●「センター特化対策っていつ頃から?」
前頁で述べた「センター特化対策3段階」
 ① 基本事項総チェック
 ② センター形式慣れ
 ③ センター実戦テスト
それぞれについて述べます.

① 基本チェック
2次試験へ向けての勉強にも役立つ内容が多いので時間のある夏あたりに一度やっておくのがよいでしょう.とくに,「センターでしか出ない分野」である「平面図形」(理系生の人は「三角比」「指数・対数」も)は,早めのチェックを心掛けましょう.
ただし,「集合と論理」だけは,早めにやると数学を論理的に考える上で障害となります.「必要」とか「十分」という言葉の意味が誤解されてしまうのです.ここだけは,直前期までやってはいけません.

② センター形式慣れ
「センター特化対策」の8割を占める「センター数学独自の出題形式に慣れる」ための訓練は,短期間に集中的にやるのが効果的です.穴埋めマークシート形式に慣れ,べったりと誘導された問題を作問者と対話しながら解くという,およそ数学という学問の本流とはかけ離れたことを“習得”しようとしているわけで,長い期間に渡ってじっくり腰を据えて行うようなことではありません.むしろ直前期の緊張感,プレッシャーの中でこそ身に付くものです.その短い期間にセンター形式にどっぷりと浸り,“センター教という宗教”に洗脳されるのです.
本格的に始めるのは11月末あたりからでしょうか.と言っても,各個人の実力・集中力・志望大学などによって変わってきますから,私には大まかな目安を述べることしかできません.
そこで,スタート時期を自分自身で決定できるよう,夏頃に「勝てるセンター」を1単元だけ「実戦編」までやり,「自分はどの程度の時間・労力を割けばセンター特化対策を完成できるか」を測っておきましょう.そうすれば,秋以降においても,センターに対する漠然とした不安感を抱いたりすることなく,まっとうな数学の勉強に打ち込めると思います.

③ センター実戦テスト
②がある程度進んだところで始めます.③をやってみて得られた反省材料を活かして,また①②も反復します.

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