ホームニュース一覧2016

長崎空港にオスプレイ初飛来
佐世保では民間人の体験搭乗


長崎空港に着陸したオスプレイ(Youtubeより)

 3月21日午前9時半頃、米海兵隊の輸送機MV22オスプレイ1機が大村市の長崎空港に初めて着陸しました。テレビ局の定点カメラで確認され、米兵らしき数人が乗り込んだ後、午前10時4分に離陸しました。県や九州防衛局に事前通告はなく、目的や飛行ルートは明らかにされていません。米軍機の運用内容については従来どおり、長崎空港事務所は明らかにできないとしています。


赤崎貯油所でオスプレイに乗り込む佐世保の経済団体関係者たち(Youtubeより)

 一方、同日、佐世保市では一部報道の通り、佐世保の経済団体関係者などのオスプレイ体験搭乗会が秘密裏に行われました。以下の時刻は九州防衛局から佐世保市にあった連絡によるもの。これまであった、飛来の数時間前の普天間の離陸情報の通知がなかったことからオスプレイは航行中の佐世保配備の揚陸艦から飛来したものと見られます。

 9時39分にオスプレイ1機が米軍赤崎貯油所ヘリポートに着陸し、九州防衛局の川嶋貴樹局長や佐世保商工会議所幹部ら計11人が乗り込み10時07分に離陸しました。招待された朝長則男市長は、議会会期中を理由に断ったといいます。このオスプレイは五島列島から甑島の間の洋上に展開している強襲揚陸艦ボノム・リシャールに着艦し、11人はオスプレイの離着陸訓練の見学などを行ったようです。川嶋局長は「実際に乗り、機体の安全性や有用性についての自分の発言に自信を持てる」と述べています(西日本新聞)。オスプレイは14時36分は赤崎貯油所に戻り、体験搭乗者を降ろして14時52分に離陸しました。

 佐世保へのオスプレイ飛来は昨年3月以来、この1年間ですでに8回目、延べ12機。普天間基地、洋上の揚陸艦、岩国基地間の運用を着々と行っています。

 また民間空港へのオスプレイ飛来は「防災訓練」での南紀白浜空港の使用、普天間基地のヘリが故障で種子島空港に着陸した際に、その修理部品をオスプレイが岩国基地から運んだ以外、報道はないようです。その点で、今回の長崎空港利用は通常の佐世保基地との間の人員輸送にもオスプレイを使用するということかもしれません。今回はほぼ同時刻に赤崎貯油所のヘリポートと長崎空港を利用したことになります。

(2016年3月22日)