助けを求めに行ったロシア人の2人はどこへ??
マフィアが去ったあと、また長い静けさが戻ってきた。
「助けに行った二人はどうなったのだろう」
お互いに心の中でそう叫んでいたが、もう口に出して話題にするものはいない。
ただただ待つしかなかった。
2時間ほど経った。なにやら車の音が聞こえる・・・。かすかな期待を込めて道路の果てを
眺めていた。
車が来た。真っ白な新しいランドクルーザーである。「またマフィアか?」
そう思った瞬間、
目の前で車が止まり、懐かしい二人が降りてきた。助けに行ったあの二人である。やっと戻って
きた。
ちょっと待てよ、二人は戻ってきたが、どうやって脱出するんだ?
さらに二人の話を聞いて二人の過酷な道のりもわかった。
なんと、車が通りそうな隣の道路まで5時間ほど歩いたらしい。しかも、ヒグマに何度も遭遇
しながら・・・。その道路についたら、車が通るのを待つためにたき火をした(かなり寒かっ
たのでたき火をしないと助からなかっただろう。)そしてさらに3時間ほど待った朝方の4時、
やっと通った車に助けを求めたらしい。そのドライバーもあまり乗り気じゃなかったらしいが
頼みに頼み込んで近くの電話がある集落まで乗せていってもらったという。しかもその助けて
くれたひともマフィアだった。
助けのトラックをよんだらしい。しかし、隣町から来るまで3時間はかかる。
助かる希望が出てきたのでがぜん元気がわいてきた。すぐに荷物を載せられるように荷物をま
とめて待つことにした。
さあ、あとは助けのトラックが来るのを待つだけだ。
しかし、これほどあり得ないことが続くと、本当に助けが来るのかという疑問を持ってしまう
ことはみんなも同じだった。とにかくまつしかない。
遭難脱出まであと少し・・・。無事脱出できたと思いますか・・・?
二人が戻ってきたのはいいが、さすがに疲れを隠しきれない・・・
HPトップへ サハリン旅行記目次へ サハリン旅行記Oへ
ロシア・サハリン過酷な釣行記