F1日本GP観戦記 2002-2

文:写真:イラスト/まん丸(無断掲載、使用は禁止よ〜)

10月13日(日)決勝/快晴

お掃除さすがに人が多い。今年はトヨタの参加で例年より多いそうだ。まずBMWブースに行き、今日のトークショーの予定を聞くが「時間は昼頃、出演者は未定」としか教えてくれない。なにもかもが曖昧だが、決勝直前にドライバーがトークショーやるわけはないし、パトリック・ヘッドも考えられない。やっぱベルガーしかないではではないか〜?という結論に達する。

フリー走行でパニス(だったかな〜)がクラッシュ。大きなモノではなかったけど、クルマをチッと壊す。決勝直前。メカニックも大変だ〜。今回なんか、事故が多い。こういうのってなんかやだな〜って思っていたら、フォーミュラ・ドリ−ムで大事故発生。前のマシンに乗り上げて後続のマシンが宙を舞う。縦に数回転した後、フェンスに手前に落下。その模様はモニターで見たのだが、カメラに向かってくるようにマシンが舞っていた。カメラマンは?観客は?ドライバーは? ピットにいたF1のメカニックたちもモニターを見つめる。幸い観客、カメラマンは無事。ドライバーはヘリが用意され、搬送される。あとで現地に入った情報では、意識は回復してきたが、頸椎にダメージがあるとのこと。頸椎・・・。難しい怪我だ。フォーミュラ・ドリームの決勝は本来10周だけど、この2周目の事故で、そのまま中止となってしまった。せっかくの晴れ舞台だけど、F1の決勝が控えているのでは、しかたないかも・・。

パレードコース上では決勝を控え、コースのお掃除。最先端のテクノロジーとか言われるF1だけど、コース整備にはこの竹ぼうきが大活躍(写真上)。なんかそれが、レースと対照的にのどかでおかしかった。考えてみれば、マシンの組立とか手作業だし、F1ってまだまだこういう手作業に支えられた世界なのですね。コース・マーシャルのみなさん、整備、運営ご苦労様です〜。

ドライバーズ・パレード。エディ様が目の前を通り過ぎる。今回、ピットがあまりに遠いので、姿を間近で見れたのはこのときくらい。左の写真がパレードで手を振るエディ様。


●トークショー(大当たり〜)!

パレードが終わると問題のお昼頃になる。暑さでからだだるいけど、頑張ってBMWブースへ向かう。ちょっと後ろだけど、ステージに向かって中央の位置をキープ。しかも日陰。ふう〜〜。ちょっと落ち着いた。
司会の人が出てきて、初めて今日のゲストがベルガーだと知る。やった〜〜〜。来てみてよかった〜〜。でもまだベルガーは来ない。司会者が言うには「ベルガーのトークショーあるんですか?」って問い合わせが二人のドライバーより多かったそうだ。「それ本人に言うと喜びますよ」ともう一方の司会者が言う。

ベルガーそしてベルガー到着〜。もう絆創膏は貼ってない。ラルフのときはドイツ語だったけど、今日は特別に英語で話してくれるそうだ。でも私、わかんな〜い。最初の質問は「ベルガーのトークショーあるんですか?」って問い合わせが一番多いことへの感想。この質問&答えを含むアタマ1分間(30秒×2)はデジカメの動画で撮ってあるので、よろしければご覧下さい。英語はご自分で聞き取ってくださ〜い。

 ■ベルガー、トークショーその1
 ■ベルガー、トークショーその2

以下、記憶している限りのトークの内容ですが、頭スパークしていたので、微妙なところは忘れてます。だいたいの意味はあっていると思いますので、そのつもりでお読み下さい。ちなみに私はベルガーのタオル・マフラーを、ステージから見えるように小さく持ってたけど、ベルガーから見えたかな〜?

司会「ラルフとモントーヤ。性格の違うドライバーをうまくコントロールしているコツは?」
ゲベ「僕はコントロールなんてしてないよ。僕は彼らの秘書だからね。秘書ってのは普通、金髪でグラマーな女性がするもんだけど、僕もそう見える?」
司会「では、みなさんにメッセージを」
ゲベ「みんなどうもありがとう。女性にはビッグ・キスを〜」

あれ? こんなに短かったっけ? 全然覚えてない〜〜。

去っていくベルガーの後ろ姿。いや〜、ホントに肥えていた。背中が丸いんだモン。しかもベルガーってさ、V字にハゲているの! 鋭角にハゲているの! 昔はソリが入っていたみたいにハゲてたから、「出島ハゲ」とか「半島ハゲ」とか呼んでたけど、出島がすっかりなくなっていました〜。開国してしまったの?ベルガー?
しかし、相手がどんな姿になろうとも(自分のことは棚の上)、こうやって再会を果たせることは、ファンとして幸せなことだと思う。彼が健康で幸せに暮らしているなら、それで十分です〜って、そのわりには文句が多いか!? でも来年もまた会おうね、ベルガー。


●いざ!決勝!

ミハエルのグリッド暑い〜。あまりに暑くてこのままじゃやばいと思い、ハンカチを水に濡らして頭に乗せ、それから帽子をかぶった。顔はタオルで覆って、膝には新聞紙をかける。とにかく日光が、体に直接あたらないようにすると、ちょっとラクになった〜。ふう〜。
でも、気が付くと目の前のシューマッハのグリッドに立っていた、グリッドガールが芝生の上に倒れている。この暑さで、あのお衣装。そりゃ倒れもするわ〜。ストレッチャーで運ばれていく。ドナドナドナド〜ナ〜。で、その時シューマッハは!というと、多分気が付いてなかったと思う。グリッドについたら、すぐマシンから降りて、ピットに戻っていったから。ここで、すかさず「お嬢さん、大丈夫ですか?」なんちって駈け寄ったら、ミハエル、ポイント高かったのにな〜。優秀だが、この辺が少々、色気の足りない男である。

スタート。目の前はPPのシューマッハ。シグナルを見て、シューマッハを見て、シグナルを見て、シューマッハを見て、を繰り返す。レッドシグナルが消えた瞬間。一斉にしてマシンが動き出し「あっ」という間に目の前から20台のマシンが走り去っていった。ホントに一瞬、風の様でした。一瞬でかかるG、すごそうだ〜。

スタート直前やっぱりシューマッハが速い。ドンドン差を付けて逃げていく。そりゃ、ホントはアメリカで決まるはずだった最多勝の記録かかってますからね〜。ミハエル、本気です〜。サトー君はルノーの2台に追いかけられる。ピ〜ンチ! 1回目のピット・ストップで逆転される。が、クルサードが止まり、ラルフが止まり、2回目のピット・ストップで逆転。そのたびにスタンドからは(スマンけど)大歓声。私の席からは、E2、F、自由席などのスタンドが見えたのだけど、サトー君がスタンド前を通り過ぎるたびに、スタンドからは一斉に旗やら、手やらが振られ、それがウェーブのようにスタンドをなめていく。こんなにキレイなスタンド見たことないなって思った。なんとも暖かい光景でした。PTA?

期待(?)のジャガーはとにかくストレートが遅い! どのくらい遅いかというと、トップ・チームに比べて、ヘルメットが見分けやすいのダ。これじゃあな〜。

サトー君が5位まで上がると、あとは祈るような気分だ。だってホンダの他の3台はすでにリタイヤしている。もうエディどころの騒ぎではない(ごめん、エディ)。止まらなければそれでいい、もう無理はしないで〜って、多分ほとんどの人が思ったはず。後ろからはトップのシューマッハが迫ってくる。「抜かれた方が周回数が一周少なくてすむ」と場内放送。でもシューマッハももう無理はしないから、抜かれることはなさそうだ。どっちも大事に大事に。そして最終ラップ。またしてもシューマッハは最終コーナーでスピードを落とすが、今度はバリチェロもちゃ〜んとご主人様の後ろに控え、2台縦(!)に並んで、ゴールした。そしてサトー君がゴール。5位入賞。そりゃ〜もうスタンドは大喜び。立ち上がって拍手を送る。サッカーW杯といい、今年は日本人が地元で活躍する年だったのかな? いろいろ苦労した年だったけど、良かったね、サトー君。

ミハエル優勝レース終了。しばらくスタンドでボーッとすごす。ちょっとトイレに立ったとき、突然、スタンドから歓声が上がる。万歳三唱だ。あわてて戻るとサトー君がスタッフと一緒に、スタンドをバックに記念撮影をしていた。こんなにかわいがってもらっちゃっていいのだろうか? こんなに可愛がられるサトー君の秘密っていったい何? 意外と「オヤジ転がし系」か?サトー君。

ピットはお片づけ。友人が気が付いたのだけど、マクラーレン、ウイリアムズはテキパキと動いて、メカニックがピットを片づけていく。が、フェラーリは中央に集まってモタモタ、モタモタ。おかしかった。国民性の違いでしょうか? 

あちこちのピットでは、順にテストのようにエンジンをガンガン回している。それをいちいち他のチームのメカニックが見に行くんだけど、あれはなんだろう。最終戦恒例の行事なのかな? どっかのチームがエンジン音の高低差を利用して「聖者が街にやってくる」を演奏していた。お見事! パチパチパチ〜。

とっぷり日が暮れた頃、鈴鹿をあとにする。また来年ね、鈴鹿。また会おうね、ベルガー、エディ、サトー君! 来年が微妙な連中好きのまん丸であった。


F1日本GP観戦記2002-1