4.“60分”の使い方
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試験開始前.
センター試験数学では短時間で大量の問題を処理しなければならないため,精神的に大きなプレッシャーがかかり,「平常心」を保つこと自体が1つのハードルとなる.緊張して心拍数が上がり過ぎていると感じたら深呼吸.その際,「大きく吸って」は間違い.息を少しずつ長~く吐く.吐けば自然に息は吸える.
問題が配られたら,冊子裏面の「解答上の注意」をちゃんと読もう.そして受験番号等をマークする作業を一種の“儀式”とみなして心を込めて行い,集中力を高めて開始の合図を待つ.「数学Ⅰ」または「数学Ⅰ・数学A」,「数学Ⅱ」または「数学Ⅱ・数学B」の選択マーク欄を間違えないように注意!
もちろん,問題冊子の中で実際に解く問題についても,「Ⅰ」と「ⅠA」を間違えないように.
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解く順序
最初に手を付けたいのは,何をすべきかが決まっている計算主体の分野である.
数学Ⅱ・Bの先頭:「三角関数・指数と対数」(あくまで予想)も正にそうした分野である.数学ⅡBは,問題番号順に解いて行けばよいだろう.
Ⅰ・Aの第1問〔1〕:「方程式と不等式」も計算主体だが,次の〔2〕「集合と論理」は手が止まりやすい分野.つっかえたらすぐにパスして後ろの時間を確保しよう.また,最後の第4問になりそうなのが「確率」というのもクセモノ.「出題分野(予想)」にも書いたとおり,「落ち着き」が肝心なこの単元を「残り11分!」なんて状況で解く羽目になったら悲惨である.Ⅰ・Aは,Ⅱ・Bよりも「時間配分」や「解く順序」に気を配るべきである.
なお,もしも問題番号と違う順序で解く場合には,とくにマークシートの大問番号の確認を忘れずに.
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“完答”にこだわらない
各大問ごとに,最後の方の設問だけ突出して難しいということがある.そんな雰囲気を感じたら,「7割で満足」という人は瞬時にパス! 満点狙いの人も,どのくらい手が止まったらパスするか,あらかじめ作戦を用意しておきたい.
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時間配分
基本は,各問毎に 60分×(配点/100点) のペース配分.たとえば配点20点の大問なら,マークシートに塗る時間も入れて 60×(20/100)=12(分) 見当.ただし,全ての大問をこの時間キチキチでやっていくのでは正直つらい.前述した「難しい設問をパス」とか,後述する“ウラワザ”などによって,幾つかの大問は1~2分時間を削って進行していきたい.そうすれば最後の大問に取りかかるときにもしっかり時間が残っているし,最後に見直しや解き残した問題を片付けるための時間が確保できる.前記「計算主体の分野」は“やればできる”からといって,“1題解き終えたら30分経過!!”なんてことないように.
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