Eiko
きょうは6月のはじめなんて思えない暑さでしたね。
この間、新聞でサラ・ムーンの写真展の紹介がありました。一度行ってみたかった何必館(京都現代美術館)での展示でした。四条花見小路東のちょっとモダンなビル。初めてのところだから、ちょっとドキドキ。入るとそこが展示室になっていました。
モノクロのドアップ写真がズラリと並んでいます。最初に観たのが「エレナ」という美しいひとの顔。バレエのプリマみたいな…そうだ、私の書いた「ピブロッティの絵」のエレナのイメージぴったり…なんてね。
この美術館、広さが余り無いようで、その分上にある感じ。その階ごとに素敵なオブジェが置いてあって、ここの館長、凝ってるー、って思ってしまった。二階から四階までは階段なのだけど分厚いグレーの絨毯が敷いてあって、すべる心配はなかったわ。
サラ・ムーンはモデルから転身して写真家になったひと。つまり最初は被写体だったのね。写真は、マットペーパーにセピアを組み合わせた1920年代に終わったプリント技法(と書いてあった)なのだけど、今観るとそれが懐かしいような新しい感覚のような不思議な空間だった。二階で驚いた写真は「かもめ」。かもめが飛んでいるの。ところが顔だけ横を向いてカメラ目線なわけ。それも笑ってる。どうしてこんな写真がうつせるの? って。彼女だけの赤ずきんちゃんもいたし。それから、マリーアントワネットが着けていそうなウェストをしぼれるだけしぼったコルセット姿の女。それも後姿で。女の大変な時代だったんだなー、と。こういう写真を見ると元モデルさんの撮った写真って感じがした。
五階へエレベェターで。扉が開いて、びっくりした。苔生した土の庭に青々としたもみじの木が植えてあるの。木の上のそこだけが丸く開けてあって日が差している。その向こうに床の間付の和室。意外なことばかりの美術館だった。
最後に地下へ。そこは北大路魯山人の部屋。私の好きな織部も少しあったし、磁印といって可愛い磁器の印鑑もあった。ねえ、食通の魯山人の大好物って何か知ってる?意外や意外、あつあつの白いごはんに産みたての生卵を手で暖めてそれをかけて食べる「卵ご飯」だったんだって。この間テレビで知ったのだけどね。それを聞いてから魯山人がちょっとだけ身近に感じるようになったわ。備前の壺もあったりして、展示品は少なかったけどなかなか見ごたえがあったよ。みなさん、一度覗かれてはいかが?
Mog
暑かったのにごくろうさん。しかし、おねえちゃんも好きだなあ。
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