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事故から6年、遠い被害実態の解明

3・11さようなら原発 ナガサキ集会開かれる

 福島第一原発事故からちょうど6年となる3月11日、「さようなら原発ナガサキ集会」が開かれ、約250人が参加しました。

 昨年亡くなられた藤田祐幸さんを追悼して、西海市雪の浦のフォルクローレグループ「スマンドス」が『コンドルは飛んでいく』などを演奏しました。

 北海道がんセンター名誉院長の西尾正道さんが「原発稼働による健康被害の真実」と題して講演を行いました。

 西尾さんは、自らを「放射線をかけた患者数は日本一」「放射線の被ばく量が日本一」と紹介し、放射線の光(がん治療)と影(健康障害の真実)の世界についての本も書いてきたと述べました。
 西尾さんは産業革命以降、人間の労働は富の源泉となってきたが、現在では科学・技術が最も富を生み出す手段となった。そのため、科学・技術を有する人たちは、その負の側面を隠ぺいする方向で富を得ようとしていると批判。その最たるものが原子力と遺伝子組み換えだと指摘しました。権威があるとされるICRP(国際放射線防護委員会)は民間のNPOに過ぎず、原子力関係の専門家が加わっていることで、本来の医療被ばく問題より産業界や軍の経費節減要求を優先させていると述べました。だからICRP体系は、被ばくの影響で、急性/慢性、全身/局所、外部/内部の違いを軽視・無視。

 西尾さんは線源を密着させた局所的な放射線治療の経験から、内部被ばくの影響が過小評価されている。真実を考え、もっと放射線に対して「敏感」になろうと訴えました。

(2017年3月12日)