エキストラ顛末記−CM撮影(記:2005年12月6日)


 11月19日か20日に「エキストラ募集」っていうのが郵送で送られてきた。

 私は以前に市の「フィルムコミッション」というのに応募(っていうのかな?問い合わせ?)をしたことがあって、 ものすごく登録したかったんだけど写真が必要だったのでやめた(つもりだった)のよね。 もうかなり前のことだからハッキリとは覚えてないけど、全身写真とか顔写真とかが必要だった気がした。 こういうのって、わざわざ撮って写真屋さんに持って行ってとか・・・そういうのが私としては非常に面倒に感じるわけで、 それでそのままにしちゃったというわけ。 免許の更新みたいにその場で撮ってくれるとかっていうなら手軽?なのに。 でも、郵送されてきた宛名の隅には登録番号らしき数字も印刷されているので・・・ひょっとして登録済みになっているのかしら?

 内容は「CM撮影があるので参加をお願いします」みたいな感じ。 11月の27日の夕方から夜にかけてらしい。 時間帯は2種類あって、夜の12時までと12時以降。 一応、人数を把握したいから24日までに連絡してくださいと書いてあったので、 早速電話した。

 エキストラ募集の件で・・・と言ったらすぐに担当の人に代わってくれた。 担当の人は思いっきり腰が低そうな若い男性(じゃないかなぁ〜と思う)で、 参加したいんですけどと言ったら、どちらで御覧になられました?と言われた。 へぇ〜、これって新聞とかにも載せたんだぁ〜と思いながら、 え・・・っと、郵送できたんですけど・・・と言ったら、 あれ?サポーターの方ですか?と聞かれた。 私自身としては正式に登録した覚えがないから、 えぇ・・・?そうなのかなぁ?なんて自分のことなのにものすごくシドロモドロな答えをしてしまった。 まぁ私としては別に登録されてるんならそれはそれで構わないって感じで、 はぁ・・・そうかもしれません・・・なんて。それがそんなに重要なことなのか・・・?

 で、一応時間が2種類あったので、 24時以降っていうのは何時頃までなんでしょうか?もちろん1時とか2時ってハッキリ言えないとは思うんですけど と聞いてみたら

そうなんですよね、丁度今そのことについて打ち合わせしていたところなんですよ。
一応会場は朝の8時まで借りてあるんですよね。
まぁ8時までってことはないですが、最悪朝までやるってこともあります。
ただ、エキストラさんは東京からも来るので、 こちらで募集している人達に朝までっていうのはなるべく避けたいと思っているんです。
でもまぁ、とりあえずは朝までということで・・・。
だそうだ。うひゃ・・・朝までかぁ〜。でも最後まで見届けたいしなぁ・・・。

 で、私は当然「観客」のためのエキストラのみだと思っていたんだけど、 なんとそうではなかったみたいで・・・

ところで、スケートは出来ますか?
実はスケートのコーチとかそういう感じでレースをしている時に周りにいる人とか そういうのもやって欲しいと思ってるんです。
よく、あと何周とかのボードを持っている人とかいますよね、あんな感じなんですけど・・・。
5メートルくらい滑る程度でいいんですけど。
と言われた。
ハッキリ言って、これを聞いたとき、へぇ〜ちょっとやってみたいかもって思ったのよね。 なにを隠そう、私が通っていた小学校は冬の体育はスケート(しかもスピードスケート)だったのよね。 けど、もう何十年(と言っても過言ではない)もやってないので、 いくら体が覚えているかもしれないとはいえ、 ちょっと事の重大さを考えるともう興味以上のところに入っていると思ったので、 ちょっと自信がないので・・・と断った。
 う〜ん、ちょっと残念。


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 さて、当日会場に向かったはいいけど、どこからどう入っていいのか全然わからない。 なので会場の周りを何周か回ってみたんだけど、それでもわからない。 (人気もないみたいだし・・・) 最終的には貼り紙を見つけたんだけど、それを見てもわからない。 (でも、これはどうやら他県から来た人達向けの貼り紙だったみたいで、わからなくて当然・・・) 結局、ウロウロしていたら撮影スタッフ(おそらく他県から来ていた人)とバッタリ会ったので、 その人に聞いてようやく中に入っていけた。 そんな、こんなで開始予定時刻よりも30分くらい遅れてしまった。

 で、まぁ、観客なので観客席の適当な場所に座って最初から居た人達がやってるのとおんなじような感じで応援した。 どうやらスピードスケートのレースの雰囲気を撮りたいみたいだった。



 最初のうちはものすごく単調というか・・・とにかく待ってる時間の方が圧倒的に長いし、 スピードスケートってレース全体を見るんだったら面白いけど、 (スタートダッシュとか、抜きつ抜かれつする時とか、ゴールとか・・・そういう見所みたいなのがあるけど) 普通に滑っているところでハイテンションになるっていうのは私個人としては結構難しいと思うのね。 まぁ、単調ながら、カメラの位置によって観客席を移動したりっていうのが多少あった。

 応援している時はまだしも、スケートリンクというのはこんなにも寒いのかっていうのを痛感した。 待っているとどんどん冷えてきて(私はちゃんと真冬並の服装で行ったけど)ブルブルしていた。

 途中、スタッフが「では、2班の人は上に上がってください」とか言ってるのを聞いて、 班分けでもしたのかなぁ・・・、それとも他県からの人だけ?とか色々考えたんだけど、 すぐに誰かに聞けるような状況でもなく・・・まぁ、いいか・・・とみんなの後についてまわった。

 途中、リンクの反対側の観客席にみんなでズルズルと移動した。 この時も「1班の人」「2班の人」・・・みたいに席を指定されていたので、 私は内心どうすりゃいいんだよ〜って思っていたのだけど、まぁ個人参加の一人くらいどこにいようと(特に後ろの席なら) それほど問題でもないよなって思って、相変わらず最後の方の人達と似たような場所に座っていた。 でも、ちょっと気になったので、隣に座っていたちょっと若めの男性に
「班分けとかしたんですか?」
と聞いてみた。男性は全く見ず知らずのおばさんに声を掛けられ、ちょっとびっくりしたみたいだったけど
「班分けですか?一番最初にしたのですか?一応しましたけど、 今はその時の通りに席についてるかどうかはちょっとわかりませんね・・・」
と答えてくれた。
「その班分けってどうやって決めたんですか?」
「適当じゃないですかね・・・だけど、4班だけは他県・・・」
と最後の一番肝心なところがよく聞き取れなかったんだけど、 一応県内の人と県外の人ってわけられてる?んだとわかった。
「朝までやられるんですか?」
「はい・・・一応朝までってことで・・・。」
まぁいいや、なにかあればきっとまた指示があるだろうし・・・と本当に能天気な私。

 私が声を掛けた彼は、なんと素足に靴を履いていて (別に見ようと思って見たわけじゃないけど、気づいてからはどうしても目がそこにいってしまう・・・) うわぁ〜、霜焼けになっちゃうんじゃないの〜、なんで靴下履いてこなかったのぉ〜、寒くないの?って、 もう気になって、気になって・・・、まぁ余計なお世話なんだけど。



 場所を移ってからもやはり待ち時間は多く、本当に体は冷え冷えしてきた。 しばらくして、ホッカイロとあったかい缶のお茶をもらった。みんなは飲んでいたけど、 私はポケットにいれて手を温めるのに使った。 場所を移ってからは、スタートと選手が転倒するところを撮ってた。 こういう動き?のあるのは観客としても楽しく(というのは転倒する演技をする人には悪いけど) みんな大歓声からため息の演技を精一杯していた。

 そういえば、他県から来ている人達は若者(たぶん20歳前後くらいが多かったと思う)で、 地元の人は私も含めて中年〜老人って感じ。これで年齢層のバランスをとっていたのかも。 (後で知ったことだけど、地元からは25人程度くらいしか参加はしていなかったようだった。それで良かったのか?) 性別は男女半々くらい。友達同士?で誘い合って来てる感じでグループが多かったかな。 あと、カップル?みたいな感じが少しって感じ。



 夜10過ぎくらいには早くも観客のエキストラはみんな寒さと待ち時間の長さに飽きて?きて、 なんとなく「はぁ〜」的な空気が濃くなってきていた。 とにかく本当に寒かった。





 エキストラは知らなくていいことなのかもしれないけど、 出来ればもうちょっと色々声掛けとかあれば、もっと気合も入るんじゃないかなぁ〜って思った。 撮ったシーンがOKになったんならなったとか、後シーンは何個くらいあるんだとか・・・。 まぁ、言われたとおりにしてればいいっていうのがエキストラなんだろうけど。



 私は寒くて寒くて、早く終わらないかなぁ〜と心の中ではず〜っと思っていたんだけど、 一応24時過ぎて朝まででもOKということにしてあったから、 はぁ〜本当に朝までかかっちゃうのかなぁ・・・って、最後まで見届けたい気持ちと早く帰りたいのとで複雑な気持ち。 そんななか、12時半過ぎくらいかな?
「フィルムコミッションのかた〜、フィルムコミッションの方は上がってくださ〜い・・・」
と言われたので、ひょこひょこ席の上に上がっていくと、 なんと、
「フィルムコミッションの方はここまでってことで・・・・どうも有難うございました。」
と言われた。 あれぇ〜?まぁ、いいならいいんだけど、24時過ぎってこんな30分程度の延長で良かったの? まぁ、後で知ったこととはいえ、確かに他県からのエキストラさんの方が絶対的に多く (なんとこの時に帰ったのは私ともう一人だけだった) 二人くらい減ったからって大勢にはなんら影響はないと思うけど・・・。

 フィルムコミッションの担当の人と私ともう一人は、テクテクと出口に向かった。 出口(おそらく入口でもあると思うんだけど)は私が入ってきた方とは全くの逆方向だった・・・わかんないわけだよ。 出口のところで、担当の人に「今日はどなたかとご一緒でしたか?」みたいなこと聞かれたので、 一人ですと答えたら、「今日のことはどこで?」と言われたので郵送でもらった旨を伝えると、
「あぁ・・・、あまりこちらから通知は行ってないですよね?本当は結構色々あるんですよ。本登録してもらえれば・・・」
ということで、本登録したいとは思っていたんだけど写真が必要とあったので、わざわざ撮って送るのが億劫で、つい・・・と話したら、
「写真は担当が顔を覚えるために使うだけなので、なんでもいいんですよ、写メでもいいくらいです。ただ登録には印鑑が必要なんで・・・」
と言われたので
「えぇ〜、なんでもいいんですか?」
「そうです、なんなら今携帯で撮らせてもらってもいいんですけど、いいですか?」
「えぇ、それでいいんなら、お願いします。」
ということで、すごく薄暗いような気がしたんだけど(これは気のせいかもしれない、普通の明かりだったかも)そこで撮ってもらった。 書類は後で送ってくれるって。じゃぁ、今度はちゃんと登録しようかな。



 それから、お土産をもらって帰ってきた。 (ミニタオルみたいなのと、ラバーブレス?とかいうの。たぶんどっちも使わないと思う。 ちなみにCMは某スポーツ用品店?のらしく、来年になってから放映されるらしい。 残念ながら県内ではおそらく流れないだろうとのこと。)



 自宅に着いたのは1時過ぎ。朝まで帰って来ないかもしれないと言っておいたけど、みんなまだ起きていた。 これだから朝起きられないんだよなぁ・・・。





 今回はまぁ、大したことはしてないというか、ほとんど何もしてないって感じだったけど、 それでも【そういう場にいる】っていうのは、 私としてはちょっと別な世界の入り口の外から中を覗いている感じがして面白いと思っている。 これからもこういう機会があって都合がつけば、出来るだけ参加したいと思っている。




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 数日後、フィルムコミッションの担当さんから登録用紙が届いた。 一緒に、12月にまた同じところの撮影がある(違う場所で)けど、どうでしょうかというメモが入っていた。 私は平日でも早めにわかっていれば比較的都合はつけやすい方だとは思うけど、今回は時間がないのでムリ。残念。
(登録用紙に記入して投函するまでの間に担当さんからわざわざこの件について電話をもらった。)
 その後、登録用紙は返送したので、今頃はもう本登録になっているはず。 これからはもっと色々お知らせが来ると思うので今から楽しみにしている。うふふ・・・。



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