●センターで「点」を取るために
べつに「センター数学」という独自の数学があるわけではありません.出題されるのが高校教科書を理解していれば解ける(はず)の内容である以上,センターで点を取るためにもっとも大事なのもの.それは“数学の実力”です.言うまでもありませんね.
ただし,センター試験の数学は,マークシート方式で行われ,短時間で大量の問題をこなさなければならないため,「センター独自の出題形式への習熟度」によってもかなり得点力が変わってきます.また,通常の受験数学ではめったに扱われないのにセンターで(だけ)は出る分野があることにも注意を要します.
まとめると,「センターで点を取るために」なすべきことは2つあります.
  A:数学の実力をつける
  B:センターに特化した対策

「A」:実力を付けるには,論理的に物事を考えて答案にまとめる訓練が不可欠ですから,普段の勉強では,(たとえ数学はセンターのみの人も)センター形式に特化した対策だけをするのは得策ではありません.もっとハッキリ言うと,センター穴埋めジャンケンポン試験だけのための勉強は,百害あって一利なしです.
逆に,受験に向けて真面目に勉強している人は,普段のその勉強が立派にセンターで役立つことを自覚してください.
以上を確認した上で,これから「B」について述べていきます.以降ではこの「B」を「センター特化対策」と呼ぶことにします.

●センター形式テストで「点」が取れない場合には?
まず,A:実力が備わってないかどうかをチェック.時間さえあればちゃんと解けたのか?解けないなら,まずは実力を伸ばすべし.
時間をかければ解けるのなら,あとは定着度・スピードの問題.ここは,直前期の形式慣れ対策で一気にアップします.あくまでも「実力が備わっているという前提のもとで」ですが.あと,この「スピード訓練」には,記述式試験における自然な発想法を歪めるという副作用があるので,できるだけ直前期に集中特訓すること.もちろん,自分が受ける大学の入試においてセンター試験がどの程度の比重をもつかにも依りますが.

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