1世紀(前後128年)には9人の皇帝、2世紀(前後113年)で6人の皇帝が在位した。それに対し、本書の対象である3世紀(73年)で22人の皇帝が廃立した。
内部的な混乱に加え、パルティアに代わったササン朝ペルシアがアレクサンドロス以前のアケメネス朝の領土回復を旗印にローマ帝国領土への侵略を始めた。弱体化したところへガリア帝国、パルミラが分離独立的な動きをするなど、さらに混乱した。
通貨価値の下落、ゲルマン人侵略による地方の荒廃などに対して、政治、軍事、経済における体制立て直しを行った。しかし、それは順調に改革ができたわけではなく、次第に迷走の様相を呈していく。