サハリン釣行記25

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門番と・・・2

門番
「やっぱりそうきたか・・・・・・・。聞きたいかい。本心で聞いているのなら答えるよ。それが
君の今の希望であればね。」

「あのさ・・・・」

門番
「ふむう・・・」

「あのさ・・・本当は聞きたいところだけど、どうも決心がつかないんだよな。それは聞いて自
分のためになる結果なの?」

門番
「それは分からないさ、分からないと言うより教えられないと言っておいたほうがいい。なぜ
なら、俺が答える事は答えになっていない可能性があるからね。なぜなら・・・」

「なぜなら・・?」

門番
「・・・いや、ここからは君の判断だよ。ただ確実に分かっていることは、他の誰に聞いても答
えを知らないって事かな。」

「それじゃあ、違うことを聞いてもいいかな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あの廊下にいたのは君なのかい?」



門番
「・・・・・・・・・」

「ほうら答えられないね、やっぱりあの廊下にいたのは君なんだね・・・」

門番
「・・・・・・・他にもいたんじゃないか?」

「いや、廊下から見える部屋にはみんながいたけど、廊下には君しかいなかった。」

門番
「分からないな・・・その答えは僕の中にはない。確実に・・・」

「確実に君だと思う。たとえそれが不確実でもね・・・」

門番
「不確実なのに『確実』っておかしいだろ」

「いやいいんだ。君の場合はね」

門番
「まあいい。それじゃあえて『不確実で確実』と言うことにしておこう。更にあえて聞くと、もし廊
下にいたのが僕だったらどうしたいんだい?

「廊下にいたのが君だとしたら、僕は君にあのことを確実に聞きたいと思う。」

門番
「・・・・」

「ふむう・・・返事できないな・・・やっぱり君だったんだね。じゃあ聞くことにしよう。まだ見えてる
のかい・・・俺の・・・・」





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