ドバイで事件!!
6時間のフライト後、ドバイ空港に到着。ここからは乗り継ぎです。
はじめは自分で乗り継ぎすることに少しドキドキしていましたが、案内を見ながら進むと間違いなく乗り継ぎゲートに行けるので大丈夫です。
赤の看板に沿って移動します。
途中で何度も案内が出ているので、出発ゲートを確認してください。
今回は10番ゲート。あとはその数字を探していくだけです。
途中で手荷物検査があります。搭乗時と同じように、金属探知機を通ります。
そして、10番ゲートにまっしぐら。
なぜ急いだかというと、最後のあがきをするためです。
ここからのフライトは夫婦別席。
ダメもとで、10番ゲートの職員に交渉したのです。ただ、なんとなく交渉してもだめだと思ったので、一芝居打ちました。
私 「夫婦隣の席になりませんか?」
エミレーツ 「今言われても、もう遅いです」
私 「
今回はハネムーンだ。しかも、エミレーツに乗りたくてこの
旅行を企画したんだよ。それなのにこんな席じゃ意味がな
い。とても悲しい。エミレーツの思い出が悲しいものになって
しまう」
演技も入れて、オーバーリアクションで訴えました。
エミレーツ 「・・・・・OK,ちょっと待っていてください」
私 「OK (お・・・・・! もしかして)」
とにかく
、エミレーツに乗りたくて来たのだ。ハネムーンなのだ。を連呼しました。
あとは、祈って待つだけ。
ま、ここまでやって無理だったらしょうがない。とにかく待とう。
そこからしばらくすると偉そうな男性職員がやってきて、パソコンを操作し始めた。
それを見ながら、時間をつぶしていると・・・・・・・妻の叫び声が。
「あ、携帯がない!!」
何を言ってるんだ。ちゃんと探しなさい。
「いや、何度探してもないのよ。これこれ」
と言って、バックの中身を全部出してみた。 やっぱりない。
ちょっとまてよ。本当にないとしたらどんな可能性があるんだ。
すぐにエミレーツの職員に話し、さっき乗ってきた飛行機の座席を調べてもらいました。
「ない」
落としたか・・・。
いや、そんなはずはない。 もしや・・・。
盗まれたか。
盗まれるとしたら、どこだ・・・
頭をフル回転させて、あらゆる予想を立てました。すべての予想を確かめる手段はありません。
時間もありません。。
そして一つの予想にたどり着きました。それは・・・
手荷物検査場で盗まれた?
とにかく黙っていても出てくるわけがありません。
エミレーツの職員にあと何分で搭乗かと聞いたところ
「あと10分」
何分で戻ってくれば大丈夫かと聞くと
「あと5分」
その瞬間全速力で走り出しました。
ここは世界最大級の大空港。手荷物検査場までかなりの距離があります。人も溢れんばかり。何人にぶつかったかわかりません。エスカレーターも滑るように駆け下り、手荷物検査場に着くと、なりふりかまわず叫び出しました。
「ここでiPhoneを盗まれたんだ!。白いiPhoneだ!」。
手荷物検査場は混雑が終わって次の飛行機を待っていたので乗客はいなく、職員が談笑していました。
叫び始めると数人の職員は私に目をとめたようですが、ほとんどの職員は気にせず談笑を続けていました。
「ここで落としたんだ。いや盗まれたかもしれない。」
劇団四季ばりに大きなジェスチャーで叫びました。
すると、初めは気にしてくれなかった数人の職員が近寄ってきて
「どうした?」
と聞いてくれました。
「iPhoneをここでなくしたんだ。ここのエリアにあるはずだ。あの中にはメモリー(思い出)が詰まっているんだ」
となりふり構わず叫び続けました。
初めは片言の英語で叫んでいましたが、途中からは日本語で叫び続けました。
もうダメかと諦めかけたときです。清掃員のような怪しいアラブ人が、だるそうにiPhoneを持って「これか~」と現れたのです。
「それだ!」「サンキュー」
奪うように受け取り、時計を見るとあと2分。そしてまた全速力。ギリギリ間に合い、航空会社の職員まで拍手で迎えてくれました。
それを見ていたスーツ姿のいかにも偉い職員が近づいてきて、
航空券を指さしながら言いました。
「ヘイMr・・・・これはもう古いシートナンバー。これが新しいシートナンバーだ」
みると、座席の番号に二重線がひかれて、新しい番号が手書きで書かれていたのです。
なんと満席の座席で座席の変更をしてくれたのでした。
しかも、エコノミーの座席の一番前。足下が広くなっているところです。職員はビジネスクラスが空いていればそこにしようかと思ったらしいのですが、ビジネスクラスも満席だったようでした。
いやいやそれでもすごいことです。
言ってみるものですね。
真夜中の2:00にいろんなことがありました。
何年ぶりかの全速力。しかも世界の巨大空港で。
ぶつかった方々からは様々な国の言葉で
「オーマイガっ」 「クレージー」
という言葉をいただきました。本当にごめんなさい。
そして、私たちはゆったりと日本に向けてフライトしたのでした。エコノミーの最前列。最高でした。
よく考えると、あのiPhoneは盗まれたのでしょう。たぶん機械に通すために預けたときだと思います。
あまり先入観をもって考えたくはないのですが、旅行前にドバイ空港で盗まれるときもあると言うことを聞いていました。
iPhoneを持って現れた男性は清掃職員のような、少し怪しい方でした。あの方が犯人かどうかわかりませんが、状況からそこで盗まれたことは間違いないと思います。
そうそう、私には海外旅行におけるモットーがあります。
それは・・・
「いざとなったら日本語で話し続ける」
ということ。真剣さと雰囲気で人は何かを感じ取ってくれます。英語ができないからと言って黙っていないで伝えようとすることが大事なのですね。
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