日出生台演習場での、米海兵隊の訓練に反対・抗議する集会が、2月15日に大分県九重町で開催され、九州各県から250人が結集しました。米軍の演習開始から16年、集会は10回目の開催でした。
沖縄の米兵による少女暴行事件後、「沖縄の負担を軽減する」「全国で苦しみを分かち合う」という理由のもと、日出生台を含む全国へと訓練が移転されました。しかし、その後も沖縄の負担は軽減するどころか重くなるばかりであり、新たな米軍の訓練場を拡大しただけの結果となっています。現地で監視活動を続ける日出生台ネットワークの浦田龍次さんによると、日出生台の演習も規模が拡大し、訓練に関する情報も出されなくなってきているそうです。
主催者あいさつで遠入健夫さん(日出生台各界連)は、米軍と政府が一体となった辺野古での横暴が益々酷くなる中で、「九州が集団的自衛権行使に向けた先駆けとなっている」と、沖縄とも連帯した本集会の重要性を述べました。
情勢報告は衆院沖縄1区選出の赤嶺政賢議員(共産)。海中にコンクリートブロックを投入してサンゴを破壊するなど、緊迫の続く辺野古の状況について、翁長知事が中止を要請したが、国は強行すると明言していると報告。止まるところを知らない安倍政権の暴走に対して、会場からも怒りと抗議の声が上がりました。「不屈」をスローガンに闘い続けるオール沖縄のたたかいで必ず辺野古基地建設を止めるとともに、全国で連帯して暴走内閣を追い詰めようと呼びかけました。
集会後は車で日出生台演習場に移動し、現地で反対運動を続ける人見会の衛藤洋次さんから説明を受けました(写真上)。訓練監視小屋設置予定の畑からは広大な演習場が一望できます。目の前に広がる雄大な草原にみとれましたが、そこで軍事訓練が繰り広げられるというギャップが激しすぎて、直ぐには想像できませんでした。
帰路の途中、年に数日しか利用しないのに、自衛隊官舎よりも数倍も豪華な米軍専用宿舎(もちろん思いやり予算で建設)に、唖然となりました。のどかな農業の街で見た、日米安保の矛盾した姿でした。
(2015年2月16日)