宮沢和史 寄り道 2007 秋(記:2007年10月12日)


 少し前に行ってきた。軽井沢大賀ホールでの公演です。

 今年は7月の「夏さがし」公演に行ったし、近い場所でもないし・・・ 行こうかなぁ、どうしようかなぁ・・・とかなり悩んだのですが、ま、連休中だし、大賀ホールにも行ってみたいし・・・ よし、行くか!と決心しチケットを取りました。

 大賀ホールって、私の中ではものすごく憧れみたいなものがあって、 とにかく行ってみたいなっていう気持ちが強かったのです。 すごいよなぁ、ソニーの名誉会長さんて。個人で「音楽ホールがあったら」と思って造ってくれちゃうなんて。
実際に行ってみて本当に素敵なホールだと思った。 私の印象では、なんとなくサントリーホールを小さくした感じ。でも小さくした感じというだけで別に狭いっていうのとは違う。 とにかくすごくいい雰囲気のホールよ。 宮沢さんも公演の中で「気に入った」と言ってたと思う。「お世辞で言ってるわけじゃないですよ。」とも。



 さて、最初は新幹線を使おうかなぁ・・・とも思っていたんだけど、 久しぶりに車で遠出してみるか・・・という気分になりトコトコ車で行った。
車だったら3時間か3時間半くらいで行けるかな・・・というつもりでいたので(開場16:30、開演17:00) まぁ1時半か2時くらいに出ればいいかなと思っていたんだけど(私一人が勝手に予定していた) 当日ダンナにそう話すと・・・「軽井沢ってものすごく混みますよ。3時間じゃムリじゃないかなぁ・・・。」と言われ、 でも結局、出発はほぼ予定通りの時間になってしまった。


 あ、そうそう、私の車は軽なので、軽井沢の山道は非常にきつかった。 途中の急な坂道ではもう力が足りなくて全然登っていかない。 もちろんアクセルは踏み切ってる。でもダメ・・・。 私は車に乗せてもらっているんだけど・・・なんていうんだろ、車の中で苦笑するしかない。 特に後ろについた3ナンバーの車には申し訳なかった。 でもどうすることも出来ないんで・・・。



 軽井沢近くまでは結構順調にいき、慣れない道ながら(ひょっとしたら初めて通る道かも・・・) こりゃ、予定より早く着くんじゃないかな・・・なんて後になって思えば能天気なことを考えていた。 それが・・・よ、軽井沢駅まで6キロくらいかな?その辺りからメチャクチャ混んでる。 きっと道をよく知ってる人なら細い道に入ったりしていけるんだろうけど、とにかくよくわかってないから入るに入れない。 でもまだそれなりに時間があったから、ま、いいか・・・と思って渋滞の列にず〜っと並んでた。 あと2、3キロくらいまで近づいたところで既に開場時間になり・・・でもまだ開演までは時間があるじゃん・・・と思いながら、 ものすごくドキドキしながら少しずつ、少しずつ進んでいく。・・・・・・・ で、あと1キロくらいというところで10分前くらい。

 もうね、こんなの歩いた方が早いじゃん、歩けば間に合うじゃんて感じ。でも渋滞の列の中だから車を置いていくわけにもいかず・・・ もう本当にね、この辺りからカウントダウンよ。あと9分、今ならちょっと走れば間に合う、なんでこんなに進まないの・・・ あぁ、あと5分、5分なら走っていったら間に合うじゃない・・・・もう本当に泣きそう。でもどうすることも出来ないのよ、 とにかく前に進むしか・・・。 で、結局開演時間を過ぎてしまい・・・・この辺りからもうどっちにしても遅れてるんだから道に迷ってもいいや、 脇に入ってやる!と決心して「森」の中に入っていった。本当に「森」。 軽井沢って別荘地でしょ、だからその「森」の緑の中にポツンポツンと別荘があったりするわけ。 (私はもっと「ご近所」的に別荘があると思っていたんだけど・・・違うのね・・・)で、そういう上品な場所だからかなんなのか・・・ 標識みたいなものって全然ないの、私の目に入らなかっただけなのかもしれないけど・・・。例えば駅はこちらみたいな矢印とか。 だからもうね、本当になんだか全然わからない緑の中を本当にあっちに行ったり、こっちに行ったり・・・ だって、全部が全部緑ばっかりで目印みたいなものもないし・・・本当に勘だけよ。 で、たまに優雅に犬の散歩しているような人が遠くに見えたりして・・・きっと別荘地には不釣合いな軽が「どけ、どけぇ〜!!」 とばかりにとばしてるのを見て「なんだ、あれは?」と思われてたんじゃないかな。
 で、5分くらい過ぎたところで「森」を抜け出し・・・・その抜けたところがラッキーなことに大賀ホールのすぐ近く。 もうね、「神様、有難う!」って気分よ、ホント。 大賀ホールにも駐車場はあるみたいだけど、ホームページに近くで工事をしてるから? 駐車できる数が少なくなってるみたいなことが載ってたと思ったので、 こりゃ、ホールの駐車場まで行かないで近くの側の有料駐車場に停めた方が確実だなって思って、そこから歩いた。 ま、歩いたといっても数百メートル程度だと思うけど。 あ、そうそう、軽井沢って駐車料金が安いのね、ビックリした。あれ?普通はどこでもこういう料金設定なのかな、 あまり観光地とか都会のことを知らないから。 私が停めたところは4時間以内400円、4時間以上12時間以内(たぶん・・・)は500円だって。



 初めてなので中がどうなっているのかも全然わからなく、とりあえず中へ。 開演時間を過ぎているのでもう始まっているのかと思っていたけど、まだドアが開いてる。 はぁ〜なんてラッキー!まだ始まってないじゃん、と思って中に入った。 パッと見た感じ8、9割は埋まってた感じ。

だいたいの位置はわかっていたんだけど、チケットの番号を確認していたら係りの人が「座席はおわかりですか?」 と近づいてきて教えてくれた。 で、わたし、今回は結構列の真ん中だったので、そこまで行くのにもう座っている人に避けてもらわなくちゃならなく 「すみません、通してください・・・」と言いながら入っていった。避けていただいた方、すみませんでした。

 私も遅れていったけど、遅れてくる人は結構多く、たぶんそういうことも考慮してくれて開演時間を遅らせたんじゃないかな。 宮沢さん自身も宿泊先の佐久から2時間半かかったとか言っていたから。 (後になって知ったことですが、宮沢さんも時間通りに入ることができず、 車を運転中にスタッフが自転車で迎えにきてくれて運転を交代し、自転車で会場入りしたそうです。 「長いロック人生でチャリ入りは初めて」とのこと。 あたしなんかがエラそうに言えることじゃないですが、お互い時間には十分過ぎるほどの余裕をみないとダメですね・・・。) 結局約20分遅れでスタート。
(隣の席の人はたぶんず〜っと待っていたんだと思うの。 ようやく始まった時にボソッと「遅いよ・・・。」と呟いていた。 私は自分が遅れてきた手前小さくなっていた。)



 始まってからしばらくは、私の場合、「夏さがし」に行ってからそんなに時間が経ってないので(約3ヶ月)、 ひょっとすると今回はそんなに泣かないかもなって思ったの。 でもね、やっぱり泣いた。で、今回も「夏さがし」で感じたのとおなじことを感じた。
本当に「信用できる人」。
なんだろう、別に難しいことを声高に叫んでいるわけでもないし、フツーのことをフツーに話しているだけなんだけど・・・ すごく「わかる」んだよね、なんだろう、上手く言えないけど。 それから、ひょっとして定番になりつつある企画?なのかもしれないけど、 今回もしりとりがあった。 面白いね。あ、そうそう「県歌信濃の国」と言った方がいて、 なんか皆歌いたそうな気配があったからひょっとして自発的に?合唱でもしてくれるのかなって思ったのだけど・・・ そういう宮沢さんのフリもなかったからか・・・これはちょっと残念だったかな。


そうそう、しりとりと言えば沖縄には「る」で始まる言葉がないって言っていた。
そのかわり「ん」で始まる言葉は沢山あるんだって。日本は広いなぁ・・・。




 今回一番泣いたのは「そばにいたい」。
 あたし、この曲すごく好きなの。結構前の曲だと思うので、まさか聴けるとは思ってなかった。 で、この時はもうね、ボロボロ泣いた。 それより前から泣いていて、でもそれはそんなボロボロって感じではなかったの。 キレイな言い方をするなら「頬を伝う」程度。 それがさ、この曲を聴いてたらもうね胸の辺りにボタボタ涙が落ちるの。 もうさ、恥ずかしいんだけど別に泣こうと思って泣いてるわけじゃないからどうしようもない。 あたし、今まで映画館とかでものすごく泣いて「はぁ〜このまま出て行くのは恥ずかしいなぁ・・・」って思ったことはあるけど、 コンサートでここまでボロボロ泣いたことない。 いや、ホント。別になんでこんなに泣けるのか自分でもよくわからないんだけどとにかく泣けた。


 終わったのは8時過ぎ。 早くから来て待っていたであろう隣の席の人は 「8時過ぎてるよ・・・」とまたボソッと言った。



 はぁ〜ものすごく贅沢な時間だった気がする。 ホールの感じといい、すごく「包まれてる」感じの時間だった。 3時間半かけて行った甲斐があった。いや、4時間かけても行くべきだったと思う。 遠かったから行こうかどうか迷ったけど、行って良かった。 あ、なんか前回も同じようなこと言ってる気がする「行って良かった」って。 でも本当にそう思う。



 「すぐに」とは言わないよ。 でも宮沢さん、本当にこのホールのこと気に入ったんだったら、是非また来てください。 私はまた自動車に乗って会いに行くよ。 今度は今回みたいなことが無いように5時間前に家を出ることにしよう。







 帰りの途中で舗装もしてない穴だらけ(しかもその穴ときたら直径1m前後の大きくて深い穴)の道 に入りこんでしまい・・・ルパンも真っ青なくらいな運転をして通り過ぎた。 家に着いてからダンナに話すと・・・「そこ、人んちの道路(私道)で通っちゃいけないところじゃないの? お母さんの言ってるところとは違うかもしれないけど・・・」と言われた。 まぢで?でも入っちゃいけないとか全然書いてなかったけど・・・もしそうなら本当にごめんなさい。 悪気はなく本当に知らなかったんです・・・。 あ、ちなみに、そんなこともありつつ・・・帰りはなんと2時間で着いた。(スピード違反はしたかもしれない・・・。)



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