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世界の原発 この1年

送電網に連結の原発は439基

 国際原子力機関(IAEA)によると、21年末の稼働可能な原発は439基。

 この1年間に新規運転開始は6基。内訳は中国3基、インド、UAE、パキスタンが各1基。中国は初の「高温ガス炉」の実証炉(21 万kW、発生した熱の42%が電気に。一般の原発は34%を超えない)の運転を開始した。

 一方で、閉鎖となったのは英国とドイツが各3基、米国、台湾とパキスタン各1基の計9基。ドイツでは政権が交代しても脱原発政策に変更はなく、計画通り22年末に残りの3基が閉鎖され、原発ゼロとなる。

 また新たな建設着工は中国5基、トルコとロシアが各1基の計7基。ロシアの1基は初の「鉛冷却高速炉」の実証炉(30万kW、発生した熱の43% が電気に)。世界では52基が建設中で、中国が14基。次いでインド6基、韓国とロシアが各4基、トルコが3基等々。

 米原子力規制委員会は新たに2基の80年運転を認可(計6基に)、他に9基を審査中。それでも減数は必至。

 世界の原発の発電能力は3.9億㌗でほぼ横ばい。太陽光と風力は20年末でそれぞれ7.6億kWと7.4億kWでこの間に急成長。20年の年間発電量割合も原発10.4%に対して風力6.2%,太陽光3.3%、バイオマス2.3%。

(2022年1月5日)