【伝蔵荘日誌】

2008年7月20日: パソコンのトラブル T.G.

 しばらく前からあちこちパソコンの調子がおかしい。 一つは内蔵HDDの温度上昇である。 暑い日にエアコンをかけずに使っているとすぐに温度が上がりワーニングが出る。 購入元に電話で相談すると、50度以上だとディスクが壊れる可能性があるという。 ディスクが壊れた日には、Windowsはもとより、貯め込んだ写真やデータが全部おシャカになってしまうから一大事だ。 バックアップを入れ直せばいいが、あの大変な作業を思うとゾッとする。 慌ててパソコンショップへ飛んでいって相談したら、ファンでディスクに風を当ててみたらどうかというので、買ってきて取り付けてみた。 取り付けねじが合わなかったので、筐体下部に適当に斜めにして置いてある。 これでも風は当たるだろう。 いくぶんはよくなった感じはするが、あまり効果はない。 HDDは内部でディスクが高速回転しているので、どうしても発熱する。

 使用しているパソコンはeMachineというアメリカ製の(とは言っても実際は中国製だろうが)デスクトップである。 同じ性能の国産品に比べて価格が4分の1程度と激安なので、それまで使っていたNEC製が壊れたのを潮に3年前に乗り換えた。 性能はいいし、国産品のようにやたらおまけソフトがインストールされていないので、すっきりして使いやすい。 欠点は安い部品を使っているので壊れやすいことである。 そのために、修理が簡単なように大きめの筐体で、ドライバー1本で側面パネルが取り外せるようになっている。 壊れたら自分で直せと言うことだろう。 今までに直したのは、今回を別にして、内蔵HDDと筐体ファンの交換である。 HDDはどうも調子がおかしいので、思い切って市販品と交換した。 筐体ファンは、ある時風が出ていないことに気がついて取り替えた。 原因はどうやらファンではなく、マザーボードのファン用電源ソケットにあったらしい。 余っていた別のソケットに差し込んだら動いた。 冬だったからよかったものの、夏なら温度に弱いメモリかディスクが壊れていただろう。 手のかかるパソコンである。

 今までパソコンの修理なんて一度もやったことがなかった。 前に使っていたNEC製品は、仕様が特殊で市販部品の流用が効かず、メーカーに修理に出すしか手がなかったからである。 日本製以外の今頃のパソコンは一種の国際規格で、当方のようなド素人にも自由自在に部品交換出来る。 パソコンの修理は半田ごてなど必要なく、すべてく部品交換である。 秋葉原のパソコンショップは完成品より部品売り場の方がはるかに広い。 ありとあらゆる部品が並んでいる。 完成品より部品の売り上げの方が多いのだろう。 DELLなど外国製PCに比べてNECなど日本製PCの売れ行きが良くないのは、国際規格でないことが原因だ。 携帯電話やハイビジョン放送と同じで、こういう島国根性丸出しの技術に固執していては国産PCの将来はない。 NECや富士通ですら、1台売る毎に赤字がいくらという状況だと聞いた。

 もう一つのトラブルは内蔵DVD/CDドライブの不調である。 バックアップをDVDに書き込むとエラーが頻発する。 書き込みは我慢するとしても、読み込みが出来なくなると、いざというときにっちもさっちも行かなくなるから大変だ。 製造元やパソコンショップに相談すると、多分ドライブの故障だから交換するしかないという。 幸いeMachineは典型的な国際規格品だから、部品交換は自由自在だ。 さっそく羽鳥湖の山小屋に隠棲しているS君に電話で相談する。 Sは経済学部出身の元営業屋なのに、理学部出身の元コンピュータ屋の当方よりパソコンのことをよく知っている。 今までに自分で何台も自作している大ベテランである。 eMachineを教えてくれたのも彼だ。 山奥に引っ込んだらインターネットが出来ないので、電話しか通信手段がない。 久し振りに電話して声を聞いたら、ああ生きていたかと安心した。 おおよそ見当がついたので、近いうちにDVDデバイスの交換をやってみよう。 暇はいくらもある。    

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