流水算  
   
 流水算は、船が川などの流れのある場所をを上り下りする場合に関して、速度、時間、距離などを用いて出題された
要素について解答する算術です。 

 @ 船が上る場合の速度=静水での船の速度-流れの速度 
 A 船が下る場合の速度=静水での船の速度+流れの速度 
 B 静水での船の速度=(下りの速度+上りの速度)÷2 
 C 流れの速度=((下りの速度-上りの速度)÷2 


1. ある船が川を上るのに時速18km、下るのに時速28kmで進みました。
  この船の静水時の速さと川の流れの速さを求めなさい。 
 
解説: 下の図のような線分図を作って考えれば、静水時で時速23km、川の流れの速さは時速5km。  
 
 解答:静水時…時速23km 川の流れの速さ…時速5km 
 

2. ある船が36kmの川を上るのに6時間かかります。この川の流れの速さが時速2kmとすると、
  下りに何時間かかりますか。 
 
解説: 上りの速さは時速6km。下の図のような線分図を作れば、
    下りは時速10kmとなり、下りにかかる時間は36÷10=3.6時間(3時間36分)。  
 
 解答:3時間36分
 

3. 静水時での速さが時速26の船があり、この船がある川を上るのに1時間20分、下るのに50分かかりました。
  この川の流れの速さは時速何kmですか。 
 
解説: この船の上りと下りの速さの比は,時間の比と逆比するので、5:8。
  上りの速さと下りの速さを足して2で割ると静水時の速さになるので6.5で時速26km。
  静水時の川の流れの速さは  26÷6.5=4で

 解答:時速4km 
 
4,時速18km(静水時のスピード)の速さで進む船が、時速6kmで流れている川を、120km下るのに必要な時間は
 何時間でしょうか?

解説: 船は120km下るので、 18km+6km=24kmが1時間で進む距離となります。

   120km下るのに必要な時間は  120÷24=5       解答:5時間 
 
5,船が川を40km下るのには5時間かかり、28km上るには7時間かかりました。
  この船の静水時の速さと川の流れの速さを求めなさい。

解説 船 が下る場合の速度=40km ÷ 5時間 = 時速8km
  船 が上る場合の速度=28km ÷ 7時間 = 時速4km

  静水での船の速度=(時速8km+時速4km) ÷ 2 = 時速6km 
 
 流れの速度=(時速8km−時速4km) ÷ 2 = 時速2km

解答: 静水時の船の速さは 時速6km    川の流れの速さは 時速2km

 


                               
                               【旅人算】

旅人算(たびびとざん)とは、旅人(移動する人,物)の速度、移動時間、移動距離などに関する算術です。
解き方の基本は、「距離=速度×時間」です。
旅人算は、離れる場合、出会う場合、追いかける場合の3通りに大別されます。

@ 離れる場合 
 ・反対方向 
  (Aの速度+Bの速度)×時間=距離 
  ・同一方向 
  (Aの速度-Bの速度)×時間=距離 
 
A出会う場合 
  距離÷(Aの速度+Bの速度)=時間 

B追いかける場合 
  距離÷(Aの速度-Bの速度)=時間 

1.A町とB町は1km離れています。
 兄がA町からB町に向けて分速120mで向かい、同じ時刻に弟はB町からA町に向けて分速80mで向かいました。
 兄と弟は何分後に出会うでしょうか?

解説:旅人算(出合算)の解き方

 兄と弟が出合うというのは、兄と弟のあいだの距離が0(ゼロ)になるということです。
 出発する前の兄と弟の距離(A町とB町の距離)は1km=1,000mです。
 そこで、1分ごとにこの距離がどう変わるか考えてみます。
 兄は分速120mで進んでいるので、1分間に120m距離が縮まります。
 弟も分速80mで進んでいるので、1分間に80m距離が縮まります。

 兄と弟を足すと120m+80mで200m縮まることになります。

 二人が出会う時間 = 1,000m ÷ ( 分速120m + 分速80m )=5分

解答: 5分
 
2. 旅人算(@離れる場合・同一方向)の解き方

 A,B二人の旅人が、同じ場所から同じ方向に歩き始めました。
 Aは分速77mでBは分速64mです。35分後にAとBは、何m離れているでしょう。 

解説: ABは同一方向に進むので、AB間の距離は二人の速さの差に時間をかけて求める。 
    (77m/min-64m/min)×35分=455m 

解答: 455m

3.Aは時速48kmで東へ、Bは時速57kmで西へ同じ場所から同時に出発します。
 2人の距離が336kmになるのは、何時間何分後ですか。 
  
解説: AB2人は、反対方向に進むので、2人は速さの和だけ離れることになる。 
 336km離れるのに要する時間は、距離を速さの和で割って求めると、 
 336km÷(48km/h+57km/h)=3.2時間 
 0.2時間を分にすると、 
 0.2時間×60分=12分 
 
解答:3時間12分後

4. 周囲が5210mの池の周りをAは午後2時に出発し、Bはその10分後にAとは逆回りで出発しました。
  Aが分速62m、Bが分速73mのとき、AとBは何時何分に再び出会うでしょう。  

解説:AはBが出発するまでの10分間に、62m/min×10分=620m進む。 
 よって、Bが出発してからAと再会するまでに2人は、 5210m-620m=4590mの距離を縮めなければならない。 
 ところで、2人は逆方向に進んでいるので、2人の速さの和だけ距離が縮む。 
 よって、2人が再会するまでの時間は、Bが出発してから、4590m÷(62m/min+73m/min)=34分後 
 Aは午後2時に出発し、Bはその10分後に出発したので、2人が再会した時間は、 
 午後2時+10分+34分=午後2時44分 

解答:午後2時44分 

5. 姉は分速100mでA地点からB地点へ、兄と弟はそれぞれ分速90m、分速80mでB地点からA地点へ同時に出発しました。
途中で姉と兄が出会ってから3分後に姉と弟が出会いました。 AB間は何mですか

解説:兄と弟は、1分間に10mの差が出ます。 分速90m−分速80m=分速10m
  姉と兄が出会ったあとに、姉と弟が出会うと、兄と弟との距離の差は570mになり、1分間に10mの差ができるので、   
  3人が同時に出発してから57分後ということがわかる。
  54分後で姉と兄の距離の和がAB間になるので、AB間は(100+90)×54=10260m 
 

解答:10260m

6.20分おきに電車が走っている線路に平行した道路で、自転車が時速12kmで走っています。
 この自転車は反対方向から16分おきに電車とすれちがっています。電車の速さは時速何kmですか。 

解説: 電車1と自転車がすれちがったときに、電車2は20分前にあり、16分後に自転車とすれちがう。
  電車が4分かかる距離を自転車が16分かかるので、電車と自転車の速さの比は4:1。
  自転車が時速12kmなので、電車の速さは 時速48km。 
 
解答:時速48km

7. 周囲が5210mの池の周りをAは午後2時に出発し、Bはその10分後にAとは逆回りで出発しました。
 Aが分速62m、B が分速73mのとき、AとBは何時何分に再び出会うでしょう。 

解説: AはBが出発するまでの10分間に, 62m/min×10分=620m進む。 
  よって、Bが出発してからAと再会するまでに2人は、5210m-620m=4590mの距離を縮めなければならない。 
  ところで、2人は逆方向に進んでいるので、2人の速さの和だけ距離が縮む。 
  よって、2人が再会するまでの時間は、Bが出発してから、  
  4590m÷(62m/min+73m/min)=34分後 
  Aは午後2時に出発し、Bはその10分後に出発したので、2人が再会した時間は、 
  午後2時+10分+34分=午後2時44分 

 解答:午後2時44分 



油わけ算