商業・貿易の歴史 | 探究テーマ史 #52 |
紀ない。 |
世界 | 年代 | アジア・日本 |
1399年 室町時代 |
勘合貿易(日明貿易);1399年(応永6年)足利義満は、支那や朝鮮と貿易していた大内義弘を討つと、自ら日明貿易により巨額の利益を得ようと、明との通交を求めたが、そのためには、朝貢して皇帝から国王に任じられ、臣下になることが条件だった。義満は朝廷に無許可で明の皇帝の臣下となり、王の称号を方便として受けた。そのような姿勢を是としない四代義持により廃止された。(*1) | |
日明貿易では、日本は主に銅銭(永楽通宝)、絹織物、陶磁器、書画を輸入し、刀剣、銅、硫黄、蒔絵を輸出した。(*1) | ||
1549年 室町時代 |
南蛮貿易;1549年(天文18年)イエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルがキリスト教布教のために鹿児島に上陸。その後、宣教師の来日が増えると、マカオを根拠地としたポルトガル商人や、フィリピンに拠点を置いたスペインの武装商人らとも貿易をするようになった。彼らからは火薬、ガラス製品、時計、毛織物などの欧州の品物や、生糸、絹織物などの支那の品物を買った。日本からは主に銀を輸出した。この頃開発された石見銀山は当時の世界地図にも載るほど有名だった。欧州人は南からやってきたので、彼らを南蛮人と呼び、この貿易を南蛮貿易と呼んだ。(*2) | |
日明貿易で永楽通宝など大量の明銭が持ち込まれ、貨幣の流通が増え、経済活動も活発になった。(*2) | ||
各地で開かれる定期市も増え、頻度も多くなった。(*3) | ||
都市では常設の見世棚(小売店)が増え、金融業者である土倉や酒屋が富を蓄えると、幕府はそれと結びつき財源とした。また、遠隔地での取引が拡大したことで、為替の利用も盛んになった。(*3) | ||
商工業の発展に伴い、物流も発達した。水上輸送では廻船業者が、また陸上輸送では馬借と車借が活躍。従来の問丸は問屋に発達して卸業者として発展した。地方都市として、堺(大阪)、博多(福岡)が繁栄した。(*3) | ||
資料 | 石橋秀雄他 『世界史大年表』 |
*1 『天皇の国史』P354 | |
*2 『天皇の国史』P370 | |
*3 『天皇の国史』P366 |