毎年10月に行われる工作集団ザ・キットパード(TKP)の課題選定にあたり、ブツ候補を「いさみやロコ・ワークス」から発売された711系をエントリーすることにしました。箱の裏には購入年1982年4月7日の記入があり、その頃発売された可成り古いキットであり、手掛けるには可成り勇気が必要になります。
製作開始したのが2005年11月、1年後の完成を目指し始めましたが、可成りラフなキットを手掛ける事に鑑み、工作仲間から形式詳細図の差し入れがあったり貴重なアドバイスを頂いたりで、勇気百倍感謝しながらの工作になりました。 てすが、案じていたとおり完成目途が未だ果たせぬまま、仕掛りBOXに長い眠りについてしまいました。 711系は、いつまで走り続けられるのか、何時切られてもおかしくない時期に来ているのでは・・・、ふとそんな思いから製作再開するきっかけになった次第です。 果たして、長いトンネルを抜ける事が出来るでしょうか。どうぞ、見守ってください。 |
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顔はそのままという訳にはいきませんので、多少イジクリたいと思っています。 キットの車体高は実車より1.8mm強不足しているので、正面窓高については、1.12アップのところ0.8mmで改修することにしました。 まず、窓改造の前に、ヘッドライトとテールライトの穴は塞ぎ、再度開け直しとなります。
また、窓の改造は強度の関係から、片方づつ行うことになります。
まず、ライト穴などを塞ぐことにします。 同径の真鍮棒を挿入し、ヤスリで成型します。 |
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窓の位置を0.8mm上方にアップします。 強度上から、一方の窓枠から始めます。 向かって右窓を切り取る。 |
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切り取った窓枠のHゴムを再利用する。 妻板に合わせて曲げた真鍮板に切り取った窓枠を張り付け成形する。 |
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切り取った部分に窓枠を填め込み、ヤスリ成型する。 |
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両窓枠を填め込み成型が完了。
貫通扉、窓の改造は、この後行う。 |
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貫通扉、Hゴムを切り抜き、新調の扉(0.2mm厚洋白板)に切り取ったHゴムを張り付ける。 多少、隙間が出来るくらいに裏から取り付ける。 ホロ枠は、キット付属品を取り付ける。 ライト、テールライトは、市販の引き物パーツを取り付ける。 さらに、手スリ、ドアーノブを取付る。 |
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四面の窓の加工修正が終わる。 |
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タイフォーンは、自作する。 外側(A)は、3.0mm径パイプを0.2mm中繰りし上下に帯材を半田付けする。 中側(B)は、真鍮棒を2.5mm程度に切削し、中央を切り込んで0.2mm帯板を填め込み半田付けする。 (A)に(B)を挿入し半田付け後カットする。 |
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渡り板の加工: @キット付属の渡り板は、のっぺらぼうです。 A上部曲げをヤスリで削り表現する。 Bヒンジをらしく細工し半田付けする。 Cキサゲを入念にし前妻扉下に取り付ける。 ヒンジのオーバースケールが気にかかるが、次回には改善したい。 |
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お面の改修が終わりました。 窓の位置をあげ、数カ所の加工でまずまずの出来に、少しは男前になったのでは・・・と満足しております。 |
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お面の改造が一通り済んだところで、車体の改造に移ります。 改造箇所は、 @客ドアー横の点検蓋の設置とボルトの表現を します。 Aモハ車体エンジン部分のルーバーを造り替えです。 |
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クハ、モハ全6輌の客ドアー横24箇所に(横) 2.5mm×(縦)6.3mmを切り抜き0.28mm真鍮線を植え込んだ帯板を填め込む。 |
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ルーバーの製作: モハ2輌分4箇所に取り付ける。 1箇所当たり6.5mmwなので30mm超有れば足りることになる。 2.0mmと1.0mmの洋白板を33.0mm長にカットした帯板をそれぞれ張り合わせものを一組とし、板材に一組づつ並べながら固定していく。 |
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6.5mm超にカッとしたルーバーを現物合わせで車体裏から填め込み、半田で固定する。 製作方法は、当初より変わりなく、結果は実感的であり頗る気に入っている部分である。 |
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車体のディテールUPが成されたところで、一気に車体とお面の合体を行うことにする。 お面頂部の突合箇所に5.0mm程の帯材を裏打ちをし、突合面の平面製を確保する。 両サイドは、乗務員ドアーがその役めを果たす事になる。 お面の頂部は波肌が目立つが、これはプレスの宿命でもあるので、入念な修正で解決することになる。 |
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クハ4輌のお面との合体が終了しました。 |
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妻板取付: クハ、モハともに妻板には、ホロ枠を取付た。 0.2mm厚隣青銅板を使用する。3枚重ねで切り抜くことで手間を省いています。 縦雨樋を付けると有る程度様変わりする。 |
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雨樋取付: 雨樋材のサイズでひと悩みする。幅0.6mm、厚0.5mm位と決め模型店へ出かけたが、望の帯材在庫無しで、結局0.6×0.4mmを選択した。0.6mm角材を勧められたが、採用する勇気はなかった。 貼り付け方は、車体に固定したスケールをガイドにして半田付けする。 |
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パンタ回りの工作: パンタ回りのパーツは、キット付随のホワイトメタル製を使用した。 前作721と同程度の加工を目指し、配線などを追加した。 パンタグラフは、PS−102を使用しキットともに同時購入した。 |
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上回り完了: モハの屋根上に先週組み立てたパンダ台を取付ける。 クハ、モハにホワイトメタル製のベンチレーターを貼り付け。 エコー製のサボ受け・標札を半田付けし上回りが完了した。 |
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下回り:胴受けの製作 キットには、スカートに取り付けるデティール類は一切添付されていません。 そこで、胴受けの製作と相成った訳です。 1.5mm×0.8mm洋白帯板に0.3mmの台座を取付後1.0mm径のネジを切る。 スプリング代わりに1.0mmネジをねじ込み、1.2mm厚真鍮片から切り出した受けを取付成形し出来上がる。 |
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09.12.31一服解除し再開す! | ||
下回り:スカート取付 大晦日にパーツ待ちとなっていた下回りを着手し、何とか来年に望みを繋いだ工作をした。 胴受けは、自作を止めてエンドウ製を使用することとした。 これに伴い、胴受けとジャンパー栓受けを一体化し、スカートと共にアルミ製床板にネジ止めした。 実車に見習って、クハ711頭4輌のスカート両脇に点検窓を切抜いて09年の工作納めとしました。 |
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台車は、クハ(TR231)・モハ(DT46)共にエンドウ製を、また動力車モハのモーター、モーターホルダー、ユニバーサルジョイント及びMPギヤーもエンドウ製を使用した。 ドローバーは、密連型のエコー製を使用した。 床下機器は、取りあえずキット付随のホワイトメタル製のカタマリを仮取付としたが、仮末代にならなければよいが・・・。 (画像:上2枚クハ、下2枚モハ) 後は、クハにスノープラオと乗務員ドアー下にステップを取り付けて終了となる。 |
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クハ711 | ||
モハ711 | ||
クハ711 | ||
711系2連6輌の電車が形になりました。 正面のステップとテスリ及び各車の幌は塗装終了後取り付けとなる。 |
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乗務員ドアー下ステップ&スノープラオの追加工作は、次ページをお開きください。 |
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