3月29日午前0時、「安保関連法」が施行され、自衛隊がいつでもどこにでも海外出動を命じられ、戦闘地域に投入されかねない状態となりました。しかもそれは、弱まった米国の軍事介入の能力を補完するものであり、米国の戦争のために自衛隊員や若者が「殺し殺される」戦場に投入され、他国民の命を奪うことになる、戦後日本の進路を根本から転換するものです。
この日、ながさき市民連合は長崎市の鉄橋で「戦争法施行抗議!戦争する国許さない!3・29ながさき緊急集会」を開きました。350人が参加し、戦争法の廃止を強く求めました。
集会では、長崎の学者・研究者の会の芝野由和さんが基調報告を行いました。(以下、要旨)
安倍首相は国民の理解が進んでいないことを認めながらこの半年間、国民への説明を行わなわず逆に北朝鮮、中国の脅威を煽るだけだった。安倍政権は反対の熱狂が冷め、関心が薄れることを期待したのだろう。しかし行動を起こした若者・市民の中には、法律が成立したからといって60年安保の時のような挫折・無力感はない。岸内閣を次いだ池田内閣の所得倍増政策は一度は功を奏した。しかし今度はちがう。施行されても発動させないという決意を固めている。
27日に、東京で市民連合の意見交換会が持たれ、各地の運動の報告と経験の交流がなされた。その中で、長崎における選挙協力は注目すべき先進的な事例だと高く評価された。立憲デモクラシーの会とSEALDsのメンバーが参加してのシンポジウムの開催を呼びかけられている。長崎のこれからの取り組みは全国的な意義を持っている。
「保育所に落ちたのは私」と声をあげた若い母親、「自民党は好きじゃない」と言った巫女さんのように、行動するという気風がこの国には生まれていることが、この間、「国民なめんな」というコールが切り開いてきた地平だ。市民が政治を動かす、市民がつなぎ手となって野党共同がうまれる。戦争法を廃止できる参議院をつくっていこう。
リレートークでは、市民連合参加団体から抗議/決意の声が相次ぎました。
(2016年3月30日)