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日米ガイドラインの実行拠点

佐世保基地行動のガイドを取り組んで

 行動当日8月8日は快晴でした。佐世保原水協のバスでのガイド役18人は、佐世保を朝6時に出発して長崎に向かいました。

 全国各地からの参加者約320人は、JR長崎駅前の高架広場で参加受付を済ませて、バス8台に分乗し、8時30分から順次、佐世保へ向かって出発しました。

 ガイド役は、各車に2人(一部3人)が担当し、佐世保や沿線の軍事基地のことを観光案内も交えて説明しながら佐世保へと向かいました。佐世保でバスはA・Bの2コースに分かれました。

 私は、Bコース8号車担当でしたが、ガイド役は3人、 若い方がメインとして案内しました。米軍佐世保基地ゲート前、SSKの工場施設を車中から見て、弓張岳へ上りました。  

 佐世保湾内を一望できる展望台で、11時から30分間、佐世保原水協の遠山さんたちが、立神港区や眺望される基地施設を紹介しながら説明しました。空は晴天ながらガスのため針尾無線塔は霞んでいました。弓張岳展望台から万津桟橋へ。12時15分から45分、乗船して佐世保湾内を巡り、基地施設と滞在する軍艦を視察しました。船内では、佐世保原水協の山下千秋理事長が、現場の施設と対比しながら、アメリカの戦略に基づく佐世保基地強化の実態を説明しました。

 この日、佐世保を母港とする強襲揚陸艦ボノム・リシャールと揚陸艦グリーンベイは、オーストラリア海域での米・豪・日合同演習に参加しているとのことで「不在」でした。そのためバス内では、基地行動事務局が作成した両艦の写真パネルを掲示して説明しました。

 海自のイージス艦こんごう等が立神桟橋に係留し、護衛艦きりさめ、補給艦おうみ も港中央部に停泊していました。

 横瀬のLCAC駐機場は、旧駐機場を見慣れていた目には、巨大で堅固なものに映りました。崎辺のその跡は荒地の感ですが、海自の大型艦用の岸壁と水陸両用強襲車の基地が計画されていることを説明しました。拡張された倉島岸壁にも護衛艦数隻が係留しているのを確認しました。

 港内視察の後、桟橋近くで、佐世保民商の事務局と会員の皆さんが手配して下さった昼食をとり、針尾へ向かいました。

 車中から米軍住宅を見て、14時20分から30分間、 浦頭引揚げ資料館を見学しました。基地調査はここで終了し、ガイド役は、15時過ぎに西海橋近くで、長崎へ向かう参加者を見送りました。

 日米政府が今年4月に合意した「新ガイドライン」は、「平時からの協力措置」について「自衛隊及び米軍は、あらゆるあり得べき状況に備えるため、相互運用性、即応性及び警戒態勢を強化する」としています。佐世保基地の現状は、その一環であることを実感した基地行動でした。

 今、この新ガイドラインを法制化する「戦争法案」に対し、国民的な反対運動が広がっています。新ガイドラインの「基盤」づくり現場の一つ・辺野古で、オール沖縄のたたかいが進展しています。私たちも、佐世保基地を無くするたたかいを構築する必要があると思います。

(佐世保市平和委員会・篠崎義彦)

(2015年8月10日)