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沖縄で感じた怒りを広く共有しよう

長崎県平和委員会が沖縄平和学習ツアー

 8月16〜18日、長崎県平和委員会の沖縄平和学習ツアーに参加しました。初日は南部戦跡を見学、2日目は辺野古と高江のテントを訪問しました。

 今年は沖縄のお盆が15〜17日で、その間は休戦ということでした。辺野古のテントの前には、8年の命を守る会の闘い+座り込み日数4504日の看板が表示されていました。辺野古の闘いがもう20年も続く長い運動であることを知りました。それがやっと最近になって全国に知られるようになったことに、本土の無関心さとその無関心を作り出したのが日本政府なんだと思いました。そこに沖縄切り捨ての政治を垣間見たような気がしました。ながさき平和委員会が取り組んでいる「ジュゴンアクション」のタペストリー4枚を現地の人に手渡し、代表して筒井涼介さんがスピーチをしました。

 高江では国有地への道路建設を阻止するため、あぜ道に沿ってテントが張られていました。地元の村長が「村民の生活道路を建設工事には使わせない」と宣言したため、高江の工事用車両を通すための道路を国有地内に建設しているところで、テントまで2〜3㎞のところまで道路が出来ているそうです。

 3日目は船に乗り、辺野古の美しい海と海底のサンゴ礁に感動しました。海上では、海上保安庁と沖縄防衛局の船が監視をしていました。沖縄防衛局は、地元漁民が反対しないように一日5万円で地元漁民の船をチャーターしています。多い時には、15隻ほどがチャーターされるそうで、税金の無駄遣いとしか言いようがありません。そのため、反対運動に協力的な漁港とそうでない漁港があるとのことでした。陸から辺野古の埋め立てを想像するのと海の上から想像するのとでは、全く距離感や大きさが違い、海に出たことで辺野古の海がどれだけ破壊されるのかが良くわかりました。国はジュゴンの追い出しにも取りかかっているという話でした。

 「アメリカは『もう沖縄からは撤退しますよ』と言っているのに、日本政府が『基地を作るからいてください』とお願いしている。この政府の嘘をもっと広く知らせたい」という地元の方のお話が印象的でした。

 辺野古の海から見えた、実弾射撃によって赤土があらわになった山肌、普通の山にしか見えない米軍のジャングル戦闘の訓練場、辺野古の美しい海岸にもフェンスで人間が勝手に境界を作ってしまっていることに虚しさを感じました。沖縄で見て、感じた違和感や怒りを周りの人に伝えていきたいと思います。

(2016年8月20日)