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脳性マヒ・二次障害レポート

Eikoのひとりごと
      Mogのつぶやき



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2002/06/28  奈良・東大寺展に行ってきました。
Eiko
十何年ぶりかで奈良へ行ってきました。ひとりだったので、ちょっとドキドキ。でも京都から地下鉄と直結してるから、わりと簡単に行けましたよ。
日光、月光には残念ながら会えなかったのですが、かの四天王には会って来ました。意外に小さいな、と思いましたが、人気のあるだけのことはあります。四体とも甲乙つけ難かった。でもね、どれかを一体あげましょう、と言われたら(言われるはずはナイ!)と考えたら、やはり広目天でした。何故?と解らなかったのですが、遠のいて振り向いてハッとしました。ミロのヴィナスに見えたのです。手の位置も思い描いたところにあったし、腰のひねり方、天邪鬼を含めた全体のバランスがヴィナスとそっくりでした。なるほどなー、と思いました。
他にも伎楽面や舞楽面、不空絹索観音菩薩の宝冠、などなど、いっぱい観ました
閉館ギリギリまでねばって、たそがれの奈良公園を通って帰ってきました。
ふふふ・・・ロマンチック・・・
それからもうひとつ感激したこと。この間、TVで楽器工場の中継がありました。そこの職人さん、営業マン、その他の職種の人たちが集まり、楽団を結成。自分の作った楽器を自分で演奏する、という幸せ。想像しただけで胸がキューンときちゃいました。
Mog
おねえちゃんが奈良から帰ってくるまでのオヤジのうるささと言ったら。。。。。。
ぼくは、いなくなってて、助かったさ。

2002/06/22  シャガールを観てきました。
Eiko
私は以前からシャガールはわりと好きなんです。幻想的でファンタジックで、と思っていたら、シャガール自身は自分の作品をそう言われるにがイヤだったんだって。初めて知った。先月、趣味でミュージカルをやりたい、っていうひとたちが集まって「屋根の上のヴァイオリン弾き」の公演を観に行ったのだけど、何か雰囲気がそういう感じだったんですね。それで解説を読みに戻ったら、ロシア系ユダヤ人ってわかって納得。熟年の絵にはなんと本当に「結婚と葬式には欠かす事の出来ないヴァイオリン弾き」の姿や「ラビ」が小さく描かれていて、ちょっとびっくりだった。今回はエッチングも多くて、それが色はないのに見ごたえがあって、おかしいけど改めて実力を再認識。それから自分自身が描きたいと思って描いた絵ももちろんあるのだけど、画商の注文で描いてるものも多いのね。エッチング「死せる魂」とか有名なサーカスものも注文なの。画商って「この絵描きに何を描かそう」とか「何を描かせば輝くだろう」とか考えて、絵描きを育てていくものだ、というのがはっきり解った気がする。小説家でもやっぱり出版社で育てられるものだからね。同じなんだなあって。
一度、ニースにあるジャガール美術館に行ったことがあるの。時間がなくてゆっくり観られなかったのが残念なんだけど、返って集中して観たのかなあ、よく憶えてるの。日本の美術館には来ないような、ものすごく大きな絵ばかりでね、サイズは床から天井まであるの。だから一枚一枚の絵のなかの世界に自然に入り込めて、そのなかを散歩しているような感覚をだった。そのとき大きな絵を描くことは、こういう意味があるんだなあ、って思った。
そのシャガール美術館を入ったところにガラス張りの部屋があって、床は水なの。その真ん中の台の上に真っ白なチェンバロがあるのね。それにシャガールが一面に絵を描いている。蓋の表裏といわず三本の足にも、側面はもちろんお腹の部分にも、それが当たり前だけどバランスよくブーケや花嫁や鳥が描かれているの。ひと目みたら忘れられない。世界でひとつだけ、ほしい「もの」をあげる、って魔法使いに言われたら、あのチェンバロ、っていうでしょうね。ああ、思い出してしまったよ。どうしよう・・・。
Mog
なんでも勝手に言ってな。ぼくは知らない。

2002/06/06  はじめての京都現代美術館、サラ・ムーンと魯山人
Eiko
 きょうは6月のはじめなんて思えない暑さでしたね。
この間、新聞でサラ・ムーンの写真展の紹介がありました。一度行ってみたかった何必館(京都現代美術館)での展示でした。四条花見小路東のちょっとモダンなビル。初めてのところだから、ちょっとドキドキ。入るとそこが展示室になっていました。
 モノクロのドアップ写真がズラリと並んでいます。最初に観たのが「エレナ」という美しいひとの顔。バレエのプリマみたいな…そうだ、私の書いた「ピブロッティの絵」のエレナのイメージぴったり…なんてね。
 この美術館、広さが余り無いようで、その分上にある感じ。その階ごとに素敵なオブジェが置いてあって、ここの館長、凝ってるー、って思ってしまった。二階から四階までは階段なのだけど分厚いグレーの絨毯が敷いてあって、すべる心配はなかったわ。
 サラ・ムーンはモデルから転身して写真家になったひと。つまり最初は被写体だったのね。写真は、マットペーパーにセピアを組み合わせた1920年代に終わったプリント技法(と書いてあった)なのだけど、今観るとそれが懐かしいような新しい感覚のような不思議な空間だった。二階で驚いた写真は「かもめ」。かもめが飛んでいるの。ところが顔だけ横を向いてカメラ目線なわけ。それも笑ってる。どうしてこんな写真がうつせるの? って。彼女だけの赤ずきんちゃんもいたし。それから、マリーアントワネットが着けていそうなウェストをしぼれるだけしぼったコルセット姿の女。それも後姿で。女の大変な時代だったんだなー、と。こういう写真を見ると元モデルさんの撮った写真って感じがした。
 五階へエレベェターで。扉が開いて、びっくりした。苔生した土の庭に青々としたもみじの木が植えてあるの。木の上のそこだけが丸く開けてあって日が差している。その向こうに床の間付の和室。意外なことばかりの美術館だった。
 最後に地下へ。そこは北大路魯山人の部屋。私の好きな織部も少しあったし、磁印といって可愛い磁器の印鑑もあった。ねえ、食通の魯山人の大好物って何か知ってる?意外や意外、あつあつの白いごはんに産みたての生卵を手で暖めてそれをかけて食べる「卵ご飯」だったんだって。この間テレビで知ったのだけどね。それを聞いてから魯山人がちょっとだけ身近に感じるようになったわ。備前の壺もあったりして、展示品は少なかったけどなかなか見ごたえがあったよ。みなさん、一度覗かれてはいかが?
Mog
暑かったのにごくろうさん。しかし、おねえちゃんも好きだなあ。



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