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軍隊の認知迫る武装パレードに抗議!

 6月3日、佐世保市のアーケード街で陸海自衛隊の武装パレードが行われました。年々中身がエスカレートし、今回はとうとう米軍基地の隊員65人が先頭を行進するまでになりました。

 佐世保平和委員会・原水協は地区労などと共同で抗議の声を上げました。

 県平和運動センターの坂本浩さんは「自衛隊が違憲か合憲かの議論はあったが、国民の多くは災害救助活動と9条がはめてきた専守防衛の枠を支持している。しかし安倍政権は戦争法制を強行し、9条に自衛隊を明記する考えを示した。これでは普通の軍隊と同じになってしまう」と述べました。
 そして安保法制国賠訴訟での佐世保の元自衛官の意見陳述を紹介。現役自衛官に対する思い、憲法9条に対する思いが込められ、「安保法制は絶対に私たちの命を守るものではなく、逆に命を危険にさらすもの。自衛隊員の命は憲法9条が守っている」と陳述したそうです。
 また坂本さんは「テロをなくすには差別や貧困、飢餓という人間の安全保障をどのように獲得するのかが求められていると指摘しました。

 佐世保原水協の山下千秋さんは「日本は多大な犠牲を払った末に、諸国民の公正と信頼に依拠して平和のうちに問題を解決する道を選んだ。だからこそ戦後72年間、誰一人として命を失うことなく、誰一人として外国の人の命を奪うこともなかった」と述べました。
 しかし安倍政権はその平和原則を投げ捨て、米国の戦う戦争に、自衛隊が一緒になって海外で武力行使できる戦争法制を制定した。こうした動きに起こるであろう国民の反対運動を取り押さえるための共謀罪まで制定しようとしていると指摘しました。
 この間、西海市では崎戸町で陸自の上陸演習、横瀬LCAC整備場で海自の訓練が行われています。山下さんは「現場のところでは実際に戦争できる技量を身に付けている。それがいまの自衛隊の真の姿だ。その認知を市民に迫るという形で武装パレードが強行されてきた。自衛隊が海外で武力行使するようなことは絶対許さない。若者を戦場に送ってはならない。自衛隊員の命を守る。そのためには憲法9条をしっかり守り抜いていくこと。野党共闘に全力を上げよう」と呼びかけました。

(2017年6月4日)