2010年4月20日: ヒマラヤトレッキング案内 T.G. ![]() 【 ヒマラヤトレッキング案内 】 生きているうちに、ぜひ一度はエベレストを自分の目で見ておこう!■トレッキングの必要条件: ・山が好きなこと 山の景色ばかりを見ていても飽きない。 ・普通の体力、脚力 最低水準として高尾山を自力で登れること、 カートを使わず1ラウンド廻れること。 ・普通程度に健康であること。 特に心臓、呼吸器系に問題ないこと。 糖尿病、痛風、メタボなど、成人病改善にはむしろ良い。 ・野外生活が苦にならないこと 野外で用をたせる。 多少の不潔さが苦にならない。 テント、シュラフで寝られる。 風呂に10日間ぐらい入らなくても我慢できる。 ■お奨めコース:(最も一般的で、世界中から多くのトレッカーが訪れる) @エベレスト街道、タンボチェ往復コース ・成田より往復12日(実働7日、含む高所順応日2日) ・最高到達地点、3900m ・エベレスト、ローツェ、アマダブラムなど有名な山々を一望できる。 ・シェルパの村、ナムチェバザール(3600m)にも滞在出来る。 ・タンボチェにヒマラヤ山中最大のチベット教寺院あり。 ・最も人気の高いコースで、世界中から年間2〜3万人が訪れる。 ・エベレストビューホテルのほか、比較的設備が整ったロッジがたくさんある) Aランタンリルンコース ・成田より往復11日(実働5日、含む高所順応日、1.5日) ・最高到達地点、3900m ・ランタン谷は“世界で一番美しい谷”と言われている。 ・主峰ランタンリルン(7246m) ・カトマンズから最も近い。(ヘリで片道20分、アプローチはヘリで往復可) ・ロッジなど、比較的設備が整っている。(トイレがきれい。電気、衛星電話など) Bアンナプルナ内院コース ・成田より往復19日(実働13日) ・最高到達地点、4200m ・主峰アンナプルナ(人類が初めて登頂した8000m峰、1950年フランス隊) ・アンナプルナ山群、マチャプチャレ、アンナプルナT〜W峰を一望出来る。 ・ネパールで最も風光明媚な町、ポカラに宿泊できる。 ・途中にヒマラヤでは珍しい温泉がある。 Cエベレスト街道、カラパタール往復コース ・成田より往復19日間(実働13日、含む高所順応日3日) ・最高到達地点、5545m(カラパタール) ・エベレスト展望台カラパタールから、最も間近にエベレストを見ることが出来る、究極のトレッキングコース。) ・エベレストのほか、世界第5位のローツェ(8516m)などエベレスト山群を一望できる。 ・4000m以上に最低6日間滞在するので、高所順応が大事。 ■トレッキングに適したシーズン: ・ベスト: ポストモンスーンの10月〜11月中旬。毎日晴天で、山がよく見える。 ・ベター: プレモンスーンの3〜5月。しばしば雪や雨が降るが、花が咲いている。 ・不適: 5〜9月のモンスーン期(雨期)、および11月下旬〜3月。気温が低く、積雪も多い。 ■トレッキングの形態 @テント泊まりとロッジ利用の選択。 ・ロッジ利用は手軽だが、食事はロッジのダイニングで摂ることになる。 日本人の口に合わない。施設もあまり良くない(粗末なベッド、汚いトイレ) ・テント泊なら、食事はポーターが作ってくれる。 みそ汁、醤油とか、カレー、チャーハンなど、日本人に会わせた料理。 ・テント、シュラフなどすべて現地で用意し、運搬、設営もしてくれる。 食事用テントや専用のトイレテントも作ってくれる。(ロッジのトイレより快適) A普通のトレッカーは山岳ガイドのシェルパを中心にしたポーターのサポートを受ける。 B行動中、背負う荷物は、水筒、カメラ、防寒着程度で良い。 それ以外の持ち物ははすべてポーターが運んでくれる。 Cテント泊の場合、イギリス式のサービス。 (朝の洗面、モーニングティーサービス、食事テントでの朝食、ディナー、昼のランチ) ■高山病対策 ・事前の健康診断が必須(普通はツアー会社が義務づけ) ・高山病は程度問題で誰でもなる。⇒軽い頭痛、下痢、食欲不振、睡眠障害など。 ・呼吸器、心臓に問題なければまず大丈夫。⇒主に心電図異常、肺活量不足など ・高所順応⇒日程に余裕を持ってきちんと高所順応すれば、普通の健常者ならまず大丈夫。 ・高所順応が足りないと、肺水腫、脳浮腫などを引き起こし、重度の場合命に関わるおそれ。 ・高山病症状は個人差が大きい。 酸素消費量の多い筋肉質のマッチョタイプの方が弱いと言われる。 ・高山病特効薬、ダイヤモックス 事前に服用すると、症状が軽くなる。必ず持参すべき。購入には処方箋が必要。 ■必要な用具、服装 ・夏の北アルプス、小屋泊まり縦走程度の装備で十分。(実際の荷物はもっと軽い) ・靴:踝まである、防水性のトレッキングシューズ(ゴアッテクス、軽い方が良い) ・ウエア: 排水性の良い登山用下着、(長袖、半袖) ソックス(登山専用の高品質なもの)、 トレッキングパンツ、なるべく撥水性と伸縮性があるもの。 伸縮性のないジーンズは駄目。疲れるし、濡れると重く、乾きが遅い。 インナーは排水性の良い登山用のもの。 アウターはゴアテックスのレインウエア。ウインドブレーカーとしても使える。 フリースのジャケット。 防寒着に薄手のダウンジャケット、パンツ。4000m以上は必須。寒いと夜寝られない。 ・ザック:30リットル程度の軽くて使いやすいもの ・登山用ゴーグルもしくはサングラス⇒紫外線が強いので必須。 ・水筒⇒金属製でなく、ポリエステルのプラティパスがいい。熱湯も入れられて、湯たんぽ代わりに使える。 ・登山用ヘッドライト⇒必須。テント泊まりでもロッジ利用でも、夜は真っ暗。 ・常用薬⇒下痢止め、風邪薬、痛み止め、消毒、目薬、包帯、バンドエイドなど。 ■事前のトレーニング ・金がかからず、長続きすること。 ・登山が一番良い。 標高差500m以上ある山を月に一度歩く。 ・高所順応のため、直前に富士登山すると良い。 ・ウォーキング:歩幅大きく、息が切れる程度の早足で4〜6キロ。 足首に1〜2キロぐらいのウェートを付けるとなおよし。 ・スクワット:50回をワンクールとして、1日3〜4回(以上) ・階段の上り下り。登山の代わりになる。登りは2段上り、下りも重要。 ・水泳。持久力と肺活量が増える。呼吸法としても良い。 呼吸は吸うよりも吐く方が大事。水泳の息継ぎ方は登山に最適。 ■旅行会社⇒登山を専門に扱っている業者 ・アルパインツアー社(http://www.alpine-tour.com/) 古くからある最大手で、信頼も置ける。 現地(カトマンズ)に信頼できる代理店持っている。我々はいつもここを使っている。 ・富士国際旅行社(http://www.fits-tyo.com/himalayas/) 以前NECツーリストにいた中野隆夫氏がスピンアウトして作ったトレッキング専門業者。 使ったことはないが、見積もりを取ったことがある。 アルパインツアーより幾分安め。大手登山用品店、石井スポーツと提携している。 |