2月3日、長崎市役所従業員組合は「第26回自由と民主主義を願う市民のつどい」を開きました。
フリージャーナリストでイラクの子どもを救う会代表の西谷文和さんが映像を駆使して「戦争のリアルと安倍政権のウソ」を語りました。
戦争は儲かる
「イスラム国」掃討としてシリア・イラクに1万回以上の空爆が行われた。米国防省によると空爆は1回1億円かかるという。
イラク戦争はわかりやすかった。ウソがすぐばれ、反戦運動が広がった。しかし米国等は「イスラム国」=“恐ろしい”イメージをふりまき、空爆に反対する声は少ない。わかりにくい「戦争」は長く続き、死の商人は儲かる。
「イスラム国」はイラク戦争の負の遺産
03年のイラク戦争後、米国は40万人以上の兵士をリストラし、幹部を追放し、無政府状態にして石油利権をむさぼった。やがて反米感情から結束した過激なイスラム原理主義者たちはフセイン時代の軍人・官僚(戦争と行政のプロ)と結びつき「国家」を名乗り、石油を財源に世界一裕福なテロリスト集団となった。「国民」から税金もとっている。
戦争はウソで始まる
政権は戦争を始める時にウソをつく。イラク戦争だけでなく、湾岸戦争、ベトナム戦争、日本の満州事変もそうだ。フランスへのテロ事件もその疑いが濃厚だ。
マスコミの役割は、なぜこんな現状になったかの検証すべきこと。しかし大国のひどさがわかってしまうためにそれをしない。タブーになっている。
だまされない冷静さを
一方で、政権は国民の目をそらすためにここぞという時に巧妙にマスコミを使う。だまされない冷静さが必要。戦争、原発、橋下、安倍はテレビがだましてきたという共通点がある。安倍内閣ほど、下品にメディアを執拗に攻撃した内閣はない。政府は東京オリンピックなどに注目させ、福島や沖縄を忘れさせたい、あきらめさせたい、だましたいと思っている。忘れず、あきらめず、だまされずが大事だと強調しました。
命の値段に差があってはならない
マスコミは日本人の人質事件、フランスのテロ事件についてセンセーショナルに取り上げるが、空爆の犠牲者、アサド政権の20万人殺害についてはほとんど取り上げない、「命の値段に差がある」実態を指摘しました。そしてB’zの稲葉浩志の創った「あの命この命」にシリアの被害の映像を重ねました。
(2016年2月4日)