サハリン釣行記21

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さあユジノサハリンスクへ


 民家での食事を終え、ユジノサハリンスクに向かう時間がやってきた。お腹が満たされ

るというのは、人間の基本的な欲望を満たしてくれるということらしい。みんな大変だった

ビバーク生活を笑いながら会話にしている様子を見ていると、本当にサバイバルをしてい

たのかと疑問に思ってしまうくらいだ。それほど安心してお腹を満たすというの

は人間にとって大切なことなのだと実感した。
(日本じゃこんな気持ちにはならないだろうな・・・飽食日本ではね)


いよいよ出発である。元気にバスに乗り込み始めたそのとき・・・川監視のロシア人がなに

やら呼んでいる・・・「オドデラ・・・オロテラ・・・オドデダ・・・」何とも発音がおか

しい。ロシア語ではないことは片言の発音からわかった。よく聞くと日本語を言おうとして

いる。その言葉は・・・・

「私の名字」
である。

というか「私の兄」を呼んでいるらしい。

見ると手には多くのビールが。なんと、私の兄にもらったルアーのお礼にビールを持って行け

というのだ。思いがけず大量のビールを手にした私たちは、のどを潤しながら快適なバスの旅になる期待でいっぱいだった。

・・・・・・

そうそう、ここで少し私の兄について触れておきたい。兄は特殊な能力を持っているとこの

旅で確信した。それは・・・・

「言葉が通じない相手と仲良くなれる」特殊能力である。

いつの間にかロシア人と仲良く話している。もちろんロシア語は話せない。しかし、確実に

気持ちは通じている。キャンプ中もロシア人2人と、私たち兄弟2人の4人で食事をしたと

きがあったが、なにやら盛り上がり、軍人さんから大事なバッチをもらった。

ついでに私も・・・・。多分、アマゾンで初めて見つかった部族の中に入っても、宇宙人が

降りてきても、彼なら仲良くなれるだろう。ヒグマでも・・・そりゃ無いか・・・。

そんな兄から釣りで使う日本製のルアーをもらったことがとてもうれしかったらしく、ルア

ーが大量のビールに変わったというわけだ。まあ、何はともあれみんな兄に感謝したのは言うまでもない・・・・。


民家の倉庫前で・・・これは私である



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ロシア・サハリン過酷な釣行記