サハリン釣行記29

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ユジノサハリンスクに到着、生きて帰ってきた


2日目に現れた門番と交わした会話は・・・24時間走り続けた軍用車の中だった。振動と戦っている私に

「この旅で見つけることができるかな・・・・?」

と聞いてきたのである。その時は何を聞いているのかはよく分からなかった。
しかしこの旅を続けて行くに従って、この旅の中に私が求めていたことがたくさんあったことに気が付くことができたのは事実である。

確かに何かを見つけることはできた。でもそれは答えではなかった。

・・・・・・

・・・・・・

・・・・・・

気が付くと目の前に線路が現れてきた。サハリン鉄道である。この鉄道の線路は旧日本軍が敷いたものだ。一度、


走っている鉄道とすれ違った。周りの風景と同じように、鉄道から音を感じることはできない。まるで風景の一部になって、影絵のように動いているようだった。





線路に立つと、様々な歴史を感じることができる。日本のように機械的に迫ってくる鉄道の無機質な命は感じない。線路からは、まるで生き物が通る獣道のような生命力を感じた。

何時間バスに揺られたのだろう。気が付くと都市に近づいているのが分かった。

明かりが増えてくる。 複雑だ・・・・。

安心感と寂しさが激しく戦っている。まるでサバイバル生活を含めて長い夢を見ていたように時間の感覚が乱れていた。

ビバーク脱出からおよそ12時間。私たちはやっとユジノサハリンスクのホテルにたどり着いた。

ここまで来たら・・・・

早くシャワー浴びてーよ〜




ホテルのロビーで、無事ついたことに安心している




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