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合同会社エデュウス藤田


  
  
 

表現力は思いやり

 私たちが相手を好きになったり,嫌いになったりするとき,どんな感覚が働いているのでしょうか.
 人は出会いの6秒間で相手の服装と顔の表情・体の向きや動きを見て,声の大きさや話し方を聞いて
判断するようです.つまり相手の視覚と聴覚に訴えると,好感を持ってもらえ,よい人間関係がスタートで
きます.

 そのとき気を付けたいことは,顔の表情と動作です.初対面の人であっても,相手の目を見て笑顔の
表情を作ります.笑顔は口の端を上げ,目の周りの筋肉を緩めて表現します.少し腰を引き,相手に正
対し目線を合わせる動作も大切です.

 また,良好な関係は必ずあいさつから始まります.大きな声でいつもよりトーンを上げ,口をはっきり開
けて発声しましょう.まずあいさつの言葉を出し,お辞儀をします.これを「語先後礼」といいます.順序が
逆になりますと,お辞儀を見てもらえないかもしれません.表現力を高めるポイントです.

 お辞儀は,角度とストップモーション(止める時間)を使い分けます.頭や背中を曲げるのではなく,腰
を折ります.「最敬礼」は45度曲げて3秒止めます.「敬礼」は30度で2秒,「会釈」は15度で1秒となり
ます.角度も大切ですが,ストップモーションがないと丁寧な印象になりません.お辞儀をした後もう一度
相手の目を見て,にっこり笑いましょう.

 相手との距離感も大切です.だれにでも縄張りがあります.特に初対面で近づきすぎると警戒されてし
まいます.1メートル以上は距離をとりましょう.

 ちょっとしたしぐさで相手に不快感を与えないようにしましょう.上目遣い,あごが上がる,手足がだらし
ないなど,無意識にそうなっていないか気を付けましょう.かかとはきちんと付け,つま先も広げ過ぎない
ように.方向指示をするときは,指で指さないように,手のひらで指示します.

 また,その場にふさわしい服装も相手に対する思いやりです.オシャレと身だしなみを使い分けてくださ
い.

 心があっても表現力がないと,たとえ親しい家族や友人に対しても通じません.言葉以外ののほんのち
ょっとした表現力も,相手に対する思いやりになり,自分を磨くツールになるのです.


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