極限

数学Ⅲは,よく「極限に始まり,極限に終わる」と言われます.「始まり」の方は,微分法の根幹である「微分係数の定義」が極限によって定義されるから当り前ですね.そこで「終わる」について.極限を考える時には,計算主体の微分法・積分法に比べて,「発散の速さ」「不等式による評価」といった“感覚”を要する作業が多いため,いわゆる“解法パターン暗記”が効きづらく,関数の変化そのものを捉える本物の力が求められるのです.つまり極限は,数学Ⅲでいちばん最初に学ぶのに,いちばん難しい.
でも,あまり身構えすぎないように.極限が完璧でなくとも,ある程度は微積分法を学ぶことはできます.(だからといって,極限をまったく無視してイキナリ微分公式の暗記から入るなんてのは最低最悪ですが・・・)そして,微分法でグラフを描いたり,積分法で面積に関する不等式を作ったりしているうちに,関数そのものを見る力がだんだん高まり,極限に関する感覚が磨かれてきます.
微積分と極限は,言わば鶏と卵.両者の間を行ったり来たりしながら,徐々にステップアップして行きましょう.


注意

プリント貯めても何にもならん.プリント読んでもどうにもならん.
数学脳は,手を動かさんと働かん.



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