トラスト地における活動を振り返って、2006年度の作業の参考にしようと
考えています、
 2005年度の冬作業は、12月からはじめて1月の末までに大方の作業を終わらせることができましたが、ほとんどが市民ポランティアによるものです。
 以前は11月から草刈りをはじめましたが、温暖化の影響でカヤネズミの繁殖が年々遅くなり、カヤネズミがたくさん繁殖しているトラスト地での草刈り作業は、12月に入ってからでないと取りかかることができなくなりました。
 さらに春の到来も早まっているために、作業期間の極端な短縮で冬作業活動は困難さを増しています。
 作業日数は次の通りで、12月が25日、1月が11日でした。
 12月に入ってすぐにヨシなどの草刈り、刈った草の運び出しや野焼き、次いで環境によっては耕耘をします。
 これらの作業を行うことで、昔から農業のサイクルのなかで生きてきた「サクラソウ」などの里山の動植物のすむ環境を維持することができます。
☆冬の作業は草刈りからはじまります (撮影=2005.12.25)
 広いトラスト地の草刈り作業は刈り払い機で行います。
 刈り払い機で作業を行うときには、一人一人、できるだけ距離をあけて危険防止につとめます。草刈り作業時には危険防止担当の番人が必要で.番人はヨシなどの長い枝を持っていて、刈り人がお互いに近づきすぎると、枝で背中をつついで危険を知らせます。
☆カヤネズミの巣
 草刈りをしていると繁殖していたカヤネズミたちの巣がたくさん見つかります。
 カヤネズミはニホンで一番小さなネズミで、カヤを細く裂いて子育て用の巣を編みます。この巣は大変ていねいに編まれ、精巧にできていて、巣の中の仔たちが風雨にもたえられます。
 冬には防寒用の巣を作りますが、たいていは雑に作られています。
☆維持・再生する環境によっては草刈り後に野焼きを行います
 トラスト地は風向きが突然変わるので、野焼きには細心の注意と、危険予知のための経験が必要です。
 防火帯はしっかり作りますが、これがなかなかの重労働で、たいていは女性の仕事となってしまいます。
☆耕耘教室開催 (撮影2006,1,15)
 順調に冬作業が進んで、最終段階の耕耘作業に取りかかることとなりました。ところがだれもが耕耘作業ができないことに気づきました。
 ボランティアはある期間を過ぎると、参加されなくなる方がほとんどです。それまで耕耘を一手に引き受けていたポランティアの方も、しばらくお休みをされていたのですが、急遽電話をして来ていただいて教
えてもらうことができました。
 タ方までにどうやら耕耘作業の大部分を終了することができました。ヤレヤレです。

(C) Saeko Ogawa 2006

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