5月26日、九州ブロック平和委員会による、鹿児島での平和大会の成功に向けた「オンライン連鎖学習会」がスタートしました。
第1回は、ながさき平和委員会の冨塚明さんが「岸田大軍拡の中での九州の軍事化と佐世保基地強化の現状と運動」について報告。全国で73カ所(県内は13カ所)で約80人が視聴しました。
冨塚さんは九州における軍事強化の大きな要因は「水陸機動団の創設」にあると指摘しました。
佐世保は「水陸両用作戦」の日米一体となった出撃拠点に化そうとしています。水陸両用作戦とは沖縄の海兵隊を揚陸艦で敵地付近に運び、小型の上陸艇LCACや輸送機オスプレイなどに移乗させて強襲上陸・制圧する軍事作戦のこと。4隻の揚陸艦は佐世保を母港とし、7隻のLCACは西海市の横瀬貯油所に駐機。オスプレイは普天間基地、強襲揚陸艦に搭載されるF-35B戦闘機部隊は岩国基地に配備されています。
自衛隊はこれと同等な態勢の構築を水陸機動団を中核に進めています。揚陸艦に相当する4隻のヘリ搭載型護衛艦と3隻の輸送艦、LCACも6隻保有しています。佐世保市崎辺にはこれらの艦船の出撃基地となる岸壁/桟橋の工事が行われています。オスプレイ17機は購入済みで、暫定配備の木更津駐屯地から佐賀空港へ移駐。F-35B戦闘機を42機購入し、その半数を24年度から宮崎県新田原基地に配備します。
一方、佐世保には海自が保有する8隻のイージス護衛艦のうち半数が配備され、これらに巡航ミサイル「トマホーク」が装備され、米イージス駆逐艦と同等な攻撃力を持つようになります。とりわけ最新の「はぐろ」は共同交戦能力を備え、離れた位置にいる日米のイージス艦の間で、その得た情報を共有して一斉攻撃も可能になるなど、危険な軍事一体化が進行しています。
参加者からは「周りの人に佐世保基地の危険な現状を伝え、9条を持つ日本が今どのように変貌していこうとしているのか、考え行動する人を増やしていくことが大事だと感じた」などといった感想が寄せられました。
(2023年5月27日)