油わけ算                                                          

 油わけ算とは、複数の桶を使って目的の量の油を計り取る問題です。
油分け算は、江戸時代の算術書:塵劫記(じんこうき)に掲載されている算術です。

塵劫記の問題を解いてみましょう。

 斗桶(とおけ)に油が1斗(10升)あります。
これを二等分したいのですが、升(ます)は7升(しょう)と3升しかありません。
7升と3升を使って、5升ずつにしてみてください,  ※1升は約1.8リットル

油分け算のルールは,升(ます)は目盛りがなく,その容積を満たしたときだけ容量がわかるということです。

そのやり方は、まず3升ますで3杯7升ますへ入れる。3杯目は3升ますに2升残る。そこで、7升ますの油を斗桶に戻し、3升ますに残った
2升を7升ますに移す。もう1回斗桶から油を3升ますに入れ、これを7升ますに加えれば、7升ますと
斗桶に5升ずつあることになり、これで等分されたわけである。

 A、B、C、3種類の容器があって、A>B>Cだとすると、油分け算の一般的な解法は次のとおりである。
1.Bが空なら、Aの油をBに満たす。 
2.Bに油が入っていたら、次のどちらかを行う。
 (@) Cが一杯でなければ、Bの油でCを満たす。 
 (U) Cが一杯なら、それをAにあけてから、(@)を行う。 

 以上の操作を繰り返せばよい。
 
 回数   1斗
  (10升)
  7升     3升
  A      B 
   C
     10    0    0
  1    1    7
   2
1斗(10升)から3升ますで3回、7升ますへ入れる。
3回目は3升ますに2升残ります。
  2    8     2   0 7升ますの油を1斗(10升)に戻す。
3升ますに残った2升を7升ますへ入れる。
  3   5      2    3 もう一度、1斗(10升)から、 3升ますに油を入れます。
  4     5    5    0 これを7升ますに加えると、1斗(10升)と7升ますに5升ずつとなり、二等分できました。.




俵杉(たわらすぎ)算