【伝蔵荘日誌】

2011年8月29日: 目くそ鼻くその代表選挙 T.G.

 「目くそと鼻くそ、舐めるとしたらどっち舐めたい?」。 そう聞かれているような民主党の代表選挙が先ほど終わった。 どちらも舐めるのは願い下げだが、どうやら目くその野田が勝ち、闇将軍小沢が傀儡にする狙いで担いだ鼻くそ海江田が負けた。 目くそ鼻くそ論で言えば、国会で野党に責められて、衆人環視の中で号泣するような軟弱総理が生まれなくてほっとした。 いまだに闇将軍を気取っている小沢と、アホなくせに偉そうなことばかり言っているルーピー鳩山がナンボのもんだと言うことが分かって実に良かった。 小沢は前回に続いて二度も同じ負け方をした。 闇将軍ならぬ偽将軍と言うことがよーく分かった。 見かけ倒しのクソ男は岩手の田舎に引っ込んでろ! 鼻くそを舐めずに済んで、アー良かった良かった。

 、と、そう単純に喜んでもいられない。 問題は選ばれた目クソの野田についてだ。 どうやら財務省の操り人形らしい。 オウムのように「増税、増税」と言わされている。 財務大臣のくせに金融財政のことは何一つ分かっていないことが、最近の円高対処でよーく分かった。 ソフトウエア興業のような胡散臭いヤクザ企業から献金もらったり、お気に入りのレンホーを官房長官にすると言うスケベ男の噂もあって、出来ることならこちらも舐めたくない。

 どうせ来年9月までの暫定政権だと言うが、その後に出てくる奴らはもっと程度の低い目くそ鼻くそばっかし。 もう絶望的だね、日本国は。 口先三寸のバカ菅の後を継いで、目くそ鼻くそ政権がもう2年続くのだから、日本国破壊はこれをもって完了するに違いない。 震災復興は一向に進まず、放射能はますます広がり、バラマキで国債残高は増え続け、円高はほったらかし、電力逼迫で産業界は疲弊し国外脱出、賃金も雇用も増えず、国民の気力は萎えるばかり。 挙げ句にアメリカさんには喧嘩売るし、胡錦涛には頭下げっぱなしだし、竹島も尖閣も北方領土も獲られそうだし、政治主導と言いながら、相変わらずの役人天国だし。 外国人参政権には熱心だし。 オーイ、谷垣、石破。 お前ら何やってるんだ。 手遅れにならんうちに早く穴から出てこい。


 今朝のNHKBSで、「山田風太郎が見た日本 未公開日記が語る戦後60年」と言うドキュメンタリー番組をやっていた。 大正11年生まれの山田風太郎は、昭和40年代に忍者小説で一世を風靡した大衆作家である。 女忍者を“くの一”と称するのは、彼の作品「くノ一忍法帖」を嚆矢とする。  彼一流の低俗時代小説はさておき、戦中派作家山田風太郎氏が戦後間もなく書き始めた日誌は、時代の風潮を斜めに見て、なかなかの味がある。 安保闘争が頂点に達した1960年6月15日、全学連が主導するデモ隊が国会に乱入し、東大の女子学生樺美智子が死んだ。 ドキュメンタリーによれば、この日の日誌を山田は次のように書いている。 「理想に燃えた若者達が国会に突入し、機動隊に阻まれて頓挫した。 彼らの中から将来の日本を背負って立つ人材が生まれるに違いないが、彼らがこういう形で挫折したことは、日本の将来に禍根を残すことになるだろう。」と。

 山田風太郎氏がどのような未来風景を頭に描いたのか分からないが、あれから50年、日本は山田が懸念した通りになった。 60年安保で挫折し、欲求不満のまま押さえつけられた全学連は、その後屈折し、先鋭化した。 革マル派赤軍派など、怪しげな分派活動の迷路に嵌り込んだ。 浅間山荘事件や集団リンチ殺人、よど号ハイジャック、テルアビブ事件、など、続け様に奇っ怪な事件を引き起こした連合赤軍は、若者らしい志や理想とは無縁の、醜悪な左翼学生運動の行き着いた先である。 そのまた派生分派が政治団体「市民の党」や「政権交代をめざす市民の会」になって、菅直人の後援団体となり、民主党から多額の寄付が流れている。 「市民の党」にはよど号事件で北朝鮮に渡った元赤軍派幹部の倅がいるという。 それを菅と民主党が支援しているのだ。

 全学連終焉当時、東工大の学生だった菅直人らが、同じような訳の分からぬ分派の一つ、「全学改革推進会議」を立ち上げた。 何の因果かその男が、回り回って総理大臣となり、この1年間日本を壟断した。 全共闘世代の亡霊が日本を取り仕切っている。 まさしく山田風太郎が禍根を予言した日本政治の末路ではないか。 日本国に対する愛情を何一つ持ち合わせず、国家観も歴史観も皆無の市民派総理の下で、日本は混迷と衰退を余儀なくされた。 菅ならずとも、民主党の政治家はおしなべて同じような出自、思考方法を持っている。 山田の日誌は、民主党が政権を取って以来の2年間の不毛な政治状況を良く言い当てている。 野田と海江田が目くそ鼻くそだとすれば、菅直人は正真正銘のウンコだ。 臭くてたまらないウンコを舐めるよりは、目くそ鼻くそを舐めた方がまだマシとは言えども、日本人にとって究極の選択ではある。 何度も言うが、これも政治未成熟の日本人の身から出た錆。 やりきれぬ。

 歴代総理のうち、最悪最低はぶっちぎりで菅直人だろう。 かって三本指男と揶揄された宇野や、遊び半分で政治をやった細川とか、おかしな総理もいたが、菅よりははるかにマシだ。 鳩山も負けず劣らず愚かだったが、こちらは単なる金持ちのアホで、人畜無害的なところがある。 彼らに比べると菅直人には市民活動家特有の確信犯的な毒がある。 何一つ本気でやる気がないくせに、思いつきをこれ見よがしに口走って国民をたぶらかす。 消費税、はたまたTPP、政治主導、中国船船長釈放、脱原発、ストレステスト、etc.は、彼一流のやり方でばらまいた毒だ。 国民の頭を揺さぶり、ふやけさせ、思考力を麻痺させる毒だ。 その証拠に、いまだに脱原発の甘い囁きに痺れている国民が多数いる。 さらに続けるなら、何一つとして日本の将来に思いを致していない男が意図的にばらまいた毒だ。 5ヶ月経つのに震災復興をほとんど進められない、市民活動家上がりの政治無能男がばらまいた毒だ。 天災である福島原発事故を人災に変えた、「歩く人災、歩く風評被害」と言われる男の毒だ。 その毒が気付かないうちに日本国民の全身に回り始めている。 日本危うし!

 ウンコより目クソの方がマシとは言っても、ウンコ男の毒が回り始めた日本で、ウンコ本人の手下になってのうのうと財務大臣やっていた無能目クソ男が次期総理とは、何をかいわんやだ。 ニュースによれば、代表選の直前、そのウンコ総理が、イタチの最後っぺのように「朝鮮学校の無償化再開指示」を文科省に出したという。 無償化を中止した時の状況は何も変わっていないにもかかわらず。 任期は後数日だというのに、口先ウンコ男の面目躍如である。 松下政経塾出身の野田は、菅や岡田や枝野のような親中反米のエセ左翼と違って、基本姿勢は保守だという。 民主党議員には珍しく、靖国問題について、A級戦犯は戦争犯罪人ではないと言い切っている。 せめて半年後に「ウンコより目クソの方が良かった」と言えるようになることを祈りたい。
  

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